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知るかってーの!2
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「真実の愛を知らないのは可哀想と仰られますけど、私の愛する婚約者を大怪我させて私との婚約を破棄するようにと脅し付けたのはアナタの父親なんですけど?」
まぁ、父親の独断専行でしょうから本人は知らないのでしょうけど、息子としての最低限の責任として事実を受け入れて欲しいわね。
「そんな筈はない!」
あらあら、よくもまぁ言い切れますこと...証拠ならこちらにあるのに...そもそも、証拠がないのにこんなこと言いませんって。
「あら、アナタの父親から、私にも脅迫状が届いておりますのよ?
見ます?あ、見たくないって言われても見せなきゃ証拠にならないか...さ、どうぞ?」
拒否したとしても私のメイドが無理矢理にでも見せますから、どうぞ諦めて見てくださいな?
体を捻って逃げても、目を閉じたとしても、誰しも体力には限界がありますわ。
その子、それらを察するのがとても絶妙ですの。
さ、きっちりとご確認くださいませね?
「ナッ?!こんなの......捏造だ!!」
冷や汗もダラダラと出ておりますし、お顔のお色はかなり青褪めてますわよ?
現実を受け入れて、謝罪なさればよろしいのに...あぁ!変なプライドの塊ですものね、無理なことを申しましたわ。
「捏造?いいえ、こちらの封蝋は貴方の家の物ですし、文面に関しましては既に筆跡鑑定済みですの。
結果に関しましては、国王陛下もご存知ですよ?
諸々と手配してくださったのは国王陛下ですもの。」
国王陛下も、王命の出し所を間違えられましたわよね。
本来であれば、王命を出す前にこちらへと内々に打診されなければなりませんのに、こちらへの内々の打診など全くなし。
そして、既に結ばれている婚約についてこちらが説明する機会も持たれず、婚約の有無に関してこちらへの一応の確認すらもありませんでしたよね?
婚約者がいない令嬢だという弟の勝手な言い分のみを信じて王命を出すなんて、国王陛下も随分と耄碌なされたのかもしれませんわね。
「さて、報告は上がっていると思われますけれど...まだ来ませんのね?」
動きが遅すぎませんかねぇ?
こんなことなら、慰謝料はがっぽりと王家からも頂かないと...この鬱憤は晴らせないなぁ。
あぁ、お兄様に悪戯されたとかは遅すぎる理由になりませんので悪しからず。
「お嬢様、ブリスヴェーノ侯爵様がお越しですわ。
ブリスヴェーノ侯爵様、どうぞ?」
「もう直ぐ式が始まるというのに、君達が遅すぎたので来てしまった。
さてさて、失礼するよ。」
「まぁ、ブリスヴェーノのおじ様、お手数をおかけしてしまって申し訳ありませんわ。
押しかけで花婿となる方が、どうやらお花畑にお住みになられておられるご様子でして...困っておりますの。」
「花婿が花畑に住んでいるのか?それは大変だな。
ワシも話を聞かせてもらおうかな?」
「花畑になぞ住んでおらん!」
「あらあら、婚姻式の直前になって婚姻したくないなどと世迷い言を宣われるのですもの...お花畑にお住みになられてるのは分かっておりますわ。」
「ほう...王命を出させてまで我が愛しの姪との婚姻を懇願してきた癖に、か?
ハワーズの怪我の件もまだ調査が終わっていないというのに、少々早めてまで婚姻式を執り行うとの王命を出してきた癖に、なぁ?
で、何故まだ王家の輩供はここにいないのかな?」
「な、な、なぁ?!」
「私とは婚姻をしたくないと、このお花畑にお住みになられている花婿さんが発言し出してから随分と経っても全然動いてくださらないのよ...彼らが重たいお腰を上げて動くのを待ちきれなくって軽い殺気を飛ばしましたら、やっと動き始めましたの。
お兄様も着いていったご様子ですし、きちんとした報告がなされないなんてことは無いと思いますわ。」
「そうか...では、暫く待ってみようか。」
ニコニコと微笑みつつのおじ様の嫌味に、怒りからか顔を真っ赤にして[な]としか発言出来ない様子で、口をパクパクと動かすのが精一杯みたい。
アハハ、本当に遅いなぁ...着いていったお兄様、大丈夫かな?
*
まぁ、父親の独断専行でしょうから本人は知らないのでしょうけど、息子としての最低限の責任として事実を受け入れて欲しいわね。
「そんな筈はない!」
あらあら、よくもまぁ言い切れますこと...証拠ならこちらにあるのに...そもそも、証拠がないのにこんなこと言いませんって。
「あら、アナタの父親から、私にも脅迫状が届いておりますのよ?
見ます?あ、見たくないって言われても見せなきゃ証拠にならないか...さ、どうぞ?」
拒否したとしても私のメイドが無理矢理にでも見せますから、どうぞ諦めて見てくださいな?
体を捻って逃げても、目を閉じたとしても、誰しも体力には限界がありますわ。
その子、それらを察するのがとても絶妙ですの。
さ、きっちりとご確認くださいませね?
「ナッ?!こんなの......捏造だ!!」
冷や汗もダラダラと出ておりますし、お顔のお色はかなり青褪めてますわよ?
現実を受け入れて、謝罪なさればよろしいのに...あぁ!変なプライドの塊ですものね、無理なことを申しましたわ。
「捏造?いいえ、こちらの封蝋は貴方の家の物ですし、文面に関しましては既に筆跡鑑定済みですの。
結果に関しましては、国王陛下もご存知ですよ?
諸々と手配してくださったのは国王陛下ですもの。」
国王陛下も、王命の出し所を間違えられましたわよね。
本来であれば、王命を出す前にこちらへと内々に打診されなければなりませんのに、こちらへの内々の打診など全くなし。
そして、既に結ばれている婚約についてこちらが説明する機会も持たれず、婚約の有無に関してこちらへの一応の確認すらもありませんでしたよね?
婚約者がいない令嬢だという弟の勝手な言い分のみを信じて王命を出すなんて、国王陛下も随分と耄碌なされたのかもしれませんわね。
「さて、報告は上がっていると思われますけれど...まだ来ませんのね?」
動きが遅すぎませんかねぇ?
こんなことなら、慰謝料はがっぽりと王家からも頂かないと...この鬱憤は晴らせないなぁ。
あぁ、お兄様に悪戯されたとかは遅すぎる理由になりませんので悪しからず。
「お嬢様、ブリスヴェーノ侯爵様がお越しですわ。
ブリスヴェーノ侯爵様、どうぞ?」
「もう直ぐ式が始まるというのに、君達が遅すぎたので来てしまった。
さてさて、失礼するよ。」
「まぁ、ブリスヴェーノのおじ様、お手数をおかけしてしまって申し訳ありませんわ。
押しかけで花婿となる方が、どうやらお花畑にお住みになられておられるご様子でして...困っておりますの。」
「花婿が花畑に住んでいるのか?それは大変だな。
ワシも話を聞かせてもらおうかな?」
「花畑になぞ住んでおらん!」
「あらあら、婚姻式の直前になって婚姻したくないなどと世迷い言を宣われるのですもの...お花畑にお住みになられてるのは分かっておりますわ。」
「ほう...王命を出させてまで我が愛しの姪との婚姻を懇願してきた癖に、か?
ハワーズの怪我の件もまだ調査が終わっていないというのに、少々早めてまで婚姻式を執り行うとの王命を出してきた癖に、なぁ?
で、何故まだ王家の輩供はここにいないのかな?」
「な、な、なぁ?!」
「私とは婚姻をしたくないと、このお花畑にお住みになられている花婿さんが発言し出してから随分と経っても全然動いてくださらないのよ...彼らが重たいお腰を上げて動くのを待ちきれなくって軽い殺気を飛ばしましたら、やっと動き始めましたの。
お兄様も着いていったご様子ですし、きちんとした報告がなされないなんてことは無いと思いますわ。」
「そうか...では、暫く待ってみようか。」
ニコニコと微笑みつつのおじ様の嫌味に、怒りからか顔を真っ赤にして[な]としか発言出来ない様子で、口をパクパクと動かすのが精一杯みたい。
アハハ、本当に遅いなぁ...着いていったお兄様、大丈夫かな?
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みんなの感想(8件)
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あっ!!4話じゃなく5話の記事の部位で「伯爵」になってますの間違いでした(^o^;)
ありがとうございました。
「両親?…7」で実家公爵家になってますが、4で伯爵家になってますよ??どちらが正解でしょう(*´艸`*)
本人無自覚で溺愛(姫ポジ)されてますね~(*`艸´)クフッ
ご指摘、ありがとうございます。
伯爵が正解です。
先程、修正しました。
最後まで楽しんでいただけますと幸いです。
3歳くらいの頃って...絶賛イヤイヤ期真っ只中だろうなと。
大抵の人がやんちゃだったりワガママだったりしますが、それを素行不良だと捉えるような親なのであればこんな感じかな?と書いてみています。
どんな結末になるかは、書いている自分にもまだ分かりません。
最後まで楽しんでいただけますと幸いです。