全然嫌われてなかった

よしゆき

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全然嫌われてなかった

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「頼む! 雛森ひなもり!」
「ええー……」

 深々と頭を下げ両手を合わせる長谷川はせがわに、雛森は思い切り眉を顰めた。

「頼む、頼むよ雛森~! お前しか頼めるヤツがいないんだって!」
「んなこと言われても……」

 友人の頼みとはいえ、いくら頭を下げられても引き受けられないこともある。
 長谷川とは大学に入学して知り合って、それからずっとつるんでいて三年になった今もそれは続いている。
 その長谷川の頼みというのが、近々高校の同窓会があるので、それに雛森が女装して長谷川の彼女の振りをして参加してほしいというものだった。なんでも高校のときに付き合っていた彼女がいて、でも
彼女は同じクラスのヤツと浮気したらしい。長谷川と別れた彼女はその浮気相手の恋人になり、そして今も二人は付き合っている。元カノと元浮気相手が参加する同窓会に一人で参加するのは惨めだ。けれど長谷川には彼女がいない。彼女役を頼める女友達もいない。参加しなかったらしなかったで、いないのをいいことに色々と好き勝手言われそうで嫌なのだという。
 そこで雛森に白羽の矢が立てられたのだ。
 雛森の体格は平均を少し下回っているし、男らしいとは言えない中性的な顔立ちをしている。女装すれば誤魔化せないことはないだろう。
 長谷川の気持ちもわからないではない。助けてあげたい気持ちはあるが、かといってすんなり引き受けられる頼みではない。

「頼む雛森、このとーり!」
「いや、普通に考えて無理だし……」
「頼むって~、哀れな俺を助けてくれよ~」
「助けてやりたいのはやまやまだけど……」
「昼飯一週間奢るからー!」
「……………………一ヶ月」
「…………二週間」
「一ヶ月」
「…………さ、三週間!」
「四週間」
「三週間!」
「四、週、間」
「ぐ……う、わ、わかった……」

 斯くして、雛森は四週間分の昼食を条件に女装して友人の同窓会に参加することとなった。





 同窓会当日。
 長谷川の姉の協力を得て雛森はがっつり女装して、長谷川姉弟に「女にしか見えない」と太鼓判をもらい、長谷川と共に同窓会が行われる居酒屋に向かった。スカートはスースーして落ち着かないし歩き方や仕草にも気を遣わないといけないし、もうなにもかも面倒だったけどこれも昼飯の為だと雛森は我慢する。
 同伴OKの同窓会は、他にも恋人を連れて参加してる人は何人かいて、一人だけ目立たずに済んで雛森はほっとした。
 雛森はずっと長谷川にくっついていた。声を出せばバレてしまうかもしれないので、長谷川にもなにも言わずにこにこしててくれればいいと言われている。雛森に向けられた質問には全て長谷川が答え、雛森は食事に集中している振りをしていた。ボロが出るとまずいので、お酒も飲まずただ料理を食べ続けていた。
 ある程度時間も経過し、周りの参加者達はいい感じに酔っ払っている。
 長谷川の元カノと元浮気相手にもちゃんと雛森の存在は認識された。充分目的は果たしたのだし、雛森はもう帰ってもいいかもしれない。さすがに二次会にまでついていきたくはない。
 雛森は隣の長谷川の耳に口を近づけ小声で声をかけた。

「長谷川、そろそろ帰っていい?」
「んー、帰るか? それなら送ってくぞ」
「いいよ、この後二次会あるんだろ? 長谷川は残ってなよ」
「いや、でも……」
「なーにイチャイチャしてんの、お二人さん」

 二人でヒソヒソと話していると、酔っ払った長谷川の友人が割り込んできた。

「いや、別にイチャイチャとかしてないし」
「してただろー、ベタベタくっついてー」

 友人が長谷川に絡む。
 巻き込まれたくない雛森は荷物を持ってこっそりその場を離れた。
 このまま帰ろうと思ったが、その前に寄って行こうとトイレに向かう。普通に男子トイレに入ろうとしたところで、腕を掴まれた。

「お客様、そちらは男性用ですが……」
「っえ、あっ、あっ、す、すみませ……!」

 言われて、この格好で男子トイレになんか入れないということに気づいた。かといって女子トイレに入るわけにもいかない。多目的トイレのある場所まで移動しなくてはいけないのだ。焦ると余計に尿意が込み上げてきた。
 多目的トイレの場所を頭の中で必死に探していると、ぐいっと掴まれた腕を引かれ、驚いて顔を向ける。

