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未定
109.放課後空いていますか?
しおりを挟む「隠し部屋。先輩裏山のダンジョンの隠し部屋はもう見つかっているんですか?」
「もう見つけている」
それを聞いた凛と咲良は肩を落として残念がった。
「まだ行ってはいないけどな」
「「「え?」」」
そう俺が続けて言うと3人はポカンとした表情をした。
「凛と咲良は兎も角、美月までそんなに驚く事はないだろう」
「でも、このダンジョンの会のダンジョンでは、そう言う隠し部屋は早い者勝ちだと思っていましたから」
「ん」
「私もです」
「それは間違いではない。別に見つけたらダンジョンの会、全員で行ってドロップアイテムも山分けしないといけないなんてルールは無いからな。でも今回は、俺以外の人がまだ隠し部屋を見た事ない様だから、一度どんなものか連れて行こうと思っている」
「行きたいです!」
「ん!」「私も!」
俺が見つけている隠し部屋に行く時は誰かを連れて行くと言うと、凛が断トツで早かったが3人とも手を挙げて連れていってアピールをする。
「分かった。そんなに心配しなくても一人一回は絶対に連れて行く予定だがら」
隠し部屋がどんなものか知っておかないと、次から見つけるのが難しいからな。
ついでに罠付きの宝箱なら尚更良い。罠がある事を実際に見る事で余程の自信がない限り一人で隠し部屋に行こうとは思わなくなるだろうからな。
「それで具体的にはどのくらいある物なんですか?」
「隠し部屋の数か? 1階層にある隠し部屋の数は3つ、どれも小さい隠し部屋だな」
「ん、3つは少ない?多い?」
「正確な事は分からないが俺のダンジョンの1階層も隠し部屋は3つだったから普通なんじゃないか」
ダンジョンによって隠し部屋の数が変わるのかは分からない。
大きさには違いがあった。ウルフダンジョンの隠し部屋は全て小さいから試練の扉は無いんだと思う。
「光希さん、隠し部屋が小さいって事は大きいものもあるんですか?」
「ある。慶には話したが、俺のダンジョンに1つ大きい隠し部屋があってな。中に入ってみると壁にレリーフが彫られていて、そのレリーフの側に巨大な杯が置いてあった。まあ、その2つしか無かったんだけど、その2つを調べてみたが何も分からなかったよ」
美月の疑問に詳しく説明する。
勿論、真実は教えられない。
試練の扉の発動方法を教えてしまったら、挑戦してしまうかもしれないからな。
ここウルフダンジョンには無いかもしれないが、佐久間家のダンジョンに試練の扉が無いとも限らないからな。
「分からなかったんですか?」
「分からなかったよ。でも予測は立てられるだろ」
「はい!」
俺がそう聞くと凛が手を挙げた。
挙手って小学校の授業か。
まあ、聞いたのは俺だから付き合ってやるか。
「凛」
凛を呼んで指名する。
「その部屋のレリーフと杯は何かしらのギミックだと思います。そしてギミック発動には特殊なスキルか知識が必要なのだと思います」
「俺も凛と同じ様にそう思う。他には無いか?」
最初は誰でもそう思うよな。ダンジョンならギミック系の仕掛けがあってもおかしくはないからな。
「ん」
「咲良」
次は咲良が挙手をしたので当てる。
「ん、裏ボス説」
裏ボス。メインストーリーが終わった後に、挑んでも良いけどラスボスより全然強いから! という世界観的に大丈夫か?と心配してしまうヤツか。
物語最強の筈のラスボスよりも強いって何だ? メインストーリー破綻してないか?
「裏ボスという事はダンジョンの一番下まで行って、クリアした後に挑む事が出来る様な感じか」
「ん」
それなら俺は挑まなくてもいいおまけ要素に殺されかけたのか。
まあ、終末の使徒という名前からして魔王よりも強そうだからな。
「咲良の意見が正しい様な気がしてきたな。美月も何か考えはあるか?」
「いえ、私も凛ちゃんと同意見です」
「そうか。ならどの道今は如何しようも無いという事になるな」
「そうですね」
よし。これで例え試練の扉を見つけたとしても、無闇に発動させたりはしないだろう。
裏ボスかもしれないんだ。山田弟でなかったら、挑んだら死ぬ事くらい予想出来るだろう。
「それよりも今は裏山ダンジョンの隠し部屋についてだ。昼休みにも話す予定だが、その隠し部屋に今日の放課後にでも行きたいと思うが、3人とも放課後は暇か?」
「私は大丈夫ですよ」「ん」「私も大丈夫です」
3人とも大丈夫か。なら最低でも今日隠し部屋を1つ消費してもいいな。
「なら今日の放課後に隠し部屋体験ツアーをしよう。それと今回は宝箱から出てきたドロップアイテムはダンジョンの会全体の所有物になるからな」
「分かりました」「ん」「はい」
さて、これで今日の予定がある程度決まったな。
ーーー
「なあ、今更だが俺達は何処に向かっているんだ?」
シャワー室を出てから喋りながらひたすら誰も居ない高校の敷地内を歩いているが目的地は何処だ?
「え? 私は光希さんについて行っているだけですよ?」
「ん」
「私も先輩について行ってます」
「そうだったの? 俺はお前達が歩き始めるから目的地があるんだとばかり思っていたが」
そう言って全員が沈黙した。
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