その愛を背負う覚悟はあるか

梅テニ

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はじまり

天使にあった(瞬side)

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 僕、、、俺は小手毬 瞬(こでまりしゅん)。ここ桜園学園高校の生徒会長をやっている。

 俺は小手毬財団の会長の孫。今まで会ったやつはみんな俺を羨み、媚びて、妬んでいた。俺の興味を引くものがないか、常に探しているが、、、全くないのだ。俺はいつも優等生の仮面をつけて過ごしている。

 はあ、気を取り直して、今日は長い長い夏休みが終わり、新しい地獄が始まる日、、本当に憂鬱だ、、

 俺は始業式のスピーチを頼まれているが、、、本当にめんどくさい。教師のご機嫌伺いの文を読んで、、なぜか読んで頭を下げただけで悲鳴?もう凄くうるさくなるし、、、はぁ、、、どっかになんか面白いことないかな、、、


 その時に俺は、天使を見つけたんだ。

 真っ黒でツヤツヤの髪、細くてしなやかな体躯、そして、、、キラキラの眼!
この世の全ての色をうつしこんだような綺麗で、深い色の眼。烟るまつ毛の先に見えたその眼に、俺は一瞬で心を奪われた。

 その眼に俺を、俺だけを写して欲しい。、、、

 っ!!、俺は、今何を考えた、、?
まだ初対面の相手に、、、

 、、、考えても仕方ないか。さっきから閉まった門のそばでウロウロしているのを見ると、あの門が開かないのを覚えていないのか。


 あの門はかつての学園の正門だった。だったというのは、もうかれこれ何十年とあの門が開いていないからだ。かつて、何かの問題がこの学園で起き、それを静める過程であの門が開かなくなったと言われている。あの門を開けようとした者はみんなケガをするとも言われている。

 そんな門の前でウロウロするなんて、、休み明けとはいえ、ボケっとしすぎではないか、、はあ、、仕方ない。行くか、、

 俺はすぐさま、その美しい眼をもつ子のもとへ行った。

  ねぇ、君
 と声を掛けようとしたその時。門が開いたのだ。彼が門の横で何かしていると思っていたが、、まさか門の開き方を知っているとは、、、

 俺は自分でも気づかないうちに彼に声を掛けていた。


  「凄いですね。君。」

 そう声を掛けると、その子は驚いたようで、バッと振り向き、その体がグラッと傾いた。とっさに抱きとめたその体は、本当に、本当に軽かった。折れないか心配になるくらいに。

 そして。間近で見たその子の顔は、本当に、本当に綺麗だった。ツヤツヤの黒髪はもちろん、その美しい眼、小さい鼻、紅に染まったまろい頬、真紅の唇、その全てに心を奪われた。

 その子をずっと見つめていた俺は、その子が泣いているのに驚いた。何か気に触ることをしてしまっただろうか。

 話を聞くと、この子は俺がこの子を嫌いだと思っているようだ。そんな訳ないのに。しかもこの子は、始業式に出ないといけないと言っている。始業式の会場はここととても離れている。この子は、始業式があるのは知っているが、会場は知らない。つまり、この学園に慣れていない、俺を知らないし、、、ということは、この子が転入生なのだ。この学園は各界の金持ちの息子が集まっている。きちんと学力を伴って入学する奴もいれば金にものを言わせて入学する奴もいる。
 そんな学園に、平民の生徒はまずいない。それは、ここの学費がバカ高いこと、そして、それが嫌なら特待生にならなければいけないのだが、、その試験がまた、、、死ぬほど難しいのだ。それに通れば、もうこの学園来る必要がないくらい難しい。だから、この学園には転校していく奴はいるが、転入生はまずいない。こんな閉ざされた山奥にわざわざ望んで来るやつなんていないだろう。

 そんな学園に、転入生が来ると、生徒会だけに内密に話がきた。なんでも、その生徒は特待生試験を満点でパスした神童なのだという。なぜ内密なのかというと、、この学園は特殊だからだ。

 まあ、それは置いておいて、今腕の中で眠るこの尊い存在をいま1度見る。彼がどんな理由でここに来たかは知らないが、きっとこの先、彼には辛いこともあるだろう。

 でも、俺が守るよ。俺の色あせた世界に鮮やかに色を付けてくれた君を、俺は、絶対離さない。
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