「っていうか、雛先輩?」
「っ!?」

 そこで漸く、腕を掴んできた相手の顔を見た雛森はひゅっと息を呑んだ。
 こちらの顔を覗き込んでくるのは、大学の後輩の夏目なつめだ。
 雛森は慌てて顔を背ける。

「いえ! 違いますけど! 人違いです!」
「いや、雛先輩でしょ。めちゃくちゃ焦ってるし。顔逸らした時点で騙せてないから」
「ちちっ、ち、違いますー! 俺、わ、私は長谷川の彼女で……っ」
「は? なんつったの?」
「ひぃっ!」

 ガッと肩を掴まれ無表情に凄まれて、雛森は竦み上がる。

「なに? 今なんて? 誰が誰の彼女だって?」
「ひっ、やっ、は、離して……と、トイレ行かせて……っ」

 夏目も怖いが、今は尿意の方がヤバい。とにかくトイレに行きたい。

「じゃあちゃんと説明しろよ」
「ま、待って、するから、まずトイレに……っ」
「先に説明しろ」
「鬼かよ……っ」
「あんたが下手なウソで誤魔化そうとするのが悪いんだろ。漏らしたくなきゃ早く説明しろ」
「うっ……うっ……」

 雛森は半泣きになりながら、俺は先輩なのに……と恨みがましく夏目を睨む。しかし夏目を恨んでいる時間的余裕はもうない。大惨事を起こす前に雛森は事情を説明した。
 説明したらしたで、「ふーん。あっそ」とまるで興味がなさそうな相槌を打たれてイラッとしたけど文句を言っている場合でもない。

「も、もういいだろ、離せって……っ」
「女子トイレに入るつもり?」
「んなことするか! 多目的トイレ探すんだよ!」
「なら連れてってやる」

 そう言って、夏目は雛森の腕を引いて店を出た。

「やっ、やっ、もっとゆっくり歩いてぇ……っ」

 一歩歩くのも辛い。
 もじもじと太股を擦り合わせる雛森を見て、夏目は笑った。

「はっ……マジで女みたい」
「う、う、うるさいぃっ、お前のせいだろ……っ」

 大声で怒鳴り付けてやりたいが、それをすれば確実に漏らすので、情けない弱々しい声しか出せなかった。

「っつーか、なんで夏目あの店にいたんだ?」
「俺、あの店の厨房でバイトしてるから」
「そ、そうだったのか……」
「バイト終わって帰ろうとしたら、女性客が男子トイレに入ろうとしてんの見えて止めたんだよ。酔っ払って間違えてんのかと思って」
「な、なるほど……」

 会話で尿意から意識を逸らしながらどうにか歩き続けた。
 周りを見る余裕はなく、夏目に連れられるままどこかのビルの中に入る。入り組んだ廊下の奥に見えた多目的トイレが天国に見えた。
 急がず焦らずゆっくり慎重に進んで漸く辿り着いたその場所に、何故か夏目まで入ってくる。

「な、なんでお前まで入ってくんの……?」
「雛先輩が俺のせいって怒ってたから、お詫びに手伝ってやろうと思って」
「なにを!? いらんし! 出てけよ!」
「そんな大声出したら漏れちゃうんじゃない?」
「うぅっ……」

 正直もう限界が近い。せっかく間に合ったのに、このままでは夏目と言い合っている間に漏らしてしまう。

「ほら、便器の前に立って」
「ちょ、やっ、やめろってば……っ」

 夏目が背後に張り付き、雛森を便器の前に立たせた。後ろから回された彼の手が、スカートを捲り上げようとする。

「ちょ、ちょ、ウソだろ、待って、ほんと、もう出るんだって……っ」
「だから準備してるんだろ。別に男同士なんだし、いつも同じトイレ入ってんじゃん。それとも雛先輩、ほんとに女の子になっちゃった?」
「なっ、ばっ、んなわけあるか! バカなこと言ってんな!」
「だったらそんな抵抗しなくてもよくない?」

 動揺する雛森とは反対に、夏目は平然とスカートの裾を持ち上げた。

「あ、下着は男物なんだ」
「ぅわっ、ちょっ、やめっ……」

 漏らしてしまうという危険と隣り合わせの雛森がろくな抵抗もできないのをいいことに、夏目はあっさりとパンツをずり下げた。

「ひっ、やっ、待っ……」

 露になったぺニスを躊躇いもせず夏目の手に持たれ、雛森は目を白黒させた。
 なにが起きているのだろう。何故こんなことになっているのだろう。
 頭は混乱し、じわっと涙が滲んだ。

「ひぅっ、うっ、も、どこ触ってんだよ……離せよ、もう、出るからぁ……っ」
「出していいって、ほら」

 夏目は当たり前のように持ったぺニスの位置を調節し、便器に向ける。
 もう限界はすぐそこまで来ていた。それでも必死に耐えようと、雛森は縋るように夏目の腕を強く掴む。

