ロボット製作するよ

高橋

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浜松勝

18話島田朱里の白い椅子

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家具を買いに行く約束をした俺たちは、店に来ていた。コンクールの前は、自由登校となっている。つまり、仕事を終わらせればいいのだ。同じ考えの人間はいるようで、朱里と一緒に居る俺を羨ましがる者がいる。
「おまえ、朱里に懐かれているが、何かやったのか?」
そんなからかいに対して朱里は返答した。俺以外には容赦がない。
「あなた、名前も知らないけど気をつけたほうがいいわよ。私じゃなかったら殴っていたかも。それじゃあ御機嫌よう」
そんなことを言うと、俺を連れてエレベーターへと乗り込むと家具売り場のボタンを押す。家具売り場へと到着した。朱里から話を聞くと、洋室がまるまる1室使われていないらしい。本人からの希望を聞き、白を基調とした部屋にすることにした。まずソファー。白の一人掛けソファーを5脚購入していた。さらに、大き目のガラステーブルを1台。そして、コーヒーの用具を入れる棚を購入していた。そして、こんなことを言ってくる。
「勝が使っているコーヒー用具を一式私の部屋に置いておく。来て淹れて貰えるように」
俺が完全にパシリへと成り下がった瞬間であった。家具を朱里の部屋へと発想する手続きを終えたあと、朱里の部屋へと言って家具の配置を決めることにした。最終的に決まったのは、部屋の中央にガラステーブルを置き、ソファー4脚をテーブルの側面に置く。扉の反対側にソファーを置き、その延長線上に棚を置くことにした。家具の配置を決めた後、朱里はソファーへと座る。
「はやくコーヒー」
「はいはいわかりましたよ」
そう受け流すと、俺はコーヒーの準備をし始める。菓子も置いてあったので一緒に楽しむ。帰ろうとしたとき、スマートフォンがなった。電話に出る。
電話の主は俺が知らない人物からだった。
『もしもし、私は花園沙弥香と申します。Ⅰ-Ⅰ、情報科です」
人の声とは思えない綺麗な声に驚いた。
「情報科の人間が俺に何か用かな?」
俺は威圧の意味もこめて鋭い口調で話す。
『えーっと。私は浜松君にお願いがあって連絡したのですが?』
「どのようなお願いだ?」
『それは直接言いたいのですが、今学校にいますか?』
「あいにくだが学校にはいないな。今は寮にいる。」
『ではこれから伺います。部屋番号を教えてください』
「部屋番号は、402号室だ」
『やはり一番良い部屋でたね…』
そういうと花園沙弥香は電話を切った。
「今から急用が出来た。もう帰る」
「分かったわ。今日はありがとう。また明日」
朱里の部屋を出た俺は、急ぎ足で自分の部屋へと戻り、軽く整理する。初対面の人間が来るのだが、どんな人間なのだろうか。沙弥香という名前からして女子生徒だとは思うが…。
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