カスタム侍女無双~人間最弱の世界に転生した喪服男は能力をいじって最強の侍女ハーレムをつくりたい~

藤原キリオ

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第十一章 黒の主、博物館に立つ

271:とあるモブの博物館案内・後編

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■レムリオ 猫人族キャティアン 男
■Dランク迷宮組合員


 気を取り直して第五展示室へと入る。ここからはカオテッド大迷宮の三階層だ。

 三階層と言えばアンデッド階層として有名。
 数多の組合員を抱えるカオテッド本部でも、三階層に行けるのは一割未満だと聞く。


 展示品を見つつ解説を読みつつとは言え、疑似体験出来るのは嬉しいもんだ。
 俺らにゃどう頑張ったってウェアウルフロードは倒せないだろうしな。


 まず最初に三階層の説明がデカデカと書かれている。イラスト入りで。
 ここも二階層と同じく″屋外″になっているが、打って変わって荒廃した印象を受ける。

 森も枯れ、道は湿地のように不安定、建物はあるが廃墟同然になっているようだ。
 しかも二階層以上に広い。探索するだけでも気が滅入りそうだな。


 【領域主】の数は二階層より少ないが、どれもエグイ。
 おそらく一番弱いであろうグレートモスやメデューサボールでさえ、地形の悪さに加えて状態異常攻撃が苛烈。

 ポーション類を持ち込んだ所で、回復役ヒーラーが一人では回復が追いつかなそうに思える。
 となれば遠距離からの高火力が必要だが……そんな魔法使い、Cランクにだって居るもんか。


 三階層もどうやら第五展示室と第六展示室に分けているようだ。
 二階層ほどの数は居なくても巨大な【領域主】も居る。

 それでなくても戦ったことのある組合員の方が少数派だし、一つ一つの距離を開け、じっくり見させてくれるのは有り難い。


 第六展示室に飾ってあるのは、もうどれも有名どころの【領域主】だ。

 デュラハン、ドラゴンゾンビ、そして三階層の″主″――リッチ。

 言わずと知れたカオテッド大迷宮の守護者にして『不死城』の王だ。


 俺らがカオテッドへとやって来た頃も、このリッチが倒せずに立ちはだかり続けていると先輩組合員から聞いていた。

 それが【黒屋敷】により初めて討伐されたのが数か月前。
 今では【魔導の宝珠】などAランククランが倒せるようになったらしいが、その先駆けとなったのが、今目の前にある【黒屋敷】が倒したリッチだ。

 そう考えると飾られている【不死王】装備一式が歴史的文化財のような気がしてくる。

 豪奢な衣と禍々しい杖、そして髑髏。人と変わらないサイズだが、それがこんなにも恐ろしく感じる。


 ……ん? この杖どっかで……まさかあの菌人族ファンガスメイドの鍬……いやまさかな……。


 引っ掛かりを覚えながらも次の展示室へと向かう。
 第七展示室はカオテッド大迷宮の四階層。

 ここはもう五つのクランしか辿り着けていない、誰もが未知の領域と言っていいだろう。
 足を踏み入れる俺たちも、どこか緊張感を漂わせる。


 最初にあるのはいつものごとく四階層の解説だ。
 これは組合でもまだ売っていない情報。それがデカデカと、詳細に書かれている。

 こんなもの出していいのかと思ったが、解説の最後に「※これは【黒屋敷】の実体験を元にした感想であり、組合としての正式な見解とは異なります」と書かれていた。

 本当か嘘かは定かではないって事か? しかし組合がスポンサーになってて堂々と嘘を書くわけがないだろう。
 まだ確定していない真実と見た方がいいのか。


 四階層の噂話で出ているのは『溶岩地帯』『トロールが出る』『竜がいる』とかそんな断片的なものばかりだ。
 そしてここで書かれている解説、そしてイラストを見ると、四階層の壮絶さがよく分かる。

 三階層を初見で突破した【黒屋敷】でさえ、おそらくまだ三分の一程度しか探索出来ていないという広さ。
 溶岩による熱、枯れきった大地、空は黒い噴煙……こんなもの探索する環境ですらない。

 展示室の照明が赤めになっているのがまた憎い。
 おまけにトロール以外にもサイクロプスが雑魚敵として出て来たり、難易度は三階層の比ではないように感じる。


「地獄か」


 仲間が呟いた言葉が正解だろう。誰が見たって地獄。
 リッチを倒したその先でさらなる地獄が待っていると。
 改めてカオテッド大迷宮という場所の恐ろしさを知った気がした。


 足取りは益々遅々となる。未知のエリアを探索している気分だ。
 ゆっくり眺め、解説を熟読しながら進む。


「いきなりトロールキングかよ。デカイな~! この斧とか見てみろよ!」

「トロール二〇体と同時に戦うらしいぜ? こんなの街が壊滅するレベルだろ」

「【黒屋敷】はよく倒したもんだよ。【魔導の宝珠】とか倒せたのかな?」


 最初のトロールキングからして話し込んでしまう。
 しかしトロールキングは有名な魔物でもあるし、そこまではまだ良かったのだ。
 その先には全く知らない【領域主】の存在が。


「ヘカトンケイル? サイクロプスの王? おいおいこの絵本当かよ、腕が六本とか」

「魔物百科にも載ってない新種だな。名付けもこれ【黒の主】らしいぞ」

「おい、こっち見てみろよ! 五首ヒュドラだって! 蛇皮がデケえ!」

「うわっ、毒以外に酸も吐くんだってよ。とんでもねえな四階層は……」


 おそらくカオテッドでしか確認されていない新種の魔物。
 それが解説付きでドロップ品が展示されている。

 こんなもん組合員じゃなくても貴重な資料だって分かるぞ。売ったらいくらになるんだか……想像も出来ん。


 そして最後に待ち受けていたのは【炎岩竜】という展示品。
 真っ黒な壁のような甲羅と、見たこともない巨大な魔石が飾ってある。


「こ、これが例の竜か……こんなの倒したのかよ……」

「この魔石だって国宝級じゃねえか? こんなトコにポンと置いて見せるようなもんじゃねえだろ」

「触れたら麻痺だぞ? 絶対触れるなよ?」

「分かってるって! 押すなバカ!」


 解説を読んでも夢物語。図解で描かれている絵はまさしく屋敷並みの大きさだ。
 どうやって倒すのかも見当が付かないが、こんなもんを倒せばそりゃSランクになるわと思わせるには十分すぎる。

 最早感心の溜息しか出ないまま、第七展示室を後にした。


 【黒屋敷】の四階層探索はここまでしか進んでいないらしい。
 ならば第八展示室は空き部屋にでもなっているのかと思えば、そんな事はなかった。


「なんだここ……試し切り?」


 壁一面に黒い岩……これはさっき見た【炎岩竜の甲羅】じゃないか?
 そしてその前に警備の傭兵と職員が立っている。


「さあ、ここでは【炎岩竜の甲羅】への試し切りが体験できますよ! 興味のある方は是非挑戦してみて下さい! 生きている時に比べて柔らかくなっているとは言えそこは竜の甲羅! そこいらの鉱石よりも断然硬い! 試し切り用にミスリルソードも貸し出しております! もちろん自前の剣でも結構ですよ! 但し折れても保障はしませんがね!」


 さっき見た解説でも【炎岩竜】の硬さについて書かれていた。特に甲羅は魔剣であっても斬れなかったと。
 魔物のドロップ品は生きている時に比べ弱体化するというのは常識だ。
 しかし弱体化しているとは言え、竜は竜。攻撃を試せる機会なんて早々ないだろう。


 ……というかとんでもない高価な素材だと思うんだが、試し切りに使って良いものなのか?

 ……すっごい勿体ないんだが。


「よぉし! せっかくだし俺がやるぜ!」

「おお、行け行け! ミスリルソードを使える機会なんてないんだからな!」


 俺たちDランクにとってはミスリルソードを持つ事さえ夢