「やめ、も……出るぅ……っ、離して、夏目ぇ……っ」

 えぐえぐと情けなく泣きべそをかきながら必死に懇願しているのに、夏目は容赦なく追い詰めてくる。

「我慢してないで出せよ、俺に見られながら漏らせ」
「ひぅんっ」

 耳に唇がくっつくほど近くで囁かれ、擽ったさにぞくぞくっと背中が震える。
 その刺激に、ちょろっと尿が漏れた。一度漏れてしまえばもう止めることはできず、雛森は羞恥に顔を真っ赤に染めながら放尿した。
 後輩に痴態を晒している。
 恥ずかしくて、情けなくて、涙が溢れた。
 やっぱり、自分は夏目に嫌われているのだ。だからこんな嫌がらせをされているのだろう。
 雛森はぐすぐすと鼻を啜った。
 夏目は顔もよくてモデルのように体型も整っていて、大変女子に人気がある。けれど愛想がなくて、人とつるむのを嫌い、話しかけるなオーラを振り撒きながら一人でいることが多かった。
 そんな夏目に、雛森はしつこく声をかけ続けていた。読んでいる本とかプレイしてるゲームとか食べ物とか、とにかく好みが一緒なのだ。だから仲良くなりたくて、迷惑そうな顔を隠そうともしない夏目に、そっけなくあしらわれても懲りずに何度も話しかけた。
 長谷川や他の友人にウザがられてるからやめろ、本気で嫌われるぞ、と言われてもやめなかった。食堂で勝手に隣に座り、あのゲームが面白いとか、この本読んでどうだった、とか他愛もないことを話し続けた。最初は完全に無視されてたけど、徐々に相槌を打ってくれるようになって、今では普通に話してくれるようになった。
 だから、少しは仲良くなれたと思っていたのに。
 違ったのだ。
 嫌われていた。
 仲良くなれたかも、なんて自惚れだった。
 夏目は今でもウザいと思っていて、もう二度と関わらないでほしいからこんなことをしたのだろう。
 ショックでぼろぼろと涙が零れた。

「うぇっ、えっ……ひっ……」
「泣くほど恥ずかしかったのか?」
「違っ……違わない、けど、違う……夏目に、そこまで嫌われてるなんて、俺っ……」

 しゃくり上げながら言えば、呆れたような声が返ってくる。

「はあ? なんでそうなるんだよ。誰が嫌ってるなんて言ったんだ」
「き、嫌われてるだろっ、こ、こんなこと……っ」
「嫌いな相手にこんなことするかよ」
「し、してるだろっ……。写真撮って、女装して女子トイレに忍び込もうとした変態って、あることないこと言い触らすんだろ……っ」
「するかよ。そもそも写真撮ってねーし」
「こ、これから撮るんだっ」
「はあ? だったら撮ってやるよ。スカート捲ってちんこ丸出しの写真っ」
「ほらやっぱり! その写真拡散して、俺を破滅させようとしてるんだろっ」
「んなことするわけないだろ! 俺が個人で楽しむ為に撮るんだよ!」
「俺の情けない姿見て、嘲笑って楽しむつもりか!?」
「ちげーよ、ズリネタにすんだよっ」
「ずりっ……」

 ネタ?
 一瞬言葉の意味がわからず困惑した。
 頭の中で反芻し、意味を理解して、からかわれているのだと気づく。

「笑えない冗談言うな!」
「冗談じゃねーしっ」
「俺のそんな写真がズリネタになるわけないだろ!」
「はあっ!? なるっつーの! 一週間毎日使っても飽きねーし!」
「アホか! 寧ろ萎えるだろ! 一ミリも勃たないだろ!」
「はああ!? バキバキ勃つっつーの!」
「へぁあっ……!?」

 ごりぃっと固いものを尻に押し付けられ、雛森は間抜けな声を上げた。

「えっ、な、なっ……」
「ほら、ガンガン勃ってんだろーがっ」
「ひゃぅうっ!?」

 ごりっごりぃっと尻の狭間に固いものを擦り付けられる。
 それは明らかに夏目の男根で、ズボンに収められているが確かに勃起しているのがわかった。

「なっ、なん、なんで、そんな……」
「好きなヤツが目の前で漏らしてるとこ見たらフツーに勃つだろ」

 いや、普通は勃たない。
 え、あれ、今、好きなヤツって言った? と雛森は混乱する。発言の内容がおかしすぎて理解が追い付かない。

「えっ、あ、あれ、あの……っ」

 狼狽してまともに言葉が紡げない。
 嫌われているのではなかったのか。

「俺の気持ちも知らないで、長谷川先輩の彼女とか言い出すし、あんたが変なウソついてイライラさせるからこうなったんだぞ」
「お、俺のせい……?」

 この状況は全て自業自得ということなのか? と雛森は自問する。
 すぐに正直に話さずに咄嗟に嘘をついて夏目をイライラさせたから、彼の前でおしっこする羽目になったということなのか。

