ぽぽぽぽいぞなぁ!~物騒すぎるジョブになっちゃったので、私、スローライフは諦めます~

藤原キリオ

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第二章 毒娘、王都デビューする

37:新人冒険者らしからぬ散財をします

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「えっ、ボクもここで買うんですか!?」

「むしろここで買わない手はないでしょ。マリリンさん【上級魔装技師】だよ? それがこの値段で買えるなんて他じゃ無理だよ」

「そりゃそうですけど……」

「うふふ、安くするわよ~」


 むしろ私よりポロリンの防具を優先するつもりだったからね。最初は。
 私は回避するから防御力は保険的な意味だけど、ポロリンはタンクだからね。
 防御力は大事。


 そう言って私主導で探し始めたけど、やはりポロリンのセクシー縛りはキツイ。
 セクシー縛りって言うと何かアレだね……卑猥だね。
 ともかくポロリンの防具は私以上に制限が酷い。女物でセクシーでないと無理。

 この店は軽装ばかりだけど基本的に可愛いものばっかで、セクシーとはちょっと違う。
 というか世界のシステム的に判断されているのか、『かわいい』と『セクシー』の境界線が曖昧なのだ。

 だから良さ気なものを片っ端から装備出来るかチャレンジしてみる。

 マリリンさんに【セクシーギャル】の事も話せないので、小声でポロリンと相談しながら、これは装備できる、これは出来ないと確認しつつの装備探しだ。


 で、結局こうなりました。


「ううう……ホントにこれにするんですかぁ……?」

「あらぁ~可愛いわよ~」

「買います」


 選んだのはピンクのミニスカチャイナ、ノースリーブバージョン。
 緑の蔦のような刺繍が入っていてなかなか凝ってる。ファンシーかつセクシー。
 トンファーが武器なんだしチャイナはアリだと思うよ。
 ポロリンは髪が薄いピンクだから服もピンクになった事で美少女感がグッと増した。やったね!

 さらにチャイナとセットで、白いシニョンカバーが二つ付いてくる。オネエさん分かってるね!
 物が小さいだけに付与は最小限らしいが、二個で『抵抗+2』の効果らしい。
 それでもお得ってレベルじゃないと思うんだが、ありがたいです。

 ポロリンは耳が完全に隠れるくらいのショートボブだから、無理矢理シニョンにする感じだけどね。ままえやろ。


 んで、さすがにチャイナだけだとスリットからパンツ丸見えなので下に装備品でない普通の白いスパッツを履かせた。
 そこにトンファーホルダーを付ける感じ。
 ブーツは今までのと同じ普通のやつだから、いずれ買おう。

 しかし足細ぇなぁ……。


「いや、パーティー資金で出してもらってるから嫌とは言えないんですけど……ほとんどピーゾンさんのお金ですし……」

「うふふ、それ<武術>スキル持ち用だから『攻撃強化』と『敏捷強化』も入ってるわよ~。もちろん防御力もそこそこあるし~。付与スキルは<ウォークライ>ね~」


 <ウォークライ>って戦士系の有名なスキルだね。
 戦闘時に鼓舞する感じで自分の攻防ステータスを上げるってやつ。
 ポロリンには持って来いのスキルなんじゃないかな。


「お値段は金貨一五枚よ~」

「高っ……いや安っ!」

「買います」


 早速とばかりにお着替えタイム。
 私は服の上からケープを纏ってウサギの手足を付けるだけだけど、ポロリンは試着室ですな。


「う~~、ピーゾンさぁん、これ恥ずかしいですよぅ……」

「うわお」

「あらぁ~よく似合ってるわよ~! かわいいわぁ~!」


 ちょっと想像以上に美少女で軽く引いたわ。
 おかしいね。ポロリンは冒険者になって筋肉ムキムキのダンディズムを手に入れるはずだったのにね。
 何で日に日に美少女になるのかね。

 ……ま、ポロリンだから仕方ないか。


 ともかく装備を一新した事で、ふぅ~いい買い物したわぁ~とご満悦の私。
 ポロリンは恥ずかしがってモジモジしてる。
 それヤメロ。いやらしい感じがするから。トンファーを握るな。


「でも結構お金使っちゃいましたね」

「残り予算は金貨一四枚くらいかな。他のもろもろ考えると魔法の鞄は見送りかね」


 あれだけあったお金が一日で吹っ飛んだなー。
 ま、後悔はしていない。どれも素晴らしい買い物だった。
 しかしそこへマリリンさんから声が掛かる。


「あらぁ~、魔法の鞄ならいいのがあるわよ~?」

「「!?」」


 そうだ、マリリンさんは【上級魔装技師】だ。そこらの【付与士】より全然格上。
 魔法の鞄を取り扱っていてもおかしくない。完全に失念していた。

 これだけ優れた装備を格安で売ってくれるような店だ。
 他の道具屋じゃなく、むしろここで買うべきなのではないか?

 いやしかしそれは早計。
 軍資金が一気に減った状態なのだから吟味した上で購入するべき。
 性能を確かめ、値段を聞いて、検討したのちに――


「これなんだけど~」

「買います」

「速っ!」


 マリリンさんが出してきたのは一見するとウサギのぬいぐるみだった。
 私の兎装備に合わせたような白いモコモコウサギだ。
 もうこれだけで私的には買いなのだが。

 手に取り、マジマジと眺めてみる。
 どうやら腰にぶら下げるタイプのようで、袋状になっているらしい。
 ウェストポーチタイプは望む所なんだけど、これウサギの口から出し入れするのかな?


「ちょっと待ってピーゾンさん! これ口が狭いですよ。全然入れられないんじゃ……」

「うふふ、ここがポイントなのよ~、ウサギさんのお口が開くんだけどね~」

「うわっ伸びた! ビョーンって! クパァからのビョーンって!」

「きもっ!」


 きもいとは何だねポロリンくん。
 まぁ確かにアレだけども、ウサギさんの顎が外れすぎてるけども。
 これゴムってレベルじゃないな、どういう構造してるのか……。

 ちなみに容量も5m四方ほどでかなりデカイ。
 ギルド直営店で見た背嚢タイプのやつが1.5m四方ほどだったので、雲泥の差だ。
 さすがマリリンさん、さすが【上級魔装技師】と言わざるを得ない。

 ただこれほどの物だとさすがに軍資金が……。


「金貨十枚でいいわよ~」

「「安っ!!!」」

「たくさん買ってくれたからオマケね~」


 容量1.5m四方の背嚢タイプで金貨二〇枚だったんだが?
 これはもうとんでもない安さだ。オマケってレベルじゃねーぞ!?
 さすがにポロリンもウダウダ言わず、即買いです。

 これにて本当に買い物終了。マリリンさんに「また来ます」と言って店を出た。
 あーいい買い物したわぁ。


―――――
名前:ピーゾン
職業:毒殺屋Lv19
武器・魔鉈ミュルグレス(攻撃+50・状態異常特攻)
防具・ウサウサケープ(防御+15・気配察知)
   ウサウサグローブ(防御+10・状態異常耐性(抵抗+20))
   ウサウサブーツ(防御+10・敏捷+10・跳躍強化)
   布の服(防御+9)

HP:124
MP:135
攻撃:73(+50=123)
防御:8(+44=52)
魔力:84
抵抗:32(+20=52)
敏捷:146(+10=156)
器用:67
運 :27

スキル:毒精製Lv2(衰弱毒・麻痺毒)、毒弾Lv2、毒霧Lv1、毒感知Lv3
―――――
名前:ポロリン
職業:セクシーギャルLv7
武器・白銀のトンファー(攻撃+25、防御+27)
防具・萌芽の武術着(攻撃+5、防御+20、敏捷+5・ウォークライ)
   萌芽のシニョンカバー(抵抗+2)
   皮のブーツ(敏捷+4)

HP:70
MP:18
攻撃:59(+30=89)
防御:66(+47=113)
魔力:4
抵抗:7(+2=9)
敏捷:15(+9=24)
器用:26
運 :40

スキル:挑発Lv1、呼び込みLv1、セクシートンファー術Lv1
―――――


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