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3章:夏風キャンピング
#12.キャンプに行きたいっ
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今日はいつもよりか風があり、過ごしやすい気候だった。それでもやはり蝉は鳴き、木々を縫って日が差し込む。
ネットもまともに繋がらないような山の中だが、あの暑さがない分意外と快適に感じられた。
____________
先日、美咲の誘いを受けて早彩にも伝達しておき、その日の夜にグループチャットにて内容が明かされた。
『キャンプだよっ!』
「………。」
しかし、僕も含めて反応がなく、しばらくすると奏翔によって適当なスタンプが投下された。
送信主ではない我々に対する既読の意思表示だろう。
『ちょっと!何でそんなに黙り込むのさっ!』
『キャンプ……いいんじゃない?キットタノシクナルダロウナー』
『あからさまな棒読みやめて!』
と、みさかなのコントが始まってしまったため、話を円滑に進めるためにも通話を開いた。
「こっちの方が話しやすいかなと思って……」
『ああ、ナイス爽真。』
真っ先に琉威が通話に参加し、そう言った。すると続々と参加してきてメンバーは揃った。
『ありがと~。さっきも言った通り私はキャンプがしたいっ!』
「それまたどういう風の吹き回しで……」
『深い理由はないっ!たまには自然の中で心を癒したい時があるでしょ?』
『そうですね……けっこういい提案だと思いますよ?』
『流石早彩ちゃん!分かってる~』
『はい……今日はテンション高いですね……』
美咲の妙なテンションの高さに早彩はちょっと引いていた。いつも通りかもしれないが、通話越しなので温度差がすごく分かりやすい。
するとずっと無言だった奏翔が口を開いた。
『普段なら自然の中に居るよりは部屋の中に居た方が快適でいいんだけど……リフレッシュも兼ねて今回は乗り気だよ。』
『…珍しいな。正直この中で一番乗り気じゃないと思ってた。』
『琉威君、それは偏見ですよ……。作業が行き詰まったので丁度いいと思って……美咲に相談したら“ならキャンプに行きたい”って言い出したんだ。』
まさかの奏翔がきっかけで発案されたと知り、僕は驚きを隠せなかった。
ガチインドア派はキャンプを拒むと思っていたけど、意外とそうではないみたいだ。
「まぁとりあえず、全員参加はしそうだね。」
『まぁ皆集まるなら俺も行くよなー。』
『日程はいつにしますか?』
早彩がそう尋ね、しばらく考えるような美咲の声が通話越しに漏れてきて、彼女は言った。
『じゃあ明後日!明後日の早朝に公園集合でっ!』
____________
そうして、僕達は公園で一度集まった後、バスなどを活用してお隣の県にあるキャンプ場へと来ていた。
「わぁ…最高のキャンプ日和じゃん!」
「この夏にしてはかなりいい風が吹いてる。いいキャンプになりそうだね。」
二人は僕達より少し先を早歩きしていて、熱量があるようだった。
「それにしても美咲は平常運転とはいえ、奏翔がやる気充分なのは意外だよな。」
「僕も同じこと思ってたよ。まぁいいことじゃん。」
「それもそうだな。」
琉威との話を一区切り、僕は早彩に話を振った。
「早彩はキャンプ楽しみ?」
「はい。楽しみです。…私、キャンプ初心者なのでフォローお願いしますね?」
「うん。任せて。」
先走る二人に置いて行かれないように、僕達も少し早歩きで受付へと向かった。
ネットもまともに繋がらないような山の中だが、あの暑さがない分意外と快適に感じられた。
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先日、美咲の誘いを受けて早彩にも伝達しておき、その日の夜にグループチャットにて内容が明かされた。
『キャンプだよっ!』
「………。」
しかし、僕も含めて反応がなく、しばらくすると奏翔によって適当なスタンプが投下された。
送信主ではない我々に対する既読の意思表示だろう。
『ちょっと!何でそんなに黙り込むのさっ!』
『キャンプ……いいんじゃない?キットタノシクナルダロウナー』
『あからさまな棒読みやめて!』
と、みさかなのコントが始まってしまったため、話を円滑に進めるためにも通話を開いた。
「こっちの方が話しやすいかなと思って……」
『ああ、ナイス爽真。』
真っ先に琉威が通話に参加し、そう言った。すると続々と参加してきてメンバーは揃った。
『ありがと~。さっきも言った通り私はキャンプがしたいっ!』
「それまたどういう風の吹き回しで……」
『深い理由はないっ!たまには自然の中で心を癒したい時があるでしょ?』
『そうですね……けっこういい提案だと思いますよ?』
『流石早彩ちゃん!分かってる~』
『はい……今日はテンション高いですね……』
美咲の妙なテンションの高さに早彩はちょっと引いていた。いつも通りかもしれないが、通話越しなので温度差がすごく分かりやすい。
するとずっと無言だった奏翔が口を開いた。
『普段なら自然の中に居るよりは部屋の中に居た方が快適でいいんだけど……リフレッシュも兼ねて今回は乗り気だよ。』
『…珍しいな。正直この中で一番乗り気じゃないと思ってた。』
『琉威君、それは偏見ですよ……。作業が行き詰まったので丁度いいと思って……美咲に相談したら“ならキャンプに行きたい”って言い出したんだ。』
まさかの奏翔がきっかけで発案されたと知り、僕は驚きを隠せなかった。
ガチインドア派はキャンプを拒むと思っていたけど、意外とそうではないみたいだ。
「まぁとりあえず、全員参加はしそうだね。」
『まぁ皆集まるなら俺も行くよなー。』
『日程はいつにしますか?』
早彩がそう尋ね、しばらく考えるような美咲の声が通話越しに漏れてきて、彼女は言った。
『じゃあ明後日!明後日の早朝に公園集合でっ!』
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そうして、僕達は公園で一度集まった後、バスなどを活用してお隣の県にあるキャンプ場へと来ていた。
「わぁ…最高のキャンプ日和じゃん!」
「この夏にしてはかなりいい風が吹いてる。いいキャンプになりそうだね。」
二人は僕達より少し先を早歩きしていて、熱量があるようだった。
「それにしても美咲は平常運転とはいえ、奏翔がやる気充分なのは意外だよな。」
「僕も同じこと思ってたよ。まぁいいことじゃん。」
「それもそうだな。」
琉威との話を一区切り、僕は早彩に話を振った。
「早彩はキャンプ楽しみ?」
「はい。楽しみです。…私、キャンプ初心者なのでフォローお願いしますね?」
「うん。任せて。」
先走る二人に置いて行かれないように、僕達も少し早歩きで受付へと向かった。
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