現代ダンジョンで成り上がり!

カメ

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3話 現代ダンジョンのある高校生活

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「はー、俺にいいスキルや高いステータスがあればな」

この世にダンジョンが誕生してから、何度呟いたか分からない台詞を呟く。

ちなみに俺のステータスはこれだ。

名前 四ノ宮 翔 レベル1
職業 学生 

HP100/100  MP0/0

STR 1 VIT 1 AGI 1
DEX 1 INT 1
ー状態ー
呪い
ースキルー
ー称号ー
呪われた子

「はぁー」

自分のステータスを見て溜息が出る。ステータス全てが1、それに状態の呪いという文字から分かる様に、俺は秀でてる所か凡人にも劣る存在だということだ。溜息も出るという物だろう。

ステータスの呪いを詳しく見たいと思うと、詳細が出る。

呪い→HP、MPを除くステータスが全て1となる。またスキルを得ることができない。

俺の顔は中の上くらいと自負しているが、このステータスのせいで彼女も出来たことがない。これでもし良いステータスやいいスキルがあれば、美人な彼女も出来て、得たお金で就職もしないで、楽しく過ごせたのになーと思うと悲しくなる。

(というか、状態呪いってなんだよ!?俺が一体何をしたっていうんだ!)

ステータスを確認した初めの頃は、これはもしかして、いつかこの呪いが解かれ、とんでもない力が芽生え、主人公的活躍をするんだと夢見ていたが、それなら10数年、流石に夢を見る時期はとうに過ぎた。

俺は今日何度目かのため息をまた吐く。

「またため息なんかついてどうしたの?」

自分の未来を思い悲しんでいると、俺の唯一無二の親友である柳悠人が声をかけてきた。
悠人とは小学校以来の関係だ。

「自分の未来を想い、俺は悲しんでるんだよ」

悠人に対してそう答えると、悠人は呆れた顔をした。

「また?自分のステータスが低いとか良いスキルがないからって言って、自分の未来を諦めるなんてらしくもない。翔はステータスについて教えてくれないけど、低いって言ってるから、それなりの予想はできるよ。でもレベルを上げることで変わるかもしれないでしょ?何度も言ってるけど、僕は翔と冒険者になってパーティを組みたいんだからね?だから何か悩んでるなら、なんでも相談してね」

そう悠人を含めた他の人全員には、俺のステータスについて教えたことはない。教えても良いことはないと判断しているからだ。

俺が悠人にステータスを伝えてないことで、悠人は俺のステータスが悪いと思っているのにも関わらず、俺とパーティを組もうと言ってくるほどのお人好しだ。はっきりいって、こいつが悪い奴にだまされないかも、自分の将来と同じくらい心配だ。

「俺には悠人みたいに良いステータスも良いスキルもないんだ。なんで俺なんかとパーティ組みたいんだよ」

俺が悠人に対してそう言うと、悠人は少し考える素振りをした後、自信満々に答えた。

「勘!」

「はぁー、出たよ、その訳わかんねー勘とかいう不確定要素のありまくりな理由」

「いいでしょ、勘だってさ!」

そんなふうに俺と悠人が言い合っていると、歓迎していない奴が割って入ってくる。そいつは両腕に女を侍らしている。

「なぁー悠人!なんでまたそんな雑魚に声かけてるんだよ。そんな雑魚はほっといてよ、俺とパーティー組んで一攫千金を目指そうぜ!俺等なら世界を目指せるぜ!俺等とこの雑魚では人生が違うんだよ!身の程ってものをわからせてやんのも、俺らの役目じゃね?」

そう言ってくるのは寺門豪、短く髪を刈り上げ、筋肉隆々な男で、身長は185はある。こいつもステータスが高く、スキルもある、将来有望の男で、冒険者をやっているらしい。そのため、その噂を聞きつけた女子によって引っ張りだこの状態になっている。

「毎回言うけどね、君になんと言われようと、僕は翔とパーティーを組む」

「だからこんな雑魚と組んだって良いこと、、、ッ!」

「「「「ッ!」」」」

豪が再度俺の悪口を言おうとした瞬間、教室の温度が数度下がった気がした。

「次翔の悪口を言ったら、許さないよ?」

「なっ!!」

怒った悠人によって絶対的な圧が豪にかけられ、豪は口を開くことができなくなっていた。教室にいるクラスメイト達も、悠人の圧によって苦しそうにしている。

(はぁー、またこういうことになる)

俺は悠人の圧を鎮めるため、悠人を軽く叩く。

「悠人、そいつにだけじゃなくて、教室にいる人たちにも圧がかかってるから、その辺でいいよ」

「ん?あれ?またやっちゃった?」

その瞬間、悠人から出ていた圧が無くなり、クラスメイト達のほっとした顔が見れた。

「ごめん、またやっちゃった」

悠人が俺に対してそう言ってくる。

「気にすんな、俺の為に怒ってくれたんだ。俺には感謝しかないよ」

俺がそう言うと、悠人が嬉しそうな顔をした。

「はぁはぁはぁ、っち!なんだよ!せっかく俺様が誘ってるってのによ!後になって後悔しても知らねーぞ!」

悠人からの圧から解放されたことによって、喋れる様になった豪は、そう言いながら教室を出て行った。その後を豪の側にいた女が追う。

(あいつは毎回なんなんだよ)

「まったく、毎回毎回翔に対して失礼なことばっかり言って」

悠人の怒りはまだ収まりそうにない。

「気にすんな、ああいうのにも慣れてるしな」

「翔は気にしなさすぎなんだよ。はぁー、まぁ翔が気にしないって言うなら良いんだけどさ」

そこから悠人と会話をしていると「悠人ー!」と言う声が教室の入り口から聞こえてきた。

「あっ桜!どうしたの?」

桜と呼ばれた少女の名前は、柴崎桜、茶髪の短く切り揃えられた髪を持ち、活発系な美少女で、学園のアイドルと言われる程可愛い。そんな彼女は悠人とクラスが一緒で、よく行動を共にしているらしい。

彼女も俺に声をかけてくれる珍しい部類の子だ。悠人が俺によく話しかけているため、そこについてくる桜とも自然と仲良くなった。

そう、悠人は俺と組が一緒じゃないが、悠人がちょくちょく俺の組に遊びにくる。

(俺としてはありがたいが、こいつは暇なのか?)

そんな失礼な事を、悠人に対して思う。

「どうしたもなにもないのよ!もうすぐ授業よ!早く行かないと間に合わないんだから!」

時計を見ると、確かに授業の5分前だ。それに桜は体操服を着ている。つまり次の授業は体育ということだ。

「ええ!もうそんな時間!早くしないと!じゃあね翔!またあとで!」

「翔君、邪魔したわね!」

そう言って悠人は、桜と共に慌ただしく教室を出て行った。

(嵐のような2人だな。それにしてもよく桜は、悠人がここにいるって分かったな。悠人の行動がよく分かってるってことだな)

そんなことを思いつつ、窓の外をみて、俺はまた現実逃避をし始めた。

「はぁー、良いスキルとか発現しないかなー」


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