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八潮市
レジスタンス
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八潮市:埼玉県の南東部に位置する市。人口は約9万人。旧南埼玉郡で面積は18.02平方キロメートル。日本国に位置する。
ほの暗い灯りの中、透は目を覚ました。まだ目が霞んでいるのかぼんやりとしていて、はっきりとはしていない。
そんな中、誰かが会話しているのが聞こえた。
「だから言ってるでしょ、現に能力を喰らっても2人とも無傷なんだから。」
会話をしている1人はアテナのようだ。声に聞き覚えがある。
「常識的に考えてそれはないはずだ。今まで聞いた事がないし、そんな能力者だとしたらトゥエルブの均衡が崩れてしまう。まぁ今となっては嬉しい戦力だがな。」
もう1人は男の声だ。
透が起き上がると近くで看てくれていたのか2人の少女がゆっくりと近づいてきた。
背格好や顔立ちからするに、双子の姉妹のようで違う所といえば髪の毛の色くらいだった。
「やっと起きたわ。あなたを運ぶの大変だったんだから。ララ、ポセを呼んできて。」
茶髪を肩まで伸ばした雀斑まじりの女の子が黒髪の女の子にそう促した。
「わかったわナナ。」
黒髪の女の子はショートカットで少し暗いトーンでそう言うと小走りでドアから出て行った。 数分経った頃だろうかララが2人を連れて戻って来た。先ほど言い合いをしていた2人だろうか。
「呼んで来たわナナ。」
ララは少し自慢げにナナに伝えた。
ララが連れてきたのは天然なのかくるくると寝癖のようなパーマの男で、右足を負傷しているようだ。杖を付きゆっくりと部屋へはいって来た。
もう1人は薄い緑色の眼をした透と同年代の女性で綺麗な金髪をなびかせて男の後から部屋へはいって来た。
「どうだい、調子の方は。」
男は先ほど言い合いをしていた口調とは違い、優しく話かけてきた。
「まだ目眩はしますが、大丈夫です。 ここはどこですか?」
透は冷静に答えた。
「ここは八潮市立資料館で私たちレジスタンスの拠点だ。君が宝石強盗に襲われて気絶していた所を連れ帰って来たんだ。」
透は男の言った言葉に疑問が浮かんだ。
「どうして僕たちの居場所を?宝石強盗はどうなったんですか? 」
透は素直に疑問をぶつけてみた。
「宝石強盗は私たちが到着した頃にはいなくなっていたよ。幸い君の宝石は無事にね。
あと、君とアテナをどうやって見つけたかは“百聞は一見に如かず”だな、見てもらおうか。」
男はそう言うと杖でコツンと部屋の地面を叩き、こう唱えた。
『異 世 界 の 航 海 図』
男が唱えると、3D映像かの如く部屋全体に八潮市の地図が眩い光とともに広がった。
地図には赤・オレンジ・黄色・青など無数の点がうごめきあっていた。
「紹介が遅れたね、私は青井 蒼冶、通称ポセイドンだ、宜しくね。それとこの子の通称はアテネで青井 華奏、私の姪だ。」
アテネがポセイドンの後ろからひょっこり顔を出して手を振る。
「この私の能力で君がこの世界に来てからずっと見ていたんだ。遣いにアテネを出したが、ルートを外れたのを確認してね、急いで迎えに行ったって訳だ。」
ポセイドンがルートを地図上で指差しながら話は続いた。
「問題はここからだ。地図上の赤い点に注目してもらえるかな。」
ポセイドンは神妙な面持ちでそういった。
透は直ぐに赤い点を探し始めた。
「北側に1つ、東側に1つ、中央に2つ、北東からすごいスピードで南下しているのが1つ、南に3つ、そして今僕たちがいる所に5つ・・」
「そこまでだ。」
透が赤い点を数えているとポセイドンが遮る。
「今数えて貰った赤い点はオリンポス12神の異名を持ったこの世界で影響力のある12人、通称12と呼ばれている。 ただ、今数えて貰った赤い点は13、ここには君を含めて5人しかいない。」
ポセイドンが一息付けて、話を続けた。
「透君、君も12の、いや、今となっては13と呼ぶべきか、その1人なのか? 君はいったい何者なんだ?」
ポセイドンが疑問を投げかけるが、透の頭には?マークが浮んで見えたのか切り替えて話を始めた。
「いやいや、直球で話をしてしまったね。悪気はないんだ許しておくれ。 まず君に話しておく必要のある事があるんだ。」
