129 / 129
手筋編
宣戦布告を受けたら?
しおりを挟む
都内のとあるホテルにて真珠戦と紅水晶戦の就位式が行われた。
元々は真珠戦のみの予定だったが、畠山京子が両棋戦共に防衛。日程が決まっていなかった紅水晶戦の就位式を前倒しして、二棋戦の就位式を行う事になった。
《……それでモデルとしても仕事をする事になったんですけど、棋士の皆さんには相談していなかったので、私のポスターが貼り出されてから大騒ぎになって……》
京子のスピーチは今日も絶好調で、客も棋士も棋院関係者も大笑いで聞いている。ライブ配信の反応も上々だ。
今日は京子の後援会会長である江田正臣は来ていない。株式会社KーHOの専務・加賀谷伸行もいない。年末でそれどころではないのだ。外ではジングルベルが鳴っている。お節料理の予約受付のポスターも貼られている。どこもかしこももれなく師走で皆走り回っている。
そんな師走の就位式だが客の入りは上々で、今回の就位式は早々に定員に達した。囲碁ファンの京子への注目度がうかがえる。
京子はスピーチしながら壇上から会場を見渡す。平日の昼間という事もあり年齢層はかなりお高めだ。だが一人だけ、平均年齢を下げている客がいた。
その顔には見覚えがあった。その顔は京子が壇上に上がってからずっと京子を睨んでいる。
(何しに来たんだろうなぁ……。あんな風に睨まれる心当たりが無いんだけど)
気にはなるがスピーチを中断する訳にはいかない。スピーチが終わったとしても京子には自由に行動する時間がない。しょうがないので、ほったらかしにしておくしかない。
京子はスピーチを締め括る。
《……これからも応援、よろしくお願いします》
京子は深々とお辞儀をした。拍手が起こる。その顔も仕方なしに拍手をしているようだ。
京子は振り袖の裾がはだけないように右手で裾を抑え静かに壇上から降りる。しかしその顔はずっと京子を睨んだままだ。喧嘩好きの京子の闘争本能に火が付きそうになる。「何かご用で?」と詰め寄りたくなる。が、これから客と懇親会だ。主役が席を外す訳にはいかない。
会場に食事が用意される。バイキング形式で皆好きなものを好きなだけ皿に盛り付けている。
主役の京子はというと、まず棋戦主催者代表への挨拶。これも大事な仕事だ。棋戦を開催してくれるスポンサーがいなければ対局の仕事がなくなる。囲碁棋士としての仕事が出来なくなる。京子は美味しそうな料理を横目に棋院職員と共に挨拶して回る。それが終われば就位式に来てくれた客への挨拶。何人か見知った顔がある。秋田からわざわざ駆けつけてくれた祖父が経営する碁会所の常連客だ。祖父は仕事で来られないと伝言してくれた。
その間もその顔は料理には手を出さず、まるで京子の動向を監視しているかのように睨み付けている。
(うざったいなぁ……)
京子の我慢が限界に達しそうになる。が、その顔の方が先に動いてくれた。人混みをすり抜け、その顔は京子に話しかける。
「久しぶり。私の事、覚えてる?」
その顔はさも知り合いであるかのように、いきなり「久しぶり」ときた。京子は(そんなに気楽に声をかけられるような仲じゃないけど)と心の中で悪態をつく。
「ええ。覚えてますよ。立花さんのお見舞いに行った時にいらしてた方ですよね」
4年前、京子が富岳をぶん投げて骨折させ、入院させた時に見舞いに来ていた富岳のクラスメイトだ。そして中学卒業式の後、富岳の頬にキスをした高田新菜だ。
ただ、京子は高田新菜という名前も、富岳が卒業式で頬にキスされたのが新菜だという事も、まだ知らない。
「そ。覚えてたんだ。やっぱり頭、いいんだ」
「恐れ入ります」
実際、頭がいいのでそこは謙遜しない。
「私に何かご用ですか?」
京子が先にストレートに質問する。ずっと睨まれていてストレスが堪っていたのだ。
「今日、立花は?来てないの?」
「は?立花さんが私の就位式に来る訳ないじゃないですか」
つい頭に思い浮かんだ言葉がそのまま口から流れ出る。
「じゃああんた達、付き合ってるんじゃないんだ」
いつもならすぐに言い返す京子だが、一瞬間が空いた。
一瞬で理解する。恐らくこの子が富岳にキスした子だろうと。
そしてこの子が学校を休んでまで今日ここに何をしに来たのかを。
新菜は毎日、棋院のホームページをチェックしていた。しかし、富岳の名前は待てど暮らせど出てこない。そうこうしていると見たことのある顔が掲載された。新菜は満を持して京子の就位式に乗り込んできたのだった。
京子の頭の中に色んな単語が浮かんでは消える。今日、振り袖を着るので差してきた富岳からの誕生日プレゼント『はしっこせいかつ』の簪の事を言ってやろうかという衝動に駆られる。口に出して言ってやりたい言葉もあるが、この言葉だけは松山愛梨華以外には絶対に言わないと決めた言葉だ。矛盾しているからだ。京子は富岳と懇意になりたい訳ではない。囲碁棋士として尊敬しているだけだ。
自分の就位式で痴話喧嘩する訳にもいかない。いい恥さらしだ。
京子は言葉を飲み込んで、別の言葉を吐き出した。
「間違っても私と立花さんはお付き合いなんかしません。棋院の誰もが私達の仲の悪さを知っていますよ」
「ふーん。そうなんだ」
新菜はそう言うと京子に興味を失ったようでその場を立ち去った。その後もしばらく就位式会場にいたが、一通り料理に手を出すと会の途中で帰ってしまった。
会場から出ていく新菜の背中を見つめながら、京子は呟いた。
「……結局、何しに来たんだ?あれ……」
●○●○●○
その頃立花富岳は棋院にいて、派手にくしゃみをしていた。
紫水晶戦 予戦C組 決勝
須藤晴樹 九段 対 立花富岳 七段
ここを勝てば七大棋戦のひとつ紫水晶戦本戦入りを果たす。
金剛石戦本戦はすぐに敗退してしまったが、黄玉戦本戦出場決定に続き、この紫水晶戦も予戦決勝まで駒を進めた富岳の評価はトップ棋士間で日に日に高くなっている。
黒番の須藤が序盤からぐいぐい攻める。富岳は防戦一方だが、焦ってはいない。
というのもここ暫く受け碁の棋譜ばかりを見ていたからだ。
畠山京子が女流棋士との対局で未だに不敗なのが気になって研究していたのだ。
そこで気づいたのは、『畠山京子は対女流戦では序盤派手に動いて相手を牽制。驚いた相手は自分が主導権を握ろうと攻める。畠山は受け一辺倒。に、見せかけて反撃出来る余地を残している「受け流し」。差が広がりそうで広がらず相手が功を急いてミスした所を攻める』。
対戦相手の女流棋士もそれが分かっていて対策を練ってはいるようだが、畠山の鉄壁の受けが強固で崩せない、といった印象だ。
なぜ畠山は女性棋士相手にはこの戦法のみで戦うのか。
理由はいくつか思いついたが、恐らく理由は単純だ。
『女は情に流されやすい』
だからすぐ泣くし喚くし自分の思い通りにならないと癇癪起こす。
畠山京子はそんな女の心の弱い部分を叩く。
畠山京子自身も女なのに、畠山京子は碁を打っている時だけは情に流されない。普段はあれほど些細な事柄でも大騒ぎするのに。まるで別人のように畠山京子の碁には感情が無い。人形が碁を打っているかのように、すっぽりと心が抜けている。「勝ちたい」という欲すらも感じぬほどに。そういう意味ではAIのようだ。二重人格者のような碁だと富岳は思う。
その二重人格者も黄玉戦予戦を突破した。先日、本戦トーナメントの組み合わせが発表された。富岳はBブロック。畠山はAブロック。決勝まで進まないと対決しない組み合わせだ。しかもAブロックには畠山が人間性(?)を苦手にしている豊本武がいる。富岳は京子と対決する可能性は低いと踏んでいる。
が、どうしても畠山京子の碁が気になるのだ。
同い年で、しかも女には負けたくないというのもある。
が、それだけではない何かがある。その何かが何なのか、富岳には訳が分からずイライラするのだ。
囲碁棋士の仕事にだけ専念せずに会社まで起こし、今度はモデルの仕事にまで手を出したというのも原因のひとつだというのはわかっている。しかし他にも理由があるようで、いらいらが収まらないのだ。
畠山の対局の度に棋譜を眺めては悶々としている。畠山と対局すればこのイライラも落ち着くのだろうか、と思ってはいるが、対局は当分実現しそうに無い。個人戦ではもう長く対局していない。このイライラはいつ解消されるのだろうか。
211手目。攻め手が無くなった須藤が温い手を打つ。富岳はそれを見逃さなかった。
一気に攻めに転じてあっという間に逆転、250手目を見て須藤が投了した。
記者が『紫雲の間』に雪崩れ込む。カメラのフラッシュが焚かれる。
黄玉戦に続き紫水晶戦も本戦出場が決定したのだが、富岳の表情は曇っていた。
元々は真珠戦のみの予定だったが、畠山京子が両棋戦共に防衛。日程が決まっていなかった紅水晶戦の就位式を前倒しして、二棋戦の就位式を行う事になった。
《……それでモデルとしても仕事をする事になったんですけど、棋士の皆さんには相談していなかったので、私のポスターが貼り出されてから大騒ぎになって……》
京子のスピーチは今日も絶好調で、客も棋士も棋院関係者も大笑いで聞いている。ライブ配信の反応も上々だ。
今日は京子の後援会会長である江田正臣は来ていない。株式会社KーHOの専務・加賀谷伸行もいない。年末でそれどころではないのだ。外ではジングルベルが鳴っている。お節料理の予約受付のポスターも貼られている。どこもかしこももれなく師走で皆走り回っている。
そんな師走の就位式だが客の入りは上々で、今回の就位式は早々に定員に達した。囲碁ファンの京子への注目度がうかがえる。
京子はスピーチしながら壇上から会場を見渡す。平日の昼間という事もあり年齢層はかなりお高めだ。だが一人だけ、平均年齢を下げている客がいた。
その顔には見覚えがあった。その顔は京子が壇上に上がってからずっと京子を睨んでいる。
(何しに来たんだろうなぁ……。あんな風に睨まれる心当たりが無いんだけど)
気にはなるがスピーチを中断する訳にはいかない。スピーチが終わったとしても京子には自由に行動する時間がない。しょうがないので、ほったらかしにしておくしかない。
京子はスピーチを締め括る。
《……これからも応援、よろしくお願いします》
京子は深々とお辞儀をした。拍手が起こる。その顔も仕方なしに拍手をしているようだ。
京子は振り袖の裾がはだけないように右手で裾を抑え静かに壇上から降りる。しかしその顔はずっと京子を睨んだままだ。喧嘩好きの京子の闘争本能に火が付きそうになる。「何かご用で?」と詰め寄りたくなる。が、これから客と懇親会だ。主役が席を外す訳にはいかない。
会場に食事が用意される。バイキング形式で皆好きなものを好きなだけ皿に盛り付けている。
主役の京子はというと、まず棋戦主催者代表への挨拶。これも大事な仕事だ。棋戦を開催してくれるスポンサーがいなければ対局の仕事がなくなる。囲碁棋士としての仕事が出来なくなる。京子は美味しそうな料理を横目に棋院職員と共に挨拶して回る。それが終われば就位式に来てくれた客への挨拶。何人か見知った顔がある。秋田からわざわざ駆けつけてくれた祖父が経営する碁会所の常連客だ。祖父は仕事で来られないと伝言してくれた。
その間もその顔は料理には手を出さず、まるで京子の動向を監視しているかのように睨み付けている。
(うざったいなぁ……)
京子の我慢が限界に達しそうになる。が、その顔の方が先に動いてくれた。人混みをすり抜け、その顔は京子に話しかける。
「久しぶり。私の事、覚えてる?」
その顔はさも知り合いであるかのように、いきなり「久しぶり」ときた。京子は(そんなに気楽に声をかけられるような仲じゃないけど)と心の中で悪態をつく。
「ええ。覚えてますよ。立花さんのお見舞いに行った時にいらしてた方ですよね」
4年前、京子が富岳をぶん投げて骨折させ、入院させた時に見舞いに来ていた富岳のクラスメイトだ。そして中学卒業式の後、富岳の頬にキスをした高田新菜だ。
ただ、京子は高田新菜という名前も、富岳が卒業式で頬にキスされたのが新菜だという事も、まだ知らない。
「そ。覚えてたんだ。やっぱり頭、いいんだ」
「恐れ入ります」
実際、頭がいいのでそこは謙遜しない。
「私に何かご用ですか?」
京子が先にストレートに質問する。ずっと睨まれていてストレスが堪っていたのだ。
「今日、立花は?来てないの?」
「は?立花さんが私の就位式に来る訳ないじゃないですか」
つい頭に思い浮かんだ言葉がそのまま口から流れ出る。
「じゃああんた達、付き合ってるんじゃないんだ」
いつもならすぐに言い返す京子だが、一瞬間が空いた。
一瞬で理解する。恐らくこの子が富岳にキスした子だろうと。
そしてこの子が学校を休んでまで今日ここに何をしに来たのかを。
新菜は毎日、棋院のホームページをチェックしていた。しかし、富岳の名前は待てど暮らせど出てこない。そうこうしていると見たことのある顔が掲載された。新菜は満を持して京子の就位式に乗り込んできたのだった。
京子の頭の中に色んな単語が浮かんでは消える。今日、振り袖を着るので差してきた富岳からの誕生日プレゼント『はしっこせいかつ』の簪の事を言ってやろうかという衝動に駆られる。口に出して言ってやりたい言葉もあるが、この言葉だけは松山愛梨華以外には絶対に言わないと決めた言葉だ。矛盾しているからだ。京子は富岳と懇意になりたい訳ではない。囲碁棋士として尊敬しているだけだ。
自分の就位式で痴話喧嘩する訳にもいかない。いい恥さらしだ。
京子は言葉を飲み込んで、別の言葉を吐き出した。
「間違っても私と立花さんはお付き合いなんかしません。棋院の誰もが私達の仲の悪さを知っていますよ」
「ふーん。そうなんだ」
