独自ダンジョン攻略

sasina

文字の大きさ
109 / 125
未定

109.放課後空いていますか?

しおりを挟む


「隠し部屋。先輩裏山のダンジョンの隠し部屋はもう見つかっているんですか?」

「もう見つけている」

 それを聞いた凛と咲良は肩を落として残念がった。

「まだ行ってはいないけどな」

「「「え?」」」

 そう俺が続けて言うと3人はポカンとした表情をした。

「凛と咲良は兎も角、美月までそんなに驚く事はないだろう」

「でも、このダンジョンの会のダンジョンでは、そう言う隠し部屋は早い者勝ちだと思っていましたから」

「ん」

「私もです」

「それは間違いではない。別に見つけたらダンジョンの会、全員で行ってドロップアイテムも山分けしないといけないなんてルールは無いからな。でも今回は、俺以外の人がまだ隠し部屋を見た事ない様だから、一度どんなものか連れて行こうと思っている」

「行きたいです!」

「ん!」「私も!」

 俺が見つけている隠し部屋に行く時は誰かを連れて行くと言うと、凛が断トツで早かったが3人とも手を挙げて連れていってアピールをする。

「分かった。そんなに心配しなくても一人一回は絶対に連れて行く予定だがら」

 隠し部屋がどんなものか知っておかないと、次から見つけるのが難しいからな。

 ついでに罠付きの宝箱なら尚更良い。罠がある事を実際に見る事で余程の自信がない限り一人で隠し部屋に行こうとは思わなくなるだろうからな。

「それで具体的にはどのくらいある物なんですか?」

「隠し部屋の数か? 1階層にある隠し部屋の数は3つ、どれも小さい隠し部屋だな」

「ん、3つは少ない?多い?」

「正確な事は分からないが俺のダンジョンの1階層も隠し部屋は3つだったから普通なんじゃないか」

 ダンジョンによって隠し部屋の数が変わるのかは分からない。

 大きさには違いがあった。ウルフダンジョンの隠し部屋は全て小さいから試練の扉は無いんだと思う。

「光希さん、隠し部屋が小さいって事は大きいものもあるんですか?」

「ある。慶には話したが、俺のダンジョンに1つ大きい隠し部屋があってな。中に入ってみると壁にレリーフが彫られていて、そのレリーフの側に巨大な杯が置いてあった。まあ、その2つしか無かったんだけど、その2つを調べてみたが何も分からなかったよ」

 美月の疑問に詳しく説明する。

 勿論、真実は教えられない。

 試練の扉の発動方法を教えてしまったら、挑戦してしまうかもしれないからな。

 ここウルフダンジョンには無いかもしれないが、佐久間家のダンジョンに試練の扉が無いとも限らないからな。

「分からなかったんですか?」

「分からなかったよ。でも予測は立てられるだろ」

「はい!」

 俺がそう聞くと凛が手を挙げた。

 挙手って小学校の授業か。

 まあ、聞いたのは俺だから付き合ってやるか。

「凛」

 凛を呼んで指名する。

「その部屋のレリーフと杯は何かしらのギミックだと思います。そしてギミック発動には特殊なスキルか知識が必要なのだと思います」

「俺も凛と同じ様にそう思う。他には無いか?」

 最初は誰でもそう思うよな。ダンジョンならギミック系の仕掛けがあってもおかしくはないからな。

「ん」

「咲良」

 次は咲良が挙手をしたので当てる。

「ん、裏ボス説」

 裏ボス。メインストーリーが終わった後に、挑んでも良いけどラスボスより全然強いから! という世界観的に大丈夫か?と心配してしまうヤツか。

 物語最強の筈のラスボスよりも強いって何だ? メインストーリー破綻してないか?