先ほどとは打って変わってポセイドンの眼力が強くなり、真剣な口調で話し始めた。
「私は君のご両親はもとい、お兄さんを知っているんだ。」
ほの暗い灯りの中、透は目を覚ました。まだ目が霞んでいるのかぼんやりとしていて、はっきりとはしていない。
そんな中、誰かが会話しているのが聞こえた。
「だから言ってるでしょ、現に能力を喰らっても2人とも無傷なんだから。」
会話をしている1人はアテナのようだ。声に聞き覚えがある。
「常識的に考えてそれはないはずだ。今まで聞いた事がないし、そんな能力者だとしたらトゥエルブの均衡が崩れてしまう。まぁ今となっては嬉しい戦力だがな。」
もう1人は男の声だ。
透が起き上がると近くで看てくれていたのか2人の少女がゆっくりと近づいてきた。
背格好や顔立ちからするに、双子の姉妹のようで違う所といえば髪の毛の色くらいだった。
「やっと起きたわ。あなたを運ぶの大変だったんだから。ララ、ポセを呼んできて。」
茶髪を肩まで伸ばした雀斑まじりの女の子が黒髪の女の子にそう促した。
「わかったわナナ。」
黒髪の女の子はショートカットで少し暗いトーンでそう言うと小走りでドアから出て行った。 数分経った頃だろうかララが2人を連れて戻って来た。先ほど言い合いをしていた2人だろうか。
「呼んで来たわナナ。」
ララは少し自慢げにナナに伝えた。
ララが連れてきたのは天然なのかくるくると寝癖のようなパーマの男で、右足を負傷しているようだ。杖を付きゆっくりと部屋へはいって来た。
もう1人は薄い緑色の眼をした透と同年代の女性で綺麗な金髪をなびかせて男の後から部屋へはいって来た。
「どうだい、調子の方は。」
男は先ほど言い合いをしていた口調とは違い、優しく話かけてきた。
「まだ目眩はしますが、大丈夫です。 ここはどこですか?」
透は冷静に答えた。
「ここは八潮市立資料館で私たちレジスタンスの拠点だ。君が宝石強盗に襲われて気絶していた所を連れ帰って来たんだ。」
透は男の言った言葉に疑問が浮かんだ。
「どうして僕たちの居場所を?宝石強盗はどうなったんですか? 」
透は素直に疑問をぶつけてみた。
「宝石強盗は私たちが到着した頃にはいなくなっていたよ。幸い君の宝石は無事にね。
あと、君とアテナをどうやって見つけたかは“百聞は一見に如かず”だな、見てもらおうか。」
男はそう言うと杖でコツンと部屋の地面を叩き、こう唱えた。
『異 世 界 の 航 海 図』
男が唱えると、3D映像かの如く部屋全体に八潮市の地図が眩い光とともに広がった。
地図には赤・オレンジ・黄色・青など無数の点がうごめきあっていた。
「紹介が遅れたね、私は青井 蒼冶、通称ポセイドンだ、宜しくね。それとこの子の通称はアテネで青井 華奏、私の姪だ。」
アテネがポセイドンの後ろからひょっこり顔を出して手を振る。
「この私の能力で君がこの世界に来てからずっと見ていたんだ。遣いにアテネを出したが、ルートを外れたのを確認してね、急いで迎えに行ったって訳だ。」
ポセイドンがルートを地図上で指差しながら話は続いた。
「問題はここからだ。地図上の赤い点に注目してもらえるかな。」
ポセイドンは神妙な面持ちでそういった。
透は直ぐに赤い点を探し始めた。
「北側に1つ、東側に1つ、中央に2つ、北東からすごいスピードで南下しているのが1つ、南に3つ、そして今僕たちがいる所に5つ・・」
「そこまでだ。」
透が赤い点を数えているとポセイドンが遮る。
「今数えて貰った赤い点はオリンポス12神の異名を持ったこの世界で影響力のある12人、通称12と呼ばれている。 ただ、今数えて貰った赤い点は13、ここには君を含めて5人しかいない。」
ポセイドンが一息付けて、話を続けた。
「透君、君も12の、いや、今となっては13と呼ぶべきか、その1人なのか? 君はいったい何者なんだ?」
ポセイドンが疑問を投げかけるが、透の頭には?マークが浮んで見えたのか切り替えて話を始めた。
「いやいや、直球で話をしてしまったね。悪気はないんだ許しておくれ。 まず君に話しておく必要のある事があるんだ。」
先ほどとは打って変わってポセイドンの眼力が強くなり、真剣な口調で話し始めた。
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