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二章
事件を思い出してみよう
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┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ヴァルドレア暦1805年に大事件が起きた。
それはかつて未知の力だった''魔法''を使った王家一家のの暗殺未遂事件だった。
暗殺者は隣国のドレアルム王国の間者で、新しい王妃、または第二皇女が手引きした。
そう結論づけられた。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
朝日がカーテンの隙間から差し込み、鳥のさえずりが遠くからひそかに聞こえる。
リリーは早朝から資料室へと忍び込み、資料を読み漁っていた。
例の暗殺未遂事件から、はや十年。
背は伸び、リリーは少女らしい可愛らしさと女性らしい艶やかさをもった美女になっていた。
リリーは16歳を迎え、また冬がヴァルドレア王国にやってきたのであった。
「──────また、ドレアルム王国の元王妃、第二皇女は犯した罪は大変重いとされ、隣国に強制送還、そして全ての身分剥奪、彼女達が所有していた土地、財産は全てヴァルドレア王国のものとした」
羅列された文字を指でなぞりページをめくる。
だがその事件簿はそこで止まっていた。
リリーは深くため息をついた。
困ったことにリリーはこの事件のことを全く覚えていなかったのだ。
毎年、冬の季節になればザワザワと心にさざ波がたつようにこの事件の違和感を考えさせられるのだ。
なぜ、ドレアルム王国はこんな事件を起こしたのか?
なぜ、私は事件を覚えていられなかったのか?
考え出すと止まらなかった。
疑問はふつふつと限りなく浮かび、霧のようにまとわりつく。
カチッカチッ───────
時計の長針が12を指した。
ゴォーーンゴォーーンゴォーーン────────
「もう五時か・・・・・・」
リリーは再びため息をついた。
寒さで白くなった息は少し広がっては消えていった。
「おはようございます。リリー様、朝食の準備ができております」
音もなくリリーのすぐ傍らに現れた男は恭しく跪き、リリーを見上げた。
金色に輝く男の眼は朝日が当たり、より一層輝きを増した。
「分かっているわよ!いちいち呼びに来なくとも一人で行けるわ!!」
リリーはこの美し過ぎる男を見ると、いつもムカムカとした劣等感に苛まれる。
昔、誕生日プレゼントに貰ったこの卑しい身分の男。その卑しい身分から最年少記録で近衛隊のトップに登りつめた男。最高峰の富と名声を手に入れながらも自分から決して離れない鬱陶しい男。
歳を重ねるにつれて、リリーはローザとの圧倒的な力の差を目の当たりにしてきた。
目をそらそうとともそらせない残酷な程までの素質の差を。
指揮、勉学、政治、経済、魔法・・・。どれを取っても勝てなかった。
その劣等感からか、リリーとローザの関係性は子どもの時とは大きくかけ離れてしまった。
「こんなに朝早くから・・・真冬ですよ?」
ローザはゆっくりと立ち上がり、リリーの肩に空間魔法を使って、出した外套を掛けようとした。
「いらない!!!!」
リリーは腕を振り払い外套ごとローザの腕を跳ね除けた。
シンとした空気にリリーの叫び声は痛々しく響いた。
しまった言いすぎた、そう思ってはいてもヒシヒシと感じる劣等感は変わらない。
ローザが立ち上がったせいで身長差が明らかになった。
リリーはふとした瞬間、身長差までもが彼との実力差のように感じることさえある。
(なんでなんでなんで!!!!こんなに努力してるのに!!!!私はローザがさっき軽々しく使った空間魔法でさえ使えないの!!??同じように・・・いやそれ以上に努力しているのに!!!どうして!!!!!)
