ぽぽぽぽいぞなぁ!~物騒すぎるジョブになっちゃったので、私、スローライフは諦めます~

藤原キリオ

文字の大きさ
44 / 171
第二章 毒娘、王都デビューする

37:新人冒険者らしからぬ散財をします

しおりを挟む


「えっ、ボクもここで買うんですか!?」

「むしろここで買わない手はないでしょ。マリリンさん【上級魔装技師】だよ? それがこの値段で買えるなんて他じゃ無理だよ」

「そりゃそうですけど……」

「うふふ、安くするわよ~」


 むしろ私よりポロリンの防具を優先するつもりだったからね。最初は。
 私は回避するから防御力は保険的な意味だけど、ポロリンはタンクだからね。
 防御力は大事。


 そう言って私主導で探し始めたけど、やはりポロリンのセクシー縛りはキツイ。
 セクシー縛りって言うと何かアレだね……卑猥だね。
 ともかくポロリンの防具は私以上に制限が酷い。女物でセクシーでないと無理。

 この店は軽装ばかりだけど基本的に可愛いものばっかで、セクシーとはちょっと違う。
 というか世界のシステム的に判断されているのか、『かわいい』と『セクシー』の境界線が曖昧なのだ。

 だから良さ気なものを片っ端から装備出来るかチャレンジしてみる。

 マリリンさんに【セクシーギャル】の事も話せないので、小声でポロリンと相談しながら、これは装備できる、これは出来ないと確認しつつの装備探しだ。


 で、結局こうなりました。


「ううう……ホントにこれにするんですかぁ……?」

「あらぁ~可愛いわよ~」

「買います」


 選んだのはピンクのミニスカチャイナ、ノースリーブバージョン。
 緑の蔦のような刺繍が入っていてなかなか凝ってる。ファンシーかつセクシー。
 トンファーが武器なんだしチャイナはアリだと思うよ。
 ポロリンは髪が薄いピンクだから服もピンクになった事で美少女感がグッと増した。やったね!

 さらにチャイナとセットで、白いシニョンカバーが二つ付いてくる。オネエさん分かってるね!
 物が小さいだけに付与は最小限らしいが、二個で『抵抗+2』の効果らしい。
 それでもお得ってレベルじゃないと思うんだが、ありがたいです。

 ポロリンは耳が完全に隠れるくらいのショートボブだから、無理矢理シニョンにする感じだけどね。ままえやろ。


 んで、さすがにチャイナだけだとスリットからパンツ丸見えなので下に装備品でない普通の白いスパッツを履かせた。
 そこにトンファーホルダーを付ける感じ。
 ブーツは今までのと同じ普通のやつだから、いずれ買おう。

 しかし足細ぇなぁ……。


「いや、パーティー資金で出してもらってるから嫌とは言えないんですけど……ほとんどピーゾンさんのお金ですし……」

「うふふ、それ<武術>スキル持ち用だから『攻撃強化』と『敏捷強化』も入ってるわよ~。もちろん防御力もそこそこあるし~。付与スキルは<ウォークライ>ね~」


 <ウォークライ>って戦士系の有名なスキルだね。
 戦闘時に鼓舞する感じで自分の攻防ステータスを上げるってやつ。
 ポロリンには持って来いのスキルなんじゃないかな。


「お値段は金貨一五枚よ~」

「高っ……いや安っ!」

「買います」


 早速とばかりにお着替えタイム。
 私は服の上からケープを纏ってウサギの手足を付けるだけだけど、ポロリンは試着室ですな。


「う~~、ピーゾンさぁん、これ恥ずかしいですよぅ……」

「うわお」

「あらぁ~よく似合ってるわよ~! かわいいわぁ~!」


 ちょっと想像以上に美少女で軽く引いたわ。
 おかしいね。ポロリンは冒険者になって筋肉ムキムキのダンディズムを手に入れるはずだったのにね。
 何で日に日に美少女になるのかね。

 ……ま、ポロリンだから仕方ないか。


 ともかく装備を一新した事で、ふぅ~いい買い物したわぁ~とご満悦の私。
 ポロリンは恥ずかしがってモジモジしてる。
 それヤメロ。いやらしい感じがするから。トンファーを握るな。


「でも結構お金使っちゃいましたね」

「残り予算は金貨一四枚くらいかな。他のもろもろ考えると魔法の鞄は見送りかね」


 あれだけあったお金が一日で吹っ飛んだなー。
 ま、後悔はしていない。どれも素晴らしい買い物だった。
 しかしそこへマリリンさんから声が掛かる。


「あらぁ~、魔法の鞄ならいいのがあるわよ~?」

「「!?」」


 そうだ、マリリンさんは【上級魔装技師】だ。そこらの【付与士】より全然格上。
 魔法の鞄を取り扱っていてもおかしくない。完全に失念していた。

 これだけ優れた装備を格安で売ってくれるような店だ。
 他の道具屋じゃなく、むしろここで買うべきなのではないか?

 いやしかしそれは早計。
 軍資金が一気に減った状態なのだから吟味した上で購入するべき。
 性能を確かめ、値段を聞いて、検討したのちに――


「これなんだけど~」

「買います」

「速っ!」


 マリリンさんが出してきたのは一見するとウサギのぬいぐるみだった。
 私の兎装備に合わせたような白いモコモコウサギだ。
 もうこれだけで私的には買いなのだが。

 手に取り、マジマジと眺めてみる。
 どうやら腰にぶら下げるタイプのようで、袋状になっているらしい。
 ウェストポーチタイプは望む所なんだけど、これウサギの口から出し入れするのかな?


「ちょっと待ってピーゾンさん! これ口が狭いですよ。全然入れられないんじゃ……」

「うふふ、ここがポイントなのよ~、ウサギさんのお口が開くんだけどね~」

「うわっ伸びた! ビョーンって! クパァからのビョーンって!」

「きもっ!」


 きもいとは何だねポロリンくん。
 まぁ確かにアレだけども、ウサギさんの顎が外れすぎてるけども。
 これゴムってレベルじゃないな、どういう構造してるのか……。

 ちなみに容量も5m四方ほどでかなりデカイ。
 ギルド直営店で見た背嚢タイプのやつが1.5m四方ほどだったので、雲泥の差だ。
 さすがマリリンさん、さすが【上級魔装技師】と言わざるを得ない。

 ただこれほどの物だとさすがに軍資金が……。


「金貨十枚でいいわよ~」

「「安っ!!!」」

「たくさん買ってくれたからオマケね~」


 容量1.5m四方の背嚢タイプで金貨二〇枚だったんだが?
 これはもうとんでもない安さだ。オマケってレベルじゃねーぞ!?
 さすがにポロリンもウダウダ言わず、即買いです。

 これにて本当に買い物終了。マリリンさんに「また来ます」と言って店を出た。
 あーいい買い物したわぁ。


―――――
名前:ピーゾン
職業:毒殺屋Lv19
武器・魔鉈ミュルグレス(攻撃+50・状態異常特攻)
防具・ウサウサケープ(防御+15・気配察知)
   ウサウサグローブ(防御+10・状態異常耐性(抵抗+20))
   ウサウサブーツ(防御+10・敏捷+10・跳躍強化)
   布の服(防御+9)

HP:124
MP:135
攻撃:73(+50=123)
防御:8(+44=52)
魔力:84
抵抗:32(+20=52)
敏捷:146(+10=156)
器用:67
運 :27

スキル:毒精製Lv2(衰弱毒・麻痺毒)、毒弾Lv2、毒霧Lv1、毒感知Lv3
―――――
名前:ポロリン
職業:セクシーギャルLv7
武器・白銀のトンファー(攻撃+25、防御+27)
防具・萌芽の武術着(攻撃+5、防御+20、敏捷+5・ウォークライ)
   萌芽のシニョンカバー(抵抗+2)
   皮のブーツ(敏捷+4)

HP:70
MP:18
攻撃:59(+30=89)
防御:66(+47=113)
魔力:4
抵抗:7(+2=9)
敏捷:15(+9=24)
器用:26
運 :40

スキル:挑発Lv1、呼び込みLv1、セクシートンファー術Lv1
―――――


しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【完結】発明家アレンの異世界工房 ~元・商品開発部員の知識で村おこし始めました~

シマセイ
ファンタジー
過労死した元商品開発部員の田中浩介は、女神の計らいで異世界の少年アレンに転生。 前世の知識と物作りの才能を活かし、村の道具を次々と改良。 その発明は村の生活を豊かにし、アレンは周囲の信頼と期待を集め始める。

ガチャと異世界転生  システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!

よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。 獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。 俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。 単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。 ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。 大抵ガチャがあるんだよな。 幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。 だが俺は運がなかった。 ゲームの話ではないぞ? 現実で、だ。 疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。 そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。 そのまま帰らぬ人となったようだ。 で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。 どうやら異世界だ。 魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。 しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。 10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。 そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。 5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。 残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。 そんなある日、変化がやってきた。 疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。 その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。

規格外で転生した私の誤魔化しライフ 〜旅行マニアの異世界無双旅〜

ケイソウ
ファンタジー
チビで陰キャラでモブ子の桜井紅子は、楽しみにしていたバス旅行へ向かう途中、突然の事故で命を絶たれた。 死後の世界で女神に異世界へ転生されたが、女神の趣向で変装する羽目になり、渡されたアイテムと備わったスキルをもとに、異世界を満喫しようと冒険者の資格を取る。生活にも慣れて各地を巡る旅を計画するも、国の要請で冒険者が遠征に駆り出される事態に……。

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語

Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。 チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。 その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。 さぁ、どん底から這い上がろうか そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。 少年は英雄への道を歩き始めるのだった。 ※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

俺のスキルが回復魔『法』じゃなくて、回復魔『王』なんですけど?

八神 凪
ファンタジー
ある日、バイト帰りに熱血アニソンを熱唱しながら赤信号を渡り、案の定あっけなくダンプに轢かれて死んだ 『壽命 懸(じゅみょう かける)』 しかし例によって、彼の求める異世界への扉を開くことになる。 だが、女神アウロラの陰謀(という名の嫌がらせ)により、異端な「回復魔王」となって……。 異世界ペンデュース。そこで彼を待ち受ける運命とは?

政治家の娘が悪役令嬢転生 ~前パパの教えで異世界政治をぶっ壊させていただきますわ~

巫叶月良成
ファンタジー
政治家の娘として生まれ、父から様々なことを学んだ少女が異世界の悪徳政治をぶった切る!? //////////////////////////////////////////////////// 悪役令嬢に転生させられた琴音は政治家の娘。 しかしテンプレも何もわからないまま放り出された悪役令嬢の世界で、しかもすでに婚約破棄から令嬢が暗殺された後のお話。 琴音は前世の父親の教えをもとに、口先と策謀で相手を騙し、男を篭絡しながら自分を陥れた相手に復讐し、歪んだ王国の政治ゲームを支配しようという一大謀略劇! ※魔法とかゲーム的要素はありません。恋愛要素、バトル要素も薄め……? ※注意:作者が悪役令嬢知識ほぼゼロで書いてます。こんなの悪役令嬢ものじゃねぇという内容かもしれませんが、ご留意ください。 ※あくまでこの物語はフィクションです。政治家が全部そういう思考回路とかいうわけではないのでこちらもご留意を。 隔日くらいに更新出来たらいいな、の更新です。のんびりお楽しみください。

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

処理中です...