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ロレーヌ公爵家訪問
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馬車から降りると、ロレーヌ公爵とミーナ令嬢が外で出迎えてくれていた。
ジャンは謹慎中の為この屋敷にはいない。
出迎えてくれたロレーヌ公爵とミーナに挨拶をすると、公爵達は別室へ、レティシアはミーナに中庭に案内される。
「素敵なお庭ですね。白で統一されていて上品で美しいですわ。
ミーナ様、先日はお父様にお願いに行くのができずに、申し訳ありませんでした。
あの後公爵様に護身術の件、お話しできました?
「レティシア様、その事はお気になさらないで下さい。無事解決できて良かったですわ。
その件はお父様には、まだ話しておりませんの。」
「ありがとうございます。無事解決してほっとしましたの、身近で起こると怖いですわ。
少しでも鍛えなければと思い、私は両親に話して護身術を習う事になりました。
ミーナ様も今日、お父様達のお話が終わったらお願いしてみてはいかがですか?
やはり、護身術は大切だと思います。今日なら私も、ご一緒出来ますし。」
真剣な顔で話すレティシアを見て、ミーナは頷いてメイドに公爵への取次ぎを頼んだ。
「あの、レティシア様は婚約候補者を辞退なさるのですか?」
ずいぶん直接的な聞き方ね、自宅で少し気持ちが緩んでいるのかなと思うレティシア。
「いえ、辞退は却下されましたので致しませんよ。私も婚約候補者です。」
そういってほほ笑むレティシア。
「そうですか、婚約候補者である事をどう思っていますか?」
少し黙るレティシア。友人になりたいなら、この発言の影響を教えるべきかなと思う。
「ミーナ様、2つ程よろしいかしら。(自分の発言考えた方が良いと思うわよ)
ミーナ様も婚約候補者です。ご自分がどう思うかを話されてから私に質問すべきでは?
そして、どう思うかという質問は、何をお知りになりたいかよく分かりませんわ。だってどう思うかと聞かれれば、私が答える質問ではないという答えになりますわ。
貴族の娘の婚約は家同士の考えで決まります。
ですから、婚約に関してどう思うかは当人ではなくその家の当主に尋ねるべき事ですわ。
(尋ねたら堂々と探りにきたと警戒されるか、立場等を理解できない駄目な子と思われるんだろうけど)」
レティシアの話を聞いて、自分が何か駄目な事をしていると感じ赤くなるミーナ。
それを見て、素直な子で公爵家令嬢としての対応が出来ないのね、と思うレティシア。
「そして、ミーナ様がこういう質問をなさると公爵様が子供を使って、私から何か聞き出そうとしていると思われてしまいますわよ。」
「それは違います。私はなぜ辞退なさるのかを聞きたかっただけで、お父様は関係ありません。」
話しを聞いていたメイド達の空気がだんだん冷たくなる。
「そうですか。辞退した理由ならば公開しているように権力の集中による国内闘争回避、リーバ国として国の結束を揺らがせない為ですわね。
ミーナ様はその理由に納得せず、当家が国王に偽証したと思っている為に、公開されている理由があるにもかかわらずこの質問をなさったと、相手に思われるかもしれませんよ。勿論子供のミーナ様ではなくロレーヌ公爵の意向と取られるでしょうね。」
「違います、そんなつもりはありません。」
泣きそうな顔で叫ぶミーナ。
レティシアは、公爵家の令嬢なのにずいぶん幼い感情を出し過ぎだし、まあまだ子供だしこれからなのかな。変わらないならジャン様と一緒ね、と思う。
自分がミーナと同い年であることを忘れているレティシア。
レティシア優しい口調で説明する。
「ミーナ様、残念ながら当人がどう思うかではないのです。
私達は公爵令嬢です。発言、表情、仕草の全てに責任が生じる立場なのです。
特に子供ならば親の責任となりますから。
私が他家の方と接する時には、とても緊張しますし自分の振る舞いに対しては日々精進しなければと思っております。」
(良い事言ったんじゃない私。ミーナ様が尊敬の目で見ているし、ミーナ様が変わるならお友達になれるかもしれないけど、今の所はこの距離感が良いかな。)
幸いここには私とミーナ様しかおりません。ミーナ様が先程私が言ったようなつもりで質問なさったとは私は思いませんから大丈夫ですよ。」
そういうと、レティシアはそっとミーナの肩に手を置いて優しく微笑んだ。
今回は、優しいレティシアの好意で自分の失態はなくなった。
だが、このままでは自分のせいでロレーヌ公爵に迷惑をかけてしまう事を痛感したミーナ。
それを教えてくれたレティシアの優しさに感謝と尊敬の念を抱く。
「ありがとうございます。レティシア様。
私はこれからレティシア様を見習って貴族としてもっと努力します。」
「私だってまだまだです。同じ婚約候補者ですもの、一緒に頑張りましょう。」
にこにこ笑う2人に周囲の空気も暖かさを取り戻した。
「公爵様達がお呼びです。」
「いよいよですよ、ミーナ様。頑張って下さいね。」
「はい、レティシア様がそばにいて下さると心強いです。」
手を繋ぎながら2人は仲良く公爵達の所へ向かっていった。
ジャンは謹慎中の為この屋敷にはいない。
出迎えてくれたロレーヌ公爵とミーナに挨拶をすると、公爵達は別室へ、レティシアはミーナに中庭に案内される。
「素敵なお庭ですね。白で統一されていて上品で美しいですわ。
ミーナ様、先日はお父様にお願いに行くのができずに、申し訳ありませんでした。
あの後公爵様に護身術の件、お話しできました?
