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第三章
44. 秘めたる欲望 ⑦ ※
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「はっ、はっ…んっ…、うあっ」
今度は亀頭を弄ってくる。指先で触れるか触れないかのタッチで、もどかしい。そうかと思えば、射精を促すように竿を一定の速さで扱かれた。
「あっ、んんっ……」
今は、少し擦られただけで出してしまう状態だ。
しかし、何度射精を繰り返しても一向におさまらなかった。
「ふっ……うっ…あ……やっ、あぁ……」
気持ちいい。おかしくなる。もうやだ。
遠野の手や服、シーツも精液でベタベタになっていることだろう。
矢神は、そんなことを気にしていられないほど欲情していた。
遠野が触れる指、手のひらを動かすたびに快感を得ている。
「あぁっ……や、また、イ…き…そ。たす、けて……」
気づけば、遠野は矢神に触れている最中、一切言葉を発していなかった。
耳に届くのは自分の吐息とみっともない喘ぎ声。そして、精液でぐちょぐちょになった性器が擦られるたびに卑猥な音が響く。
ただ、自分ではない呼吸を感じていた。
最初は快楽に夢中でわからなかったが、乱す呼吸を無理して抑えているような息遣いが伝わってくる。
『女性にされていると思ってください』
遠野は自身で言ったことを徹底しているのだ。
矢神にとっては、女性に触られているとは思えなかった。
撫でる手のひらは大きく、優しく触れる指はゴツゴツしている。
そして、ときおり肌に触れるさらさらとした髪からは普段嗅いでいる整髪料の香りがして、遠野だと認識させられた。
しかも矢神の尻の辺りには、さっきからずっと硬いものが当たっている。
それは男性だと象徴するもの。視覚で確認しなくてもわかってしまう。
腕の中で好きな相手の射精を促す。そのたびに身体をのけ反らせ、よがって喘ぐ。何度も絶頂を迎える姿をひたすら耐えて見守るだけ。
遠野がどんな気持ちでことをこなしているのかは、今の矢神には想像できなかった。
「あっ……、んんっ、だ、だめ……」
矢神がイキそうになるのを見計らって、遠野は熱く硬い性器を擦るスピードを速くする。
「やあ……ああっ、はぁ…あっ、んぁ、ああ…っ」
最初の時より矢神は喘ぐ声を抑えることはせず、垂れ流しだ。
「あ……、ま、た、イク、出……る」
何度目の射精だろうか。
もうほとんど精液は出ていなかった。
矢神はガクンと力が抜け、倒れ込むように意識を失う。
「矢神さん!」
その時、心配する声で遠野に名前を呼ばれたような気がした。
今度は亀頭を弄ってくる。指先で触れるか触れないかのタッチで、もどかしい。そうかと思えば、射精を促すように竿を一定の速さで扱かれた。
「あっ、んんっ……」
今は、少し擦られただけで出してしまう状態だ。
しかし、何度射精を繰り返しても一向におさまらなかった。
「ふっ……うっ…あ……やっ、あぁ……」
気持ちいい。おかしくなる。もうやだ。
遠野の手や服、シーツも精液でベタベタになっていることだろう。
矢神は、そんなことを気にしていられないほど欲情していた。
遠野が触れる指、手のひらを動かすたびに快感を得ている。
「あぁっ……や、また、イ…き…そ。たす、けて……」
気づけば、遠野は矢神に触れている最中、一切言葉を発していなかった。
耳に届くのは自分の吐息とみっともない喘ぎ声。そして、精液でぐちょぐちょになった性器が擦られるたびに卑猥な音が響く。
ただ、自分ではない呼吸を感じていた。
最初は快楽に夢中でわからなかったが、乱す呼吸を無理して抑えているような息遣いが伝わってくる。
『女性にされていると思ってください』
遠野は自身で言ったことを徹底しているのだ。
矢神にとっては、女性に触られているとは思えなかった。
撫でる手のひらは大きく、優しく触れる指はゴツゴツしている。
そして、ときおり肌に触れるさらさらとした髪からは普段嗅いでいる整髪料の香りがして、遠野だと認識させられた。
しかも矢神の尻の辺りには、さっきからずっと硬いものが当たっている。
それは男性だと象徴するもの。視覚で確認しなくてもわかってしまう。
腕の中で好きな相手の射精を促す。そのたびに身体をのけ反らせ、よがって喘ぐ。何度も絶頂を迎える姿をひたすら耐えて見守るだけ。
遠野がどんな気持ちでことをこなしているのかは、今の矢神には想像できなかった。
「あっ……、んんっ、だ、だめ……」
矢神がイキそうになるのを見計らって、遠野は熱く硬い性器を擦るスピードを速くする。
「やあ……ああっ、はぁ…あっ、んぁ、ああ…っ」
最初の時より矢神は喘ぐ声を抑えることはせず、垂れ流しだ。
「あ……、ま、た、イク、出……る」
何度目の射精だろうか。
もうほとんど精液は出ていなかった。
矢神はガクンと力が抜け、倒れ込むように意識を失う。
「矢神さん!」
その時、心配する声で遠野に名前を呼ばれたような気がした。
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