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第二章 もっこもこカフェ営業中!
ピンチ到来!
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「ありがとうにゃ~! また来てにゃ~!」
「タルトくん、またね~!」
「楽しかった! また来るね!」
「待ってるぴょ!」
「また来てみゃ~」
「バナナパフェ用意してまってるっき~!」
もこもこたちが本日一組目のお客さんを全員で丁寧に見送っている。店を出ていくお客さんはみんな凄く嬉しそうで、幸せそうな笑顔を見せたいた――――。
バッタン――――お客さんを見送ったドアが閉まった途端、もこもこたちの顔が険しい表情へ変わった。
「二組目に向けて急いでブラッシングするみゃ~!」
「テーブルのセッティングもしなきゃっぴょ!」
「バナナ、あとどれくらい残ってるっきゃ~?」
「おやつ食べないなにゃぁぁぁ~」
どうやら次の予約に向けての準備に入るのか、一気に慌ただしくなる。その中で一匹だけ呑気なのが居るけど。
タルトの相変わらずなマイペースぶりには呆れてしまうが、一組目を見学させて貰っている間の俺様猫様の接客はプロフェッショナルだと認めざる得なかった――――悔しいけど。
あの『にゃ~にゃ~』口調だし、態度は威張ってはいるけどお客さんは寧ろそれを楽しんでいた。何より、あんな猫でもサービスは細やかなのである。
人間の俺がタルトと同じようにやれって言われたとしても、完璧に出来る自信はなかった。
伊達に威張っている訳ではないんだな――――。猫だけど、擬人化しているとやっぱりカッコいいし、動きもしなやかでセクシーだもんな。
他のもこもこたちも勿論、凄く素敵だった。マカロンちゃんは終始可愛かったし、カカオさんは上品でスマートだ。アンニンちゃんは軽やかで華やかさがあって、ズコットくんはずっと軽快なトークと動きでお客さんを楽しませていた。
ここにただジッと座って見ているだけだったのに、お客さんたちの笑顔にいつの間か自分も一緒に笑っている時すらあった。
ただ喋りながら慌てて二足歩行している猫を追いかけて来ただけなのに、俺は凄いカフェに出会えたんだ! ――――喋る猫は、やっぱり不思議だけどね。
テーブルに座って色々と振り返っていると、コツコツと靴音が近付いてくる。顔を上げて視線を向けると、ステラさんが可愛らしい笑顔で微笑んでいた。
「お客様、もっこもこカフェのメンバーの接客ぶりはいかがでしたでしょうか?」
ステラさんは、今俺が考えていたことを確認でもするかのように聞いてきた。
思っていたことは沢山あるのに、改めて聞かれるとちょっと照れ臭くもある。
「正直、凄いなと思いました……。みんな本来は動物なのに、お客さんへの対応が真心がこもっているというか……感動しました。なんでわざわざ擬人化した姿でカフェをやっているんだろうとか謎も沢山ありますけど、今は単純素直にみんなの接客もバウムさんのお料理にも感動しています」
ここで働こうという気はまだサラサラないけど、敢えてここで変に意固地になる必要はないと思って、素直に感想を伝える。
ステラさんはそんな俺の拙い感想をニコニコと笑顔で、聞いてくれたのも嬉しかった。
「そうですか~! たった二時間でそこまで感じ取って頂けて、もこもこメンバーも喜ぶと思います! きっと一緒に働けたら、もっと喜びますよ!」
「えっ! ステラさん、それはまだ決定ではないですよね?」
ここで働くことが益々確定されていくことに、俺は慌てて止めに掛かるのだが――――。
「三十分後に、次のお客様をご案内するんですが、またここで二時間もジッと座られているのは退屈かもしれませんので、良かったら今度はキッチンを見学してみませんか?」
――――諦めてくれる様子なんて全くなく、更に森の奥に誘おうとしているではないか!
キッチンなんて、お客がほいほい入っていくような場所じゃなよね? それこそ秘境の地なんじゃないですか!? もしかして俺が、料理されちゃうとか!?
瞬間、さっきまでの癒しのバアムさんが、真っ赤な血を滴らせるシロクマへと変貌する姿を想像してしまった。
一気に身体中の血が引いていき、背中に冷や汗が浮かびそうになる。
「いやいやいいやっ! 俺なんか食べても、絶対に美味しくないしお腹壊しますよ!」
「やだ~うふふ! そんなご謙遜などなさらずに、どうぞキッチンへいらしてください」
えぇぇぇっ! ステラさん、それって本気で言っていますかぁぁぁ――――!
必死で手を左右に振って抵抗する俺の腕をステラさんはガッチリと掴んで、席から立たせる。小柄なのにステラさんはグイグイと、俺をキッチンまで引っ張っていく。
やっぱり俺、バター塗られて焼かれちゃうのか! それとも大きな蒸し器に入れられるとか――――はっ! クリームシチューになっちゃうとか――――!?
「ま、待ってくださいステラさん! 俺、本当に無理ですから!」
「そんなことないですよ。お客さまはもこもこの眼をお持ち何ですから、きっと素晴らしい素材を沢山お持ちですよ!」
「脂なんてのってないですよぉぉぉ――――!」
「まぁ~本当に謙虚ですね」
ニッコリ微笑む可愛いステラさんの笑顔の意味が、今一番の謎になりそうだった。
「なんか騒がしいにゃ~。てか吾輩は、やはりカッコいいにゃ~」
俺のピンチなんて気にも掛けないもこもこたちは、次のお出迎えのおめかし準備に夢中だった――――。
「タルトくん、またね~!」
「楽しかった! また来るね!」
「待ってるぴょ!」
「また来てみゃ~」
「バナナパフェ用意してまってるっき~!」
もこもこたちが本日一組目のお客さんを全員で丁寧に見送っている。店を出ていくお客さんはみんな凄く嬉しそうで、幸せそうな笑顔を見せたいた――――。
バッタン――――お客さんを見送ったドアが閉まった途端、もこもこたちの顔が険しい表情へ変わった。
「二組目に向けて急いでブラッシングするみゃ~!」
「テーブルのセッティングもしなきゃっぴょ!」
「バナナ、あとどれくらい残ってるっきゃ~?」
「おやつ食べないなにゃぁぁぁ~」
どうやら次の予約に向けての準備に入るのか、一気に慌ただしくなる。その中で一匹だけ呑気なのが居るけど。
タルトの相変わらずなマイペースぶりには呆れてしまうが、一組目を見学させて貰っている間の俺様猫様の接客はプロフェッショナルだと認めざる得なかった――――悔しいけど。
あの『にゃ~にゃ~』口調だし、態度は威張ってはいるけどお客さんは寧ろそれを楽しんでいた。何より、あんな猫でもサービスは細やかなのである。
人間の俺がタルトと同じようにやれって言われたとしても、完璧に出来る自信はなかった。
伊達に威張っている訳ではないんだな――――。猫だけど、擬人化しているとやっぱりカッコいいし、動きもしなやかでセクシーだもんな。
他のもこもこたちも勿論、凄く素敵だった。マカロンちゃんは終始可愛かったし、カカオさんは上品でスマートだ。アンニンちゃんは軽やかで華やかさがあって、ズコットくんはずっと軽快なトークと動きでお客さんを楽しませていた。
ここにただジッと座って見ているだけだったのに、お客さんたちの笑顔にいつの間か自分も一緒に笑っている時すらあった。
ただ喋りながら慌てて二足歩行している猫を追いかけて来ただけなのに、俺は凄いカフェに出会えたんだ! ――――喋る猫は、やっぱり不思議だけどね。
テーブルに座って色々と振り返っていると、コツコツと靴音が近付いてくる。顔を上げて視線を向けると、ステラさんが可愛らしい笑顔で微笑んでいた。
「お客様、もっこもこカフェのメンバーの接客ぶりはいかがでしたでしょうか?」
ステラさんは、今俺が考えていたことを確認でもするかのように聞いてきた。
思っていたことは沢山あるのに、改めて聞かれるとちょっと照れ臭くもある。
「正直、凄いなと思いました……。みんな本来は動物なのに、お客さんへの対応が真心がこもっているというか……感動しました。なんでわざわざ擬人化した姿でカフェをやっているんだろうとか謎も沢山ありますけど、今は単純素直にみんなの接客もバウムさんのお料理にも感動しています」
ここで働こうという気はまだサラサラないけど、敢えてここで変に意固地になる必要はないと思って、素直に感想を伝える。
ステラさんはそんな俺の拙い感想をニコニコと笑顔で、聞いてくれたのも嬉しかった。
「そうですか~! たった二時間でそこまで感じ取って頂けて、もこもこメンバーも喜ぶと思います! きっと一緒に働けたら、もっと喜びますよ!」
「えっ! ステラさん、それはまだ決定ではないですよね?」
ここで働くことが益々確定されていくことに、俺は慌てて止めに掛かるのだが――――。
「三十分後に、次のお客様をご案内するんですが、またここで二時間もジッと座られているのは退屈かもしれませんので、良かったら今度はキッチンを見学してみませんか?」
――――諦めてくれる様子なんて全くなく、更に森の奥に誘おうとしているではないか!
キッチンなんて、お客がほいほい入っていくような場所じゃなよね? それこそ秘境の地なんじゃないですか!? もしかして俺が、料理されちゃうとか!?
瞬間、さっきまでの癒しのバアムさんが、真っ赤な血を滴らせるシロクマへと変貌する姿を想像してしまった。
一気に身体中の血が引いていき、背中に冷や汗が浮かびそうになる。
「いやいやいいやっ! 俺なんか食べても、絶対に美味しくないしお腹壊しますよ!」
「やだ~うふふ! そんなご謙遜などなさらずに、どうぞキッチンへいらしてください」
えぇぇぇっ! ステラさん、それって本気で言っていますかぁぁぁ――――!
必死で手を左右に振って抵抗する俺の腕をステラさんはガッチリと掴んで、席から立たせる。小柄なのにステラさんはグイグイと、俺をキッチンまで引っ張っていく。
やっぱり俺、バター塗られて焼かれちゃうのか! それとも大きな蒸し器に入れられるとか――――はっ! クリームシチューになっちゃうとか――――!?
「ま、待ってくださいステラさん! 俺、本当に無理ですから!」
「そんなことないですよ。お客さまはもこもこの眼をお持ち何ですから、きっと素晴らしい素材を沢山お持ちですよ!」
「脂なんてのってないですよぉぉぉ――――!」
「まぁ~本当に謙虚ですね」
ニッコリ微笑む可愛いステラさんの笑顔の意味が、今一番の謎になりそうだった。
「なんか騒がしいにゃ~。てか吾輩は、やはりカッコいいにゃ~」
俺のピンチなんて気にも掛けないもこもこたちは、次のお出迎えのおめかし準備に夢中だった――――。
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