「レティシア様、その事はお気になさらないで下さい。無事解決できて良かったですわ。
その件はお父様には、まだ話しておりませんの。」
「ありがとうございます。無事解決してほっとしましたの、身近で起こると怖いですわ。
少しでも鍛えなければと思い、私は両親に話して護身術を習う事になりました。
ミーナ様も今日、お父様達のお話が終わったらお願いしてみてはいかがですか?
やはり、護身術は大切だと思います。今日なら私も、ご一緒出来ますし。」
真剣な顔で話すレティシアを見て、ミーナは頷いてメイドに公爵への取次ぎを頼んだ。
「あの、レティシア様は婚約候補者を辞退なさるのですか?」
ずいぶん直接的な聞き方ね、自宅で少し気持ちが緩んでいるのかなと思うレティシア。
「いえ、辞退は却下されましたので致しませんよ。私も婚約候補者です。」
そういってほほ笑むレティシア。
「そうですか、婚約候補者である事をどう思っていますか?」
少し黙るレティシア。友人になりたいなら、この発言の影響を教えるべきかなと思う。
「ミーナ様、2つ程よろしいかしら。(自分の発言考えた方が良いと思うわよ)
ミーナ様も婚約候補者です。ご自分がどう思うかを話されてから私に質問すべきでは?
そして、どう思うかという質問は、何をお知りになりたいかよく分かりませんわ。だってどう思うかと聞かれれば、私が答える質問ではないという答えになりますわ。
貴族の娘の婚約は家同士の考えで決まります。
ですから、婚約に関してどう思うかは当人ではなくその家の当主に尋ねるべき事ですわ。
(尋ねたら堂々と探りにきたと警戒されるか、立場等を理解できない駄目な子と思われるんだろうけど)」
レティシアの話を聞いて、自分が何か駄目な事をしていると感じ赤くなるミーナ。
それを見て、素直な子で公爵家令嬢としての対応が出来ないのね、と思うレティシア。
「そして、ミーナ様がこういう質問をなさると公爵様が子供を使って、私から何か聞き出そうとしていると思われてしまいますわよ。」
「それは違います。私はなぜ辞退なさるのかを聞きたかっただけで、お父様は関係ありません。」
話しを聞いていたメイド達の空気がだんだん冷たくなる。
「そうですか。辞退した理由ならば公開しているように権力の集中による国内闘争回避、リーバ国として国の結束を揺らがせない為ですわね。
ミーナ様はその理由に納得せず、当家が国王に偽証したと思っている為に、公開されている理由があるにもかかわらずこの質問をなさったと、相手に思われるかもしれませんよ。勿論子供のミーナ様ではなくロレーヌ公爵の意向と取られるでしょうね。」
「違います、そんなつもりはありません。」
泣きそうな顔で叫ぶミーナ。
レティシアは、公爵家の令嬢なのにずいぶん幼い感情を出し過ぎだし、まあまだ子供だしこれからなのかな。変わらないならジャン様と一緒ね、と思う。
自分がミーナと同い年であることを忘れているレティシア。
レティシア優しい口調で説明する。
「ミーナ様、残念ながら当人がどう思うかではないのです。
私達は公爵令嬢です。発言、表情、仕草の全てに責任が生じる立場なのです。
特に子供ならば親の責任となりますから。
私が他家の方と接する時には、とても緊張しますし自分の振る舞いに対しては日々精進しなければと思っております。」
(良い事言ったんじゃない私。ミーナ様が尊敬の目で見ているし、ミーナ様が変わるならお友達になれるかもしれないけど、今の所はこの距離感が良いかな。)
幸いここには私とミーナ様しかおりません。ミーナ様が先程私が言ったようなつもりで質問なさったとは私は思いませんから大丈夫ですよ。」
そういうと、レティシアはそっとミーナの肩に手を置いて優しく微笑んだ。
今回は、優しいレティシアの好意で自分の失態はなくなった。
だが、このままでは自分のせいでロレーヌ公爵に迷惑をかけてしまう事を痛感したミーナ。
それを教えてくれたレティシアの優しさに感謝と尊敬の念を抱く。
「ありがとうございます。レティシア様。
私はこれからレティシア様を見習って貴族としてもっと努力します。」
「私だってまだまだです。同じ婚約候補者ですもの、一緒に頑張りましょう。」
にこにこ笑う2人に周囲の空気も暖かさを取り戻した。
「公爵様達がお呼びです。」
「いよいよですよ、ミーナ様。頑張って下さいね。」
「はい、レティシア様がそばにいて下さると心強いです。」
手を繋ぎながら2人は仲良く公爵達の所へ向かっていった。
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