「そう。そして顔真っ赤にして泣きながらおしっこするなんて、そんなのめちゃくちゃ興奮するに決まってるだろ。あんたが俺のちんこイライラさせたんだ。なあ、コレどうしてくれんの雛先輩」
「ひゃぁあんっ」

 ぐりぐりぐりぐりと穴を狙うように固いものでお尻を嬲られる。
 夏目のコレが勃起したのは雛森のせい。ならば、雛森がどうにかしなくては。先輩として、後輩の面倒を見なくては。
 混乱を通り越してそんな風に考えが飛んだ。

「責任取ってくれるんだよな?」

 背後から回された手が、雛森の体をまさぐりはじめる。

「あっ、ま、待って、夏目ぇ……っ」
「はあ? 責任取らないつもりかよ」
「ち、違くて……こ、ここじゃ、ダメだから……別のとこ、行こ……?」

 真っ赤な顔でお願いすれば、夏目は物凄い勢いで雛森を連れてトイレを出た。





 ホテルの一室に連れ込まれ、いきなり唇を奪われ激しくキスをされた。

「んぁっ、んっんっ、ふっうっんんっ」

 夏目の舌で口の中をぐちゃぐちゃに掻き回されて、粘膜を擦られる感覚にぞくぞくと快感が背筋を這い上がってきた。引っ張り出された舌を夏目の熱い口内に包まれじゅるじゅると強く吸い上げられ、気持ちよくて体からどんどん力が抜けていく。
 夏目はふらふらの雛森をキスをしたままベッドへと連れていき、押し倒した。
 持っていた鞄が手を離れ、中身がシーツの上に散らばる。
 覆い被さられた状態でキスをされ、飲み込み切れなかった唾液が溢れて口から零れた。

「んはっ、はっ、あっ、なつめぇ……っ」

 唾液を追いかけるように夏目の舌が顎を這い、首筋を舐め上げ、じゅうっと皮膚に吸い付く。
 ぢゅっ、ぢゅうっと何度も首筋を強く吸われ、微かな痛みも快感となり雛森を興奮させた。
 夏目の息遣いも荒く、自分と同じように興奮しているのだと思うと更に気持ちは昂っていく。

「はあっ……雛先輩……っ」

 夏目の掌が衣服の上から雛森の胸を摩る。布越しに彼の体温が伝わってきて、その熱さにぶるりと体が震えた。
 服の上から的確に乳首を摘ままれ、つんと尖ったそこをカリカリと爪の先で引っ掛かれる。

「ひぁんっ、やっ、やっ、そこ、だめぇっ」

 嫌がる声は甘ったるく、全く説得力のないものだった。寧ろもっととねだるように媚びた声音で、夏目はニヤリと唇を歪ませ乳首を執拗に弄り続けた。

「あんっ、あっあっやぁんっ」

 乳首がじんじんして、雛森は身をくねらせる。
 下腹に熱が集まっていく。ぺニスが頭を擡げ、下着の中が窮屈になっていく。
 もじもじと腰を捩れば、夏目にスカートを捲られた。

「あっ……」
「ははっ、もうパンツ濡れちゃってんじゃん」
「やっ、見るなぁ……っ」
「暴れんなよ、脱がせてやるから」

 抵抗する間もなく、手早く下着を脚から引き抜かれてしまう。
 勃起したぺニスが露になり、それを夏目が瞬きもせずに見つめている。

「はあっ……雛先輩のちんこ……」

 股間を見つめて興奮に上擦る呟きを漏らす夏目。
 恥ずかしくて堪らないのに、彼の欲を孕んだ視線を感じて体が火照り、ぺニスからとろりと先走りが溢れてしまう。

「エロ……」

 感嘆の滲む声音でそんなことを言われ、からかわれるより恥ずかしくなる。
 もうこれ以上の羞恥プレイは勘弁してくれと後輩に頼もうとしたが、その前に夏目が動いた。
 夏目の顔が股間に近づきぎょっとする。

「ちょっ、待っ……」

 止めようと手を伸ばすが間に合わず、ぺニスの裏筋をねっとりと舐められた。

「ひああぁっ」

 はじめて味わう強烈な快感に、目を見開き嬌声を上げる。
 けれど快楽に身を任せることはできなかった。

「ちょっ、ちょっ、待っ、だめ、だめだって、俺、さっきお、お、おしっこっ……シャワー浴びてない、汚いってぇっ」

 涙目になって必死に制止の声を上げるが、それを無視して夏目は裏筋を味わうようにねぶる。

「うるせーな。こっちはあんたのおしっこなんて余裕で飲めるんだよ、余計なこと気にしないで喘いでろ」
「ななななにアホなこと言って、あっあんっ、だめだめぇっ、先っぽ舐めちゃやあぁっ」

 平然とした顔でとんでもないことを言いながら、先走りを漏らす先端をぬるぬると舌で舐め回す。
 亀頭をしゃぶられ、そのまま根本まで口に含まれ、じゅぽじゅぽと吸い上げられ、雛森は渾身の力を振り絞って体を跳ね起こした。

「だめだってぇ!!」
「ぅおっ……!?」

 火事場の馬鹿力で股間から夏目を引き剥がし、そのまま彼を押し倒す。

「なにすんだよ」
「俺が! 代わりにするから!」
「は……?」

 ポカンとする後輩の下肢に手を伸ばす。膨らんだ股間に苦労しつつ、前を寛げる。下着をずらして反り返った肉棒を取り出した。その大きさに息を呑むが、怯みそうになる気持ちを押し隠してそっと掌に握り込む。
 すると夏目は僅かに焦りを滲ませた声を出した。

「おっ、ちょっ、無理すんなよ……っ」
「無理じゃないし! 俺に任せろ!」

 はじめてだけれど、先輩としてしっかりつとめを果たす所存だ。
 夏目にされたのと同じように、彼の陰茎に舌を這わせる。

「マジかよ……。ほんとに大丈夫なのか? なぁ、無理すんなって……っ」

 心配と興奮が混ざったような声に、雛森は目線を上げて大丈夫なのだと伝える。

「りゃから無理してなひって。ちゃんと、お前と同じようにできるから……っ」

 れろれろと唾液の乗った舌で裏筋をねぶる。
 嫌悪感はまるでなく、寧ろ夏目の乱れた息遣いと一層固く体積を増していく男根に喜びを感じていた。
 竿を舐め回し、それから先端にも舌を伸ばす。じわりと先走りを滲ませるそこにちゅっと吸い付けば、夏目が息を詰めるのがわかった。ぐっと下腹に力を入れている。それを見て感じてくれているのが伝わってきて、雛森は興奮のままに剛直を口の中へと迎え入れた。

「んっんっ、ふうっ、んっ……」
「っく……はあっ……」

 夏目の艶を帯びた呻くような声にドキドキしながら亀頭をしゃぶる。
 しかし夏目と同じようにしたいのに、いかんせん大きさが違うので全く同じようにはできない。根本まで口に入れるのが難しく、仕方なく余った部分は手で補う。

「ちゅぶっ、んっ、んうっうっ、ふむっ」
「っは……雛先輩……っ」

 熱を帯びた声音で名前を呼び、雛森の頬を撫で回す。
 夏目の興奮が伝わってきて、それに煽られ口淫にも熱が入った。喉奥まで咥え、舌を動かしながらちゅぼちゅぼと吸い上げる。手で扱き、陰嚢も指で転がすように刺激して、気づけば夢中で奉仕していた。

「ヤバ、雛先輩、もう出るから……っ」

 切羽詰まった声を出し、夏目の手が雛森の髪をくしゃりと掴む。
 ふーっふーっと鼻で荒い呼吸を繰り返し、雛森は一層激しく肉棒にむしゃぶりついた。先走りを啜り、鈴口を舌でぬりゅぬりゅと抉る。

「っくそ……」

 呻くような悪態を漏らすのと同時に、どぷっと熱い体液が吐き出された。男根を口に含んだまま、雛森はそれを嚥下する。

「バカ、飲むな……っ」

 夏目の焦ったような声を無視して、どろどろの粘液を喉に流し込む。
 雛森は先輩だから、生意気な後輩の言うことを聞いてやる必要はないのだ。
 ぢゅうぅっと残らず吸い取ってから、口を離す。雛森の心は達成感に満たされていた。先輩として、夏目の代わりにちゃんと目的を果たすことができて満足だった。
 得意気に頬を緩ませると、夏目に緩んだ頬を引っ張られた。

「無理すんなっつっただろーが」
「無理してないし」
「いきなり飲むとかバカだろ。それともまさか、はじめてじゃないとか言わないだろーな」

 怖い顔で睨まれて、ムッとして言い返す。

「はじめてに決まってるだろっ。まずかったけど飲めるしっ、夏目のなんだから」

 他のヤツにこんなことできるわけがない。夏目が相手だからできたのだ。
 頬を膨らませれば、怒ったような顔をした夏目にまた押し倒された。

「ほんとなんなの、俺にめちゃくちゃに犯されてーの?」
「なっ……わっ、ひゃっ……」

 乱暴な手付きで服をはだけられ、胸元を露にされる。服もスカートももうぐちゃぐちゃで皺だらけだ。用意したのは長谷川で、好きに処分していいと言われているので問題はないが。
 夏目の掌が雛森のぺったんこの胸を揉む。

「んっ、やっ、俺、女じゃない、のにっ……へ、変なこと、するなぁっ……」
「うるせーな、さっき弄られて感じてたくせになに言ってんだ」
「んなっ、うっ、か、感じてな……っ」
「へえ? これでも?」
「んあぁんっ」

 くりっと乳首を一撫でされただけで甘い声を上げてしまう。

「はっ、モロ感じゃねーか」
「ちっ、ち、ちがっ、あっあっあぁんっ、だめ、だめぇっ、先っぽばっかりこりこりしないでぇっ」

 指先で乳頭を擦るように撫で回され、雛森はひっきりなしに嬌声を上げた。きゅうっと固く尖った乳首をくりくりと捻られると、快感に背中が浮き上がる。
 舌舐めずりをした夏目は、ぷくりと膨らんだ乳首に顔を寄せ、はむりとしゃぶりついた。

「ひあぁんっ、あっあっ、だめぇっ」

 ぢゅぱぢゅぱと吸われ、もう片方も指でくにくにと転がされ、雛森は快楽に身悶えた。
 乳首を愛撫しながら、夏目は片手を下半身へ伸ばす。ぷるぷる震える雛森のぺニスの更に下、アナルに指で触れた。
 漏らした先走りで濡れたそこを撫でられ、雛森はビクッと反応する。

「わっあっ、だめ、そこもだめっ、汚いから触るのだめぇっ」
「はあ? ちんこ舐めるの我慢してやってんだぞこっちは。今更だめとか言われて聞けるわけねーだろ」

 不機嫌そうな低い声を出しながら、夏目はぐりぐりと後孔を攻める。

「んひゃっあっ、だめ、入っちゃうぅっ」
「入れるに決まってんだろーが」
「あぅんっ」

 ぬぐっと、指がめり込む。

「ひあっあっ、夏目の指、入ってるぅっ」

 ぬめりを帯びた指が、ぐにゅぐにゅと肉襞を掻き分け奥に進んでいく。
 中を探られる違和感を逃がすように、雛森ははふはふっと荒い息を吐き出した。
 夏目の長い指が内壁の膨らみを擦った瞬間、鋭い刺激が走り抜ける。

「はひっ、ひっ、なっ、なにぃっ?」

 戸惑う雛森を見つめ、夏目は楽しそうに唇に弧を描く。
 そして重点的にそこを嬲りはじめた。

「ひっあっあっ、やぁっあっ、そこっ、だめぇっ」
「ダメじゃねーだろ、感じてるくせに。腰動いてんぞ」
「あっあっあっあっ、やだぁっ、あんっあっ、ひはぁんっ、恥ずかし、腰、止まらな、あっあぅっ」

 はしたなく腰が揺れてしまう。へこへこと情けなく恥ずかしいのに、止められない。
 夏目はそれを見て嘲笑することもなく、もっと痴態を晒せとばかりに後孔を指で抉り、乳首をぢゅぱぢゅぱと吸い上げる。

「んひぁっあっ、らめぇっ、きもちぃっ、俺、男なのにぃ、乳首ちゅうちゅうされて、お尻ずぽずぽされるのきもちいいぃっ」
「なに言ってんだ、雛先輩はもう俺の彼女なんだから、気持ちよくなって当然だろ」
「えっ……」

 彼女? いつの間に? っていうか男だし彼女とは言わないんじゃ?
 一瞬困惑する雛森だが、そういえば夏目に好きと言われ、抵抗もせずホテルについてきたのだというか寧ろ雛森の方からホテルに誘ったようなものでそれはつまり告白を受け入れたということになるのではないか。男だけど今は女装してるし、だから彼女という表現も正しいのでは。
 快楽に蕩けたまともに働かない頭で考えて、夏目の発言が間違っていないのだと判断する。

「俺、夏目の彼女だから、気持ちよくなっていいの?」
「そう。おっぱい気持ちいいって言ってみろよ」
「あんっ」

 ぴんっと乳首を指で弾かれ、雛森は背中を仰け反らせる。

「あっひぁっ、お、おっぱい、きもちいぃっ」
「そうそう。こっちはまんこな」
「ひはっはあっあっあぁっ」
「ほら、まんこも気持ちいいって言えよ」
「んあぁっあひっ、きもちぃっ、まんこぐちゅぐちゅきもちいいぃっ」

 夏目に言われるままに卑猥な言葉を口にする。そうすれば自分の言葉にも煽られて、更に性感が高まった。
 腰を動かすたびに、勃起したぺニスがぶるぶると揺れる。そこは刺激を求め疼いていた。
 雛森は手を伸ばして自分の欲望に触れる。

「ははっ、自分でクリちんぽ弄ってんの?」
「あっあっあぁんっ、らってぇっ、おっぱいもまんこもきもちぃから、も、いきたいぃっ」

 淫乱だと思われるのは恥ずかしいけれど、我慢できない。夏目に後孔と乳首を刺激されながら、自分でペニスを擦る。先走りでぬるぬるになった陰茎を、ちゅこちゅこと扱いた。

「はあっ、マジエロくて可愛い……一生懸命クリちんぽごしごしして……もうイきそう?」
「ひあっあっひにゃっあっ、いくっ、もういくぅっ」
「ちゃんとクリでイくって言え」
「い、くぅっ、あっあっあっあっ、くり、くりいっちゃうぅっ」

 腰を高く浮かせ、全身を痙攣させながら雛森は射精した。噴き出した精液が体に飛び散る。

「んあぁっ、いった、いったのにぃっ、まんこじゅぽじゅぽしちゃらめぇっ」

 絶頂の余韻に浸る間も与えず、夏目は後孔を指で掻き混ぜる。
 三本の指がぬぽぬぽと出し入れされ、内部の膨らみを擦り上げる。

「はひぃっ、うあっあっ、そんな、したら、広がっちゃう、んあっあっあっ」
「広げてんだよ。じゃなきゃ俺のちんこ入らねーだろ」
「んひっひうぅっ、まだ? あっひっ、夏目の入らない? もっと広げないとだめ?」
「んだよ、早く入れてほしいのか?」
「うんっ、早く、ほし……んんっ、一緒に気持ちよくなりたい、一緒がいいっ、ああぁっ……!」

 いきなり一気に指を引き抜かれ、雛森は顎を反らし悲鳴を上げる。

「あんたマジで俺のこと煽りすぎ。Mなの? 酷くされたくてわざとやってんの?」
「えっ、やだ、ひどくしないで……っ」

 ギラギラと情欲を帯びた双眸で睨まれ、雛森はいやいやとかぶりを振る。
 痛くされるのは嫌だ。はじめてだから優しくしてほしい。生娘のような気持ちで潤んだ瞳を夏目に向ける。

「だったらいちいち煽んなっつのっ」
「うぅっ……」

 別に煽ってるつもりなんてない。
 憮然とした表情を浮かべる夏目に文句を言いたいが、言えば余計に怒らせて本当に酷いことをされるかもしれない。
 夏目は涙ぐむ雛森の両脚を抱え、いつの間にかまた勃起していた肉棒の先端を後孔に押し当てる。

「ふぁっ……」
「入れるからな……っ」
「はひっ、ひっはっあっあっあっ」

 ずぷずぷ……っと剛直が胎内に埋め込まれていく。
 腹の中を圧迫されるような感覚に、雛森は目を見開いてそれを受け入れた。

「はっひっひうっ、は、はいって、あっあぁっあっあっあっ」
「すげ……雛先輩の中に、マジでちんこ突っ込んでる……熱くて、ぎゅうぎゅう締め付けられて、ヤバ……っ」

 はーっはーっと熱い息を吐き出しながら、夏目は慎重に腰を進める。
 頬は火照り、額に汗を浮かべ、瞳を潤ませ、凄絶な色気を放つ彼を見つめ、本当にセックスしているのだと実感した。
 胸がきゅーっとなって、同時に後孔もきゅんっと締まった。
 夏目は顔を歪めて息を詰める。

「っ、ちょっ……急に、締めんな……っ」
「ひぅうっ、うっ、だ、だってぇ……っ」

 中を締めたことで内壁がずりゅっと擦られ、雛森も強い快感を得てびくびくと体が震えた。
 胎内に夏目の存在を感じ、雛森は下腹部を撫でる。

「俺のおまんこ、夏目でいっぱいになってる……」
「…………雛先輩、どんだけ煽れば気が済むの」
「ふぉっ……!?」

 ずぶんっと一気に奥まで剛直を突き入れられた。

「くひゅっ、うあっあっひっ、そんな、いきなりぃっ、ひあっあっあっあっああぁっ」
「あんたが、悪いんだろっ」

 ぐいっと脚を開かれて、ずんっずんっと奥を貫かれる。
 前立腺をごりごりと押し潰され、最奥をごちゅごちゅと突き上げられ、雛森は激しく体を揺さぶられながら快楽に溺れた。

「ひあぁっあっあぁっ、あっ、しゅごい、はげしっ、まんこぐちゃぐちゃなるぅっ」
「っくそ、くそ、マジで煽りすぎなんだよっ、処女のくせにっ、どんだけ俺のツボ突いてくんだよっ」

 夏目は余裕のない表情で、腰を振り立てる。
 その必死な姿にまた胸がきゅんきゅんとなって、雛森はたまらず彼に腕を伸ばした。

「んあっあっ、なつ、なちゅめ、きす、きすしたい、きすしてぇっ」
「っ、っ、ほんっと、いい加減にしろよ……っ」
「んんんーっ」

 ギリッと歯を食い縛ってから、夏目は噛みつくような勢いでキスをしてくれた。
 雛森からも積極的に舌を伸ばし、絡め合い、互いの唾液を啜る。

「んちゅっ、んっ、ふぁっ、なつめぇっ、んんっ」
「はっ、んっ、ふっ、雛先輩、んっ、はあっ」

 抱き締め合いキスをして、下半身もどろどろのぐちょぐちょにまぐわう。

「んぁっあっ、きもちぃっ、俺、いくっ、いっちゃうっ、んんっ」
「イけよ、ほら」
「んひっひっひあぁっ」

 ごりゅっごりゅっと亀頭で前立腺を攻められ、強烈な快感が全身を駆け抜ける。

「あっあっあっあ~~~~~~っ!」

 ガクガクと爪先を震わせ、雛森はペニスから体液を漏らした。
 ぎゅうぅっと肉筒が咥え込んだ剛直を締め付ける。
 その刺激に夏目は歯を噛み締めて耐え、激しい抽挿を開始した。

「ひはっはぁんっ、いった、のにぃっ、こしゅられたら、またきもちぃっ、おかひくなるぅっ、んあぁんっ」
「おかしくなれよっ、俺に犯されて、おかしくなっちまえ……っ」
「んひっあっあっあっ、いくっいくっ、なつめぇっ」
「っく、俺も……っ」

 ばちゅっばちゅっばちゅっと壊されるのではないかと思うほど強く腰を打ち付けられ、雛森は夏目にしがみつき、射精を伴わずに絶頂を迎えた。
 一拍置いて、夏目も達する。胎内に、どぷどぷどぷっと体液を注がれた。
 抱き締め合い、呼吸を整える。落ち着いたところで、体を離した。と思ったら体を引っくり返され、雛森はあれ? と首を傾げる。

「な、夏目……?」
「なんだよ」

 顔を後ろに向けると、うつ伏せになる雛森の背中に当然のようにのし掛かってくる夏目が見えた。

「えっ、なっ、ちょっ、おっ」

 無防備に晒されたアナルに、固いものが押し付けられる。固いものというのは夏目のアレで、出したばかりだというのにもう固く張り詰めていた。

「ちょ、待っ、あっ、あああぁっ」

 すっかり綻び夏目の精液でぬかるんだ後孔は、押し込められる剛直をぐんぐんと飲み込んでいく。

「うそぉっ、おっあっあっ、ま、またするのっ……?」
「一度で済むわけねーだろ」
「そんっ、にゃっ、あっあっあっひっひぁあっ」

 ずんっずんっずんっと上から楔で胎内を貫かれ、そこでの快楽を覚えた体は簡単に蕩けていく。
 内壁を固く太いもので擦られる愉悦に浸っていると、近くで電子音が響いた。
 見ると、ベッドに押し倒されたときにぶちまけた鞄の中に入っていたスマホが着信を告げていた。画面には長谷川の名前が表示されている。
 そういえば、送ると言われたのを一応断ったけど
うやむやな状態で勝手に出てきてしまったのだ。ちゃんと帰れたか、心配して連絡してきたのかもしれない。
 無意識にスマホに手を伸ばしたとき。

「んおぉっ……!?」

 ぐぽぉっと激しく最奥に剛直が突き刺さった。

「ひぉっ、おっ、ひっあっあっ……?」
「雛先輩、もしかして彼氏とのセックス中に他の男からの電話に出ようとしてる?」
「んひっひっひはっあっあっひぐっ」

 ぐぽっぐぽっぐぽっと断続的に奥を抉られ、脳髄が痺れるような強い快感に目の前がチカチカする。

「まあ、出たいなら止めないけど。俺も止めないから。その情けない喘ぎ声、聞かせたいなら出なよ」
「くひっ、ひっひうっ、くひゅぅんっんんっ」

 怒りを孕んだ低い声で脅され、雛森は力なく首を横に振る。

「れなっ、出ない、でんわ、でないからぁっ、あっひっひぐぅっ」
「ほんと? よかった。雛先輩のそんな声、誰にも聞かせたくねーし」

 スマホを遠くへ押しやれば僅かに夏目の声が和らいで、雛森はほっと胸を撫で下ろした。
 背中に覆い被さり、自分の腕に閉じ込めるように夏目は雛森を攻め立てる。

「あんたが悪いんだからなっ、俺は無視してたのに、それでもしつこく何度も声かけてきてっ、俺が酷いこと言ってもへらへら笑ってっ、夏目夏目って犬みたいに尻尾振って駆け寄ってきて、俺がちょっと返事しただけで嬉しそうにだらしない顔見せるからっ」
「ひあっあっあっひっ、んっんぉっ」
「ここまで俺を夢中にさせたんだから、責任取れよっ」
「はひっひっひうっぅうんっ」
「もう絶対離さねーからなっ」

 そうして雛森は嫌われていると思っていた後輩に嫌われているどころかめちゃくちゃ好かれていたということを一晩かけてたっぷりと分からされた。




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