37 / 125
未定
37.勇者パーティー(私は奇術師)
しおりを挟む待っている内に始業式が終わり、生徒達が教室に戻ってきた。
ガラガラ
「お、光希。居ないと思ったら遅刻か?」
教室に先頭で入ってきた生徒 佐久間 慶に声をかけられた。
「寝坊。起きた時には既に手遅れ。家族はもう皆んな家を出た後みたいだった」
「春ちゃんにも見捨てられたのか」
いや、流石にそこまで春に嫌われていないとは思うけど。
俺は起きた時には森の中に居たからな。
「慶とはまた一緒のクラスになったな」
「ああ、丁度良かった。俺達は運が良いな」
「いや、こんな所で運を使うとか逆に運が悪いだろう?」
「それにしても、2年の初登校に遅刻か~」
「話聞けよ」
この慶とは、高校からの友達だ。
1年でクラスが一緒になり、ある出来事をきっかけに仲良くなった。
慶の家は道場をやっていて、門下生もかなりの数が居るそうだ。その業界では有名な道場なんだと。
慶の家と言うか、外見は屋敷なんだけど。
その屋敷に遊びに行った時に、門下生に会った事がないので実際はどのくらいの規模なのかは知らない。
「そんな事より光希。ダンジョンだよダンジョン!」
「ダンジョン? 話題としてはかなり今更な話だな。それでダンジョンがどうしたんだ?」
「そりゃあ、ダンジョンが出来たんだから、ダンジョンを探しに行こうぜ!って話になるだろ、普通!」
慶は道場の息子らしく運動神経が良く、偶に道場の門下生相手に無双しているらしい。
でも本人の気質として軽いオタク系なんだよね。
まあ、だから俺と慶が仲良くなったとも言えるけどな。
「ダンジョンを探すって未発見のってだよな?」
「当たり前だろ。未発見のじゃないとダンジョンに入れないじゃん」
「やめとけよ。ダンジョン見つけるのは良いけど、そのままダンジョンに入る気か?」
「えっと、光希と二人で入ろうかなと」
「二人って、普通こういう時はまず仲間を集めてからと
相場は決まっているだろ」
「だから、光希を誘ってるんだけど?」
「いや、そうではなく。ダンジョンと言えばパーティー。先ずはパーティーメンバーを揃えてから誘ってくれ」
二人だけでダンジョンに入るなんて危険だ。実際に俺は昨日まで死にかけていたしな。
だから、先ずはお前と言う勇者にお供するパーティーメンバーを探すんだ!
あ、俺は賢者役が良い!
「なんか今日の光希はノリが悪いな。いつもなら俺が止めても自分だけ突入しに行く感じなのに」
「いや、二人だけだと詰まらないと思っただけだよ」
「そっか。二人の方が身軽で安全だと思ったけど、光希がそう言うならパーティーメンバーを集めるか」
「じゃあ、慶が勇者って事で」
あれ?俺ってあのユニークスキルがあるから、まともに魔法使えないんじゃないか?
賢者役、全然務まらないじゃん。
「えっと、俺が奇術師か遊び人かな?」
「俺が勇者か。光希の方が似合っていると思うけど」
「嫌だよ。酒場でパーティーメンバーを集めるのは、勇者の役目だからな」
「ああ、そゆこと。なら俺は勇者らしくメンバーの募集でもするかな。 そうだ光希。ダンジョン見つけるだけなら俺たち二人でも良いよな?」
「別にいいぞ」
「じゃあ、今日の午後から探しに行かないか?」
もう、探しに行くのか。
慶は全然警察を恐れていないな。
俺と同じで例え警察に見つかったとしても、逮捕されたりはせず、説教だけで済むと高を括っているんだろうな。
「今日か。良いけど一旦家に帰ってからな」
「よし決まりだ! 1時に俺の家に集合な」
慶の家か。久しぶりにあの屋敷に行く事になるな。
ガラガラ
「全員席について」
担任の先生が教室に入ってきたので、慶は自分の席に戻っていった。
今年の担任は高野 葵先生か。去年も同じだな。
去年から新任の教師として俺達のクラスの副担任をしていた。今年からもう担任を任されているのか。
まだ、2年目なのに。
と思ったが、高野先生の話を聞いていると、どうやら今年も副担任を担当するようだ。
担任の先生は、理由まで言われていないが今日来る事が出来なかったようだ。
まあ、そんな話に興味は無い。適当に聞き流して、今はこの後の事について考える。
慶の会話を思い出し、少し違和感を覚えた。
ん?少しおかしい。
普通、今の時期に友達とダンジョンに行きたいなんて言うだろうか?
俺なら言ってそうだが、ダンジョンは入った事もない、怪我人や死人が出るような場所だ。
まあ、周りの雰囲気に流されているだけかもしれないが、道場育ちの慶がオタクだったとしても、これは少々おかしい。
確かにある程度の場所なら、俺と慶でなら難無く攻略する事が出来るだろう。
でも今はまだ、そのある程度の基準が分からないダンジョンに、果たして慶は自分の知り合いを連れて行くだろうか?
もしかして慶は既にダンジョンへ行った事があるのかしれない。
それならダンジョンがどんな場所か知っていて、連れて行くと言う判断にも納得いく。
試しに慶を鑑定してみるか。
丁度良く俺は一番後ろの席だからな。簡単に慶を鑑定する事が出来た。
鑑定
【名前:佐久間 慶
性別:男
年齢:16
職業:学生
lv:23
スキル:身体強化Ⅲ P 4/15(300EP)
剣術Ⅸ P 34/45(900EP)
HP:6625/6625
EP:2975/4175 】
慶も3組の山田同様、既にダンジョンへ通っているみたいだ。
11
あなたにおすすめの小説
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ダンジョンをある日見つけた結果→世界最強になってしまった
仮実谷 望
ファンタジー
いつも遊び場にしていた山である日ダンジョンを見つけた。とりあえず入ってみるがそこは未知の場所で……モンスターや宝箱などお宝やワクワクが溢れている場所だった。
そんなところで過ごしているといつの間にかステータスが伸びて伸びていつの間にか世界最強になっていた!?
どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-
すずめさん
ファンタジー
ある日、友達に誘われ始めたMMORPG…[アルバスクロニクルオンライン]
何の変哲も無くゲームを始めたつもりがしかし!?…
たった一つのスキルのせい?…で起きる波乱万丈な冒険物語。
※本作品はPCで編集・改行がされて居る為、スマホ・タブレットにおける
縦読みでの読書は読み難い点が出て来ると思います…それでも良いと言う方は……
ゆっくりしていってね!!!
※ 現在書き直し慣行中!!!
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
転移特典としてゲットしたチートな箱庭で現代技術アリのスローライフをしていたら訳アリの女性たちが迷い込んできました。
山椒
ファンタジー
そのコンビニにいた人たち全員が異世界転移された。
異世界転移する前に神に世界を救うために呼んだと言われ特典のようなものを決めるように言われた。
その中の一人であるフリーターの優斗は異世界に行くのは納得しても世界を救う気などなくまったりと過ごすつもりだった。
攻撃、防御、速度、魔法、特殊の五項目に割り振るためのポイントは一億ポイントあったが、特殊に八割割り振り、魔法に二割割り振ったことでチートな箱庭をゲットする。
そのチートな箱庭は優斗が思った通りにできるチートな箱庭だった。
前の世界でやっている番組が見れるテレビが出せたり、両親に電話できるスマホを出せたりなど異世界にいることを嘲笑っているようであった。
そんなチートな箱庭でまったりと過ごしていれば迷い込んでくる女性たちがいた。
偽物の聖女が現れたせいで追放された本物の聖女やら国を乗っ取られて追放されたサキュバスの王女など。
チートな箱庭で作った現代技術たちを前に、女性たちは現代技術にどっぷりとはまっていく。
実家にガチャが来たそしてダンジョンが出来た ~スキルを沢山獲得してこの世界で最強になるようです~
仮実谷 望
ファンタジー
とあるサイトを眺めていると隠しリンクを踏んでしまう。主人公はそのサイトでガチャを廻してしまうとサイトからガチャが家に来た。突然の不可思議現象に戸惑うがすぐに納得する。そしてガチャから引いたダンジョンの芽がダンジョンになりダンジョンに入ることになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる