普通の女子高生が異世界に行っても魔法は使えませんがたくましく生きます。

アオ

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3章

6

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 夜中に来いって女の子に対して言うセリフじゃないよね。

 まったくあの自己チュー王子ときたら・・・・。


 そう、私はあの後メイド頭の人に姿形を説明して誰だか聞いてみた。

 すると、驚く答えが返ってきた。

 「あ~、それはアラン王子ね。それがどうかしたの?」

 はぁ。やっぱりね。嫌な予感はしてたのよ。

 なんでよりにもよってスターター国第一王子と遭遇するのか、私は。

 彼は魔術にたけているだけでなく、10人いる王子の中で一番キレ者だといううわさだった。

 それに、女関係でもかなり派手にやってるらしい。

 あの容姿からだとしょうがないだろう。王族で権力あって見た目も良くってとなればモテないわけないよね。

 そんな目立つ人とはなるべく関わりなくこの国を出たかったのに。

 自分の悪運の良さを恨んでしまう。

 しかも向こうは私の正体を知ってるような口調だったし。私をどうするつもりなのかしら。

 王宮内に私がいるから結界のせいでニコとは連絡取れない状況だし、
 
 もちろん、ロンとも連絡もとれない。

 自分の判断で動くしかない。

 うーん、野生の勘で動くしかないか。

 


 目立たないようにメイド姿に変装しているせいかなんの違和感もなく王宮内に馴染んでいる私。
 
 人手が足りないというのもあり私自身のことは誰も追求せず仕事を次々と頼まれる。
 
 一人暮らししてたから家事も問題ない。むしろ、久しぶりに雑巾で拭き掃除とか箒持って外の掃除とか

 頼まれなんだか学校の掃除当番を思い出してしまった。

 夕方までしっかりと普通どおりに働いてがっつりご飯を食べた。栄養を取れるときに取っとかないと、

 何かあったとき体力がもたない。

 それから少しだけ休憩室で仮眠した。テーブルでうつ伏せになって眠ってたら誰も声はかけてこない。

 むしろ、疲れてるんだよってそっとしておいてくれてた。みんな、ありがとう。

 この状況でも寝れるってある意味自分はすぶといなぁっと思ったけどさ。

 朝方、眠くて動けなくなるよりよっぽどいい。

 真夜中になって、私はアラン王子の部屋に忍び込んだ。
 
 正面から行くのも正直怖かったし、その後のことを考えるとジャージのほうが動ける。

 城内は広くたくさん部屋があってもちろん使ってない部屋もたくさんあった。

 掃除してるときにチェックして鍵を開けておいて真っ暗になったらこっそり入り込み隠していたジャージに

 私は着替えた。うん、ジャージ最高。動きやすい。髪もポニーテールに縛り直して気合を入れる。

 幸い、ヤツの部屋は2階だったからすんなり外からベランダを伝って入り込めた。

 ここ、セキュリティあまいぞ。庭の見回りなんてあんまりしてないな。


 ベランダに降り立って緊張してきたから深呼吸・・・・・。

 「まさか、こんなとこから来るとは思わなかったよ。それに不思議な服を着てるね。くくくっ」

 私の存在に気づいて窓を開けた。

 「さあ、お入り。まってたよ、ヒナ。いや、ヒナタ」

 そういって初めて会ったときのように手を差し伸べられた。

 これにしたがって吉と出るか、凶とでるか・・・・・・・・。

 ロン、祈ってて。

 覚悟を決めて、部屋に入った。

 






 部屋の中は意外と質素だった。ロンの部屋と似てるなぁ。

 あんなに金ピカの服を着てるなら部屋も派手かなって思ったけど。

 「君、お茶でいいかな」

 アラン王子自ら紅茶を入れている。びっくり。この国の王族はこんなことしないかと思ってた。

 「ふふ。僕はみんなとちょっと違うから」

 う、またしても口から出てたみたい。

 「ヒナタって面白いねぇ。思ったとおりだ」

 「 失礼な。大体、なんで私のこと知ってるの?」

 そうだ、なぜ彼が私をわかったんだろうか。怪しすぎる。

 「それは企業秘密さ」

 クスクス笑いながらはぐらかされた。なんだか、不思議な人。

 つかめない何だか雲みたいな感じ。

 でも、悪意がある感じじゃないな。はじめで出会ったときの冷たい感じが無くなってる。

 「で、なに?私が一番ほしいものって」

 早く本題に入りたかった。一分でも時間がほしい。

 「これなんだかわかる?」

 出てきたのは鍵。鍵?

 「君が探してる人が閉じ込められてる部屋の鍵さ。この世で一つしかないから貴重でしょ。

 しかもあの部屋はこの鍵しか開かないように魔法かけられてるから。壊されないんだ」

 なに?そんな情報はなかったわよ。

 でも、なんで・・・これ。
 
 「これをあげる代わりに僕のお願いを聞いてほしいんだ」

 「そんなの、これが本当の鍵かどうかわかんないじゃない」

 そうだ、ここでだまされたら元も子もない。

 「うーん。そういわれてもねぇ。僕は嘘つかないよ」

 そんな、スターターの国の王子に言われても。信用性が。

 「この国の王子というより、僕自身をみて答えをだしてほしいんだけど」

 この人・・・・・。私と同じこと言ってる。

 「僕はねぇ、そんなに悪い人間じゃないよ。自分で言うのもなんだけどさ」

 この人嘘ついてない。なんとなくそう思った。

 「わかった、信じる。でも、あなたのお願いってなに?」

 出来ないこと言われたらどうしよう。

 ドキドキしながら彼の次の言葉を待った。

 「僕を君達と一緒にフォレット国に連れてってほしいんだ」

 「へっ?」

 私がひっくり返りそうなぐらいにびっくりしてる頃、

 ニコは・・・・・・・・寝ていた。

 
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