ぽぽぽぽいぞなぁ!~物騒すぎるジョブになっちゃったので、私、スローライフは諦めます~

藤原キリオ

文字の大きさ
80 / 171
第三章 毒娘、色々と出会う

70:新人パーティーですが初遠征から帰って来ました。

しおりを挟む


 かくして湿地探索の三日目も終了。
 いつもの宿場町で宿をとり、次の朝から王都に向けて出発した。


 道中の魔物や採取は無視。だってもう荷物が入らないもの。お腹いっぱいです。

 マリリンさん製魔法の鞄が大容量なのにいっぱいで、尚且つポロリンとネルトにも動きに支障がない程度に預けてるのにコレだからね。

 普通のパーティーはどうやって遠征してるのか疑問です。
 本当に討伐証明部位だけ集めるのか、そもそも熟す依頼数が少ないのか……。


 そこから一泊の野営を挟み、二日目の昼過ぎには王都に着いた。
 計七日間の初遠征。王都セントリオよ! 私は帰って来た!


「初めての遠征としては上出来かな」

「面白かったし勉強になりましたね」

「ん」


 初めての野営、一日中歩き続ける道、初探索の湿地、初めて見る敵。
 それらを学ぶ中で依頼を失敗せずに達成できたのだから上出来だろう。
 私たちは意気揚々とギルドへと向かった。


「あ、マッドスパイダーあった。追加しちゃおう」

「高足蜘蛛はありますけど数が足りませんね。クリアタランチュラは討伐依頼数三体だからいけますよ」

「アラクネない」


 私たちが出る時よりもベット湿地関係の依頼が多く貼ってあった。
 ここぞとばかりに達成しちゃおう。追加じゃ追加じゃ。
 しかしアラクネはないのか。残念。

 そして報告窓口へと並ぶ。


「またずいぶんと多いですね……」

「依頼数だけなら王都周りでやってる時と変わらないんじゃないですか? 遠征七日分でこれですから」

「毎日大量に依頼数こなす事が異常なんですが……」


 あっ……。

 よ、よし! 気を取り直して解体場へ行こう!
 もう買い取り窓口じゃ無理って分かってるし!


「うおー、アラクネか! しかも五体! ……ん? 首はどうした?」

「人型の部分はグロかったんで魔石だけ取って来たんですけど、何か必要な素材あったんですか?」

「髪の毛が欲しかったんだけどな。あと牙と眼球も。今度狩るなら首ごと持ってくるんだな」


 うわぁ……アラクネの首をいくつも持つのか。落ち武者狩りじゃないんだから。
 いやしかし勉強にはなった。実行するかは別だけど。

 ちなみに他の蜘蛛系魔物も含め、全ての魔篩板は取り外してある。
 それ以外を買い取ってもらう感じだ。
 やはり需要があるらしく、案の定「魔篩板は?」って言われたけどね。先約があるんでね。

 依頼報酬もそうだったけど、同じランクの魔物でも王都周辺の魔物よりも若干高い。
 私たちは満足して報酬を受け取った。





「あらあらあら~! すごいわね~こんなにいっぱい!」


 ファンシーショップ・マリリンに着くと待ちかねていたようにマリリンさんに歓迎された。
 マッドスパイダーだけでも三〇体分はあるしね。
 やはりと言うか魔物によって糸の質が変わるらしく、アラクネの魔篩板は喜ばれた。

 そしてそれ以上に見つけにくいクリアタランチュラには驚かれた。
 ランクはともかく糸だけで考えればアラクネ以上に価値があるらしい。やったぜ。


「それとお願いされてた装備できてるわよ~」

「「「おお!」」」

「うふふ、我ながら良いのができたわ~。はい、まずこれがポロちゃんとネルちゃんの靴装備ね~」

「おおっ! かっこいい!」

「おお、もふもふ」


 ポロリンの装備は皮のブーツにレガースと言うか、足の甲と脛に金属が使われているもの。
 その金属がチャイナに合わせたのかメタリックピンクという感じで、ポロリンはかっこいいって言ってたけど、私的にはとてもかわいい。