「裏ボスという事はダンジョンの一番下まで行って、クリアした後に挑む事が出来る様な感じか」

「ん」

 それなら俺は挑まなくてもいいおまけ要素に殺されかけたのか。

 まあ、終末の使徒という名前からして魔王よりも強そうだからな。

「咲良の意見が正しい様な気がしてきたな。美月も何か考えはあるか?」

「いえ、私も凛ちゃんと同意見です」

「そうか。ならどの道今は如何しようも無いという事になるな」

「そうですね」

 よし。これで例え試練の扉を見つけたとしても、無闇に発動させたりはしないだろう。

 裏ボスかもしれないんだ。山田弟でなかったら、挑んだら死ぬ事くらい予想出来るだろう。

「それよりも今は裏山ダンジョンの隠し部屋についてだ。昼休みにも話す予定だが、その隠し部屋に今日の放課後にでも行きたいと思うが、3人とも放課後は暇か?」

「私は大丈夫ですよ」「ん」「私も大丈夫です」

 3人とも大丈夫か。なら最低でも今日隠し部屋を1つ消費してもいいな。

「なら今日の放課後に隠し部屋体験ツアーをしよう。それと今回は宝箱から出てきたドロップアイテムはダンジョンの会全体の所有物になるからな」

「分かりました」「ん」「はい」

 さて、これで今日の予定がある程度決まったな。

ーーー

「なあ、今更だが俺達は何処に向かっているんだ?」

 シャワー室を出てから喋りながらひたすら誰も居ない高校の敷地内を歩いているが目的地は何処だ?

「え? 私は光希さんについて行っているだけですよ?」

「ん」

「私も先輩について行ってます」

「そうだったの? 俺はお前達が歩き始めるから目的地があるんだとばかり思っていたが」

 そう言って全員が沈黙した。







しおりを挟む
感想 11

あなたにおすすめの小説

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

ダンジョンをある日見つけた結果→世界最強になってしまった

仮実谷 望
ファンタジー
いつも遊び場にしていた山である日ダンジョンを見つけた。とりあえず入ってみるがそこは未知の場所で……モンスターや宝箱などお宝やワクワクが溢れている場所だった。 そんなところで過ごしているといつの間にかステータスが伸びて伸びていつの間にか世界最強になっていた!?

どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-

すずめさん
ファンタジー
ある日、友達に誘われ始めたMMORPG…[アルバスクロニクルオンライン] 何の変哲も無くゲームを始めたつもりがしかし!?… たった一つのスキルのせい?…で起きる波乱万丈な冒険物語。 ※本作品はPCで編集・改行がされて居る為、スマホ・タブレットにおける 縦読みでの読書は読み難い点が出て来ると思います…それでも良いと言う方は…… ゆっくりしていってね!!! ※ 現在書き直し慣行中!!!

オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】

山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。 失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。 そんな彼が交通事故にあった。 ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。 「どうしたものかな」 入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。 今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。 たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。 そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。 『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』 である。 50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。 ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。 俺もそちら側の人間だった。 年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。 「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」 これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。 注意事項 50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。 あらかじめご了承の上読み進めてください。 注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。 注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす

黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。 4年前に書いたものをリライトして載せてみます。

親友と婚約者に裏切られ仕事も家も失い自暴自棄になって放置されたダンジョンで暮らしてみたら可愛らしいモンスターと快適な暮らしが待ってました

空地大乃
ファンタジー
ダンジョンが日常に溶け込んだ世界――。 平凡な会社員の風間は、身に覚えのない情報流出の責任を押しつけられ、会社をクビにされてしまう。さらに、親友だと思っていた男に婚約者を奪われ、婚約も破棄。すべてが嫌になった風間は自暴自棄のまま山へ向かい、そこで人々に見捨てられた“放置ダンジョン”を見つける。 どこか自分と重なるものを感じた風間は、そのダンジョンに住み着くことを決意。ところが奥には、愛らしいモンスターたちがひっそり暮らしていた――。思いがけず彼らに懐かれた風間は、さまざまなモンスターと共にダンジョンでのスローライフを満喫していくことになる。

処理中です...