「───────朝食を・・・・・・・・・食べに行きますわ」
リリーは泣きそうになる顔を隠すように下を向いて、ローザの横を通り過ぎた。
────────────────────────────────✍︎
遅い更新で申し訳ないです。
入院してました。
疲労感すごいです(゜Д゜)
では、また┏○ペコッ
ヴァルドレア暦1805年に大事件が起きた。
それはかつて未知の力だった''魔法''を使った王家一家のの暗殺未遂事件だった。
暗殺者は隣国のドレアルム王国の間者で、新しい王妃、または第二皇女が手引きした。
そう結論づけられた。
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朝日がカーテンの隙間から差し込み、鳥のさえずりが遠くからひそかに聞こえる。
リリーは早朝から資料室へと忍び込み、資料を読み漁っていた。
例の暗殺未遂事件から、はや十年。
背は伸び、リリーは少女らしい可愛らしさと女性らしい艶やかさをもった美女になっていた。
リリーは16歳を迎え、また冬がヴァルドレア王国にやってきたのであった。
「──────また、ドレアルム王国の元王妃、第二皇女は犯した罪は大変重いとされ、隣国に強制送還、そして全ての身分剥奪、彼女達が所有していた土地、財産は全てヴァルドレア王国のものとした」
羅列された文字を指でなぞりページをめくる。
だがその事件簿はそこで止まっていた。
リリーは深くため息をついた。
困ったことにリリーはこの事件のことを全く覚えていなかったのだ。
毎年、冬の季節になればザワザワと心にさざ波がたつようにこの事件の違和感を考えさせられるのだ。
なぜ、ドレアルム王国はこんな事件を起こしたのか?
なぜ、私は事件を覚えていられなかったのか?
考え出すと止まらなかった。
疑問はふつふつと限りなく浮かび、霧のようにまとわりつく。
カチッカチッ───────
時計の長針が12を指した。
ゴォーーンゴォーーンゴォーーン────────
「もう五時か・・・・・・」
リリーは再びため息をついた。
寒さで白くなった息は少し広がっては消えていった。
「おはようございます。リリー様、朝食の準備ができております」
音もなくリリーのすぐ傍らに現れた男は恭しく跪き、リリーを見上げた。
金色に輝く男の眼は朝日が当たり、より一層輝きを増した。
「分かっているわよ!いちいち呼びに来なくとも一人で行けるわ!!」
リリーはこの美し過ぎる男を見ると、いつもムカムカとした劣等感に苛まれる。
昔、誕生日プレゼントに貰ったこの卑しい身分の男。その卑しい身分から最年少記録で近衛隊のトップに登りつめた男。最高峰の富と名声を手に入れながらも自分から決して離れない鬱陶しい男。
歳を重ねるにつれて、リリーはローザとの圧倒的な力の差を目の当たりにしてきた。
目をそらそうとともそらせない残酷な程までの素質の差を。
指揮、勉学、政治、経済、魔法・・・。どれを取っても勝てなかった。
その劣等感からか、リリーとローザの関係性は子どもの時とは大きくかけ離れてしまった。
「こんなに朝早くから・・・真冬ですよ?」
ローザはゆっくりと立ち上がり、リリーの肩に空間魔法を使って、出した外套を掛けようとした。
「いらない!!!!」
リリーは腕を振り払い外套ごとローザの腕を跳ね除けた。
シンとした空気にリリーの叫び声は痛々しく響いた。
しまった言いすぎた、そう思ってはいてもヒシヒシと感じる劣等感は変わらない。
ローザが立ち上がったせいで身長差が明らかになった。
リリーはふとした瞬間、身長差までもが彼との実力差のように感じることさえある。
(なんでなんでなんで!!!!こんなに努力してるのに!!!!私はローザがさっき軽々しく使った空間魔法でさえ使えないの!!??同じように・・・いやそれ以上に努力しているのに!!!どうして!!!!!)
「───────朝食を・・・・・・・・・食べに行きますわ」
リリーは泣きそうになる顔を隠すように下を向いて、ローザの横を通り過ぎた。
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遅い更新で申し訳ないです。
入院してました。
疲労感すごいです(゜Д゜)
では、また┏○ペコッ
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