 ネルトのは黒猫装備に合わせたモフモフブーツ。私のウサウサブーツと同じ感じだね。
 エンチャントしてる付与も当然ながら素晴らしい。


「それとこれが、ピーちゃんデザインの服ね~。すっごくかわいいでしょ」

「おおっ! すごい! よくぞあの絵からここまでファンシーにしましたね!」

「おお、ピーゾンとお揃い」


 私とネルトの服装備。白いブラウスは半そでのランタンスリーブ。
 袖口や前立てにフリルがあしらわれた逸品。
 スカートは膝上くらいの丈でタータンチェック&プリーツのスクール風。

 チェックの色柄は、私がピンクでネルトがグレー。
 その中に赤や青の線も編み込まれていて、非常に苦労の後が見える。
 そりゃ『タータンチェック』とか異文化すぎるだろうしね。
 少なくともこの世界の服飾技術でやるような事じゃない。

 こりゃとんでもないものを作ってしまったなぁ、マリリンさん。
 ファンシー好きでない人たちにも絶対売れるよ。
 私、喜んで広告塔になります。


「喜んでもらって良かったわ~。お値段は魔篩板の分を引いてでいいかしら~」

「はい、それでお願いします」


 まず魔篩板の買い取りが金貨十一枚。これは想定よりだいぶ高い。
 ギルドを通さない分高くなるのかもしれないけど、多分サービスしてくれている。

 装備が六点で金貨四二枚。
 これ、とんでもない値段だよ。円換算で約四二〇万円だけど。

 オーダーメイドで急ぎで作らせて、【上級魔装技師】の付与を含めてこれだからね。
 私、金貨百枚って言われても即答で「買います」レベルだよ。
 まぁそうなるとギリギリ借金コースなんだが。


 で、差し引きで金貨三一枚でフィニッシュです。
 ありがたや、ありがたや。頑張って広告塔します。


―――――
名前:ピーゾン
職業:毒殺屋Lv34(+9)
武器・魔鉈ミュルグレス(攻撃+50・状態異常特攻)
防具・ウサウサケープ(防御+15・気配察知)
   ウサウサグローブ(防御+10・状態異常耐性(抵抗+20))
   ウサウサブーツ(防御+10・俊敏+10・跳躍強化)
   ファンシー装衣(防御+15・運+10)

HP:206(+50)
MP:233(+59)
攻撃:155(+49)(+50=205)
防御:15(+4)(+50=65)
魔力:180(+58)
抵抗:56(+15)(+20=76)
敏捷:246(+60)(+10=256)
器用:104(+22)
運 :47(+13)(+10=57)

スキル:毒精製Lv4(+1)、毒弾Lv3、毒霧Lv3(+1)、毒雨Lv2(+1)、毒感知Lv5(+1)
毒精製=衰弱毒・麻痺毒・腐食毒・石化毒(New)
―――――
名前:ポロリン
職業:セクシーギャルLv24(+4)
武器・白銀のトンファー(攻撃+25、防御+27)
防具・萌芽の武術着(攻撃+5、防御+20、敏捷+5・ウォークライ)
   萌芽のシニョンカバー(抵抗+2)
   ピンクプラチナブーツ(抵抗+10、防御+15、ノックバック耐性)

HP:180(+26)
MP:41(+6)
攻撃:183(+29)(+30=213)
防御:188(+30)(+62=250)
魔力:14(+2)
抵抗:16(+2)(+12=28)
敏捷:41(+8)(+5=46)
器用:68(+9)
運 :99(+13)

スキル:挑発Lv3、呼び込みLv3、セクシートンファー術Lv3、魅惑の視線Lv2、ピンクマッサージLv1
セクシートンファー術=トンファーキック、ハートアタック
―――――
名前:ネルト
職業:ニートの魔女Lv21(+4)
武器・ネコネコロッド(魔力+15、消費MP軽減)
防具・ネコネコローブ(防御+10、抵抗+10、MP回復増進)
   ネコネコブーツ(防御+7、敏捷+10、落下衝撃耐性)
   ファンシー装衣(防御+15・運+10)

HP:70(+13)
MP:160(+30)
攻撃:12(+1)
防御:55(+10)(+32=87)
魔力:155(+29)(+15=170)
抵抗:139(+25)(+10=149)
敏捷:58(+10)(+10=68)
器用:92(+17)
運 :140(+26)(+10=150)

スキル:生活魔法Lv3(+1)、空間魔法Lv3(+1)、念力Lv4(+1)、室内空調Lv2(+1)、快眠(New)
生活魔法=着火・給水・乾燥・洗浄・照明・手当(New)
空間魔法=グリッド・ホークアイ・ルールシュレッド(New)
―――――
※三人の表記はオーク戦後からの総計


しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

追放聖女だってお茶したい!─セカンドライフはティーサロン経営を志望中─

石田空
ファンタジー
「ミーナ今までありがとう。聖女の座を降りてもらおう」 貴族の利権関係が原因でいきなり聖女をクビになった庶民出身のミーナ。その上あてがわれた婚約者のルカは甘味嫌いで食の趣味が合わない。 「嫌! 人の横暴に付き合うのはもうこりごり! 私は逃げます!」 かくしてミーナは神殿から脱走し、ティーサロン経営のために奔走しはじめた。 ときどき舞い込んでくるトラブル。 慌ててミーナを探しているルカ。 果たしてミーナは理想のセカンドライフを歩めるのか。 甘いお菓子とお茶。そしてちょっとの恋模様。 *サイトより転載になります。

規格外で転生した私の誤魔化しライフ 〜旅行マニアの異世界無双旅〜

ケイソウ
ファンタジー
チビで陰キャラでモブ子の桜井紅子は、楽しみにしていたバス旅行へ向かう途中、突然の事故で命を絶たれた。 死後の世界で女神に異世界へ転生されたが、女神の趣向で変装する羽目になり、渡されたアイテムと備わったスキルをもとに、異世界を満喫しようと冒険者の資格を取る。生活にも慣れて各地を巡る旅を計画するも、国の要請で冒険者が遠征に駆り出される事態に……。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

失われた力を身に宿す元聖女は、それでも気楽に過ごしたい~いえ、Sランク冒険者とかは結構です!~

紅月シン
ファンタジー
 聖女として異世界に召喚された狭霧聖菜は、聖女としての勤めを果たし終え、満ち足りた中でその生涯を終えようとしていた。  いや嘘だ。  本当は不満でいっぱいだった。  食事と入浴と睡眠を除いた全ての時間で人を癒し続けなくちゃならないとかどんなブラックだと思っていた。  だがそんな不満を漏らすことなく死に至り、そのことを神が不憫にでも思ったのか、聖菜は辺境伯家の末娘セーナとして二度目の人生を送ることになった。  しかし次こそは気楽に生きたいと願ったはずなのに、ある日セーナは前世の記憶と共にその身には聖女としての癒しの力が流れていることを知ってしまう。  そしてその時点で、セーナの人生は決定付けられた。  二度とあんな目はご免だと、気楽に生きるため、家を出て冒険者になることを決意したのだ。  だが彼女は知らなかった。  三百年の時が過ぎた現代では、既に癒しの力というものは失われてしまっていたということを。  知らぬままに力をばら撒く少女は、その願いとは裏腹に、様々な騒動を引き起こし、解決していくことになるのであった。 ※完結しました。 ※小説家になろう様にも投稿しています

屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)

わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。 対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。 剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。 よろしくお願いします! (7/15追記  一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!  (9/9追記  三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン (11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。 追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。

野生児少女の生存日記

花見酒
ファンタジー
とある村に住んでいた少女、とある鑑定式にて自身の適性が無属性だった事で危険な森に置き去りにされ、その森で生き延びた少女の物語

異世界人生を楽しみたい そのためにも赤ん坊から努力する

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前は朝霧 雷斗(アサギリ ライト) 前世の記憶を持ったまま僕は別の世界に転生した 生まれてからすぐに両親の持っていた本を読み魔法があることを学ぶ 魔力は筋力と同じ、訓練をすれば上達する ということで努力していくことにしました

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

処理中です...