新菜はそう言うと京子に興味を失ったようでその場を立ち去った。その後もしばらく就位式会場にいたが、一通り料理に手を出すと会の途中で帰ってしまった。
会場から出ていく新菜の背中を見つめながら、京子は呟いた。
「……結局、何しに来たんだ?あれ……」
●○●○●○
その頃立花富岳は棋院にいて、派手にくしゃみをしていた。
紫水晶戦 予戦C組 決勝
須藤晴樹 九段 対 立花富岳 七段
ここを勝てば七大棋戦のひとつ紫水晶戦本戦入りを果たす。
金剛石戦本戦はすぐに敗退してしまったが、黄玉戦本戦出場決定に続き、この紫水晶戦も予戦決勝まで駒を進めた富岳の評価はトップ棋士間で日に日に高くなっている。
黒番の須藤が序盤からぐいぐい攻める。富岳は防戦一方だが、焦ってはいない。
というのもここ暫く受け碁の棋譜ばかりを見ていたからだ。
畠山京子が女流棋士との対局で未だに不敗なのが気になって研究していたのだ。
そこで気づいたのは、『畠山京子は対女流戦では序盤派手に動いて相手を牽制。驚いた相手は自分が主導権を握ろうと攻める。畠山は受け一辺倒。に、見せかけて反撃出来る余地を残している「受け流し」。差が広がりそうで広がらず相手が功を急いてミスした所を攻める』。
対戦相手の女流棋士もそれが分かっていて対策を練ってはいるようだが、畠山の鉄壁の受けが強固で崩せない、といった印象だ。
なぜ畠山は女性棋士相手にはこの戦法のみで戦うのか。
理由はいくつか思いついたが、恐らく理由は単純だ。
『女は情に流されやすい』
だからすぐ泣くし喚くし自分の思い通りにならないと癇癪起こす。
畠山京子はそんな女の心の弱い部分を叩く。
畠山京子自身も女なのに、畠山京子は碁を打っている時だけは情に流されない。普段はあれほど些細な事柄でも大騒ぎするのに。まるで別人のように畠山京子の碁には感情が無い。人形が碁を打っているかのように、すっぽりと心が抜けている。「勝ちたい」という欲すらも感じぬほどに。そういう意味ではAIのようだ。二重人格者のような碁だと富岳は思う。
その二重人格者も黄玉戦予戦を突破した。先日、本戦トーナメントの組み合わせが発表された。富岳はBブロック。畠山はAブロック。決勝まで進まないと対決しない組み合わせだ。しかもAブロックには畠山が人間性(?)を苦手にしている豊本武がいる。富岳は京子と対決する可能性は低いと踏んでいる。
が、どうしても畠山京子の碁が気になるのだ。
同い年で、しかも女には負けたくないというのもある。
が、それだけではない何かがある。その何かが何なのか、富岳には訳が分からずイライラするのだ。
囲碁棋士の仕事にだけ専念せずに会社まで起こし、今度はモデルの仕事にまで手を出したというのも原因のひとつだというのはわかっている。しかし他にも理由があるようで、いらいらが収まらないのだ。
畠山の対局の度に棋譜を眺めては悶々としている。畠山と対局すればこのイライラも落ち着くのだろうか、と思ってはいるが、対局は当分実現しそうに無い。個人戦ではもう長く対局していない。このイライラはいつ解消されるのだろうか。
211手目。攻め手が無くなった須藤が温い手を打つ。富岳はそれを見逃さなかった。
一気に攻めに転じてあっという間に逆転、250手目を見て須藤が投了した。
記者が『紫雲の間』に雪崩れ込む。カメラのフラッシュが焚かれる。
黄玉戦に続き紫水晶戦も本戦出場が決定したのだが、富岳の表情は曇っていた。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
痩せたがりの姫言(ひめごと)
エフ=宝泉薫
青春
ヒロインは痩せ姫。
姫自身、あるいは周囲の人たちが密かな本音をつぶやきます。
だから「姫言」と書いてひめごと。
別サイト(カクヨム)で書いている「隠し部屋のシルフィーたち」もテイストが似ているので、混ぜることにしました。
語り手も、語られる対象も、作品ごとに異なります。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
【完結】イケメンが邪魔して本命に告白できません
竹柏凪紗
青春
高校の入学式、芸能コースに通うアイドルでイケメンの如月風磨が普通科で目立たない最上碧衣の教室にやってきた。女子たちがキャーキャー騒ぐなか、風磨は碧衣の肩を抱き寄せ「お前、今日から俺の女な」と宣言する。その真意とウソつきたちによって複雑になっていく2人の結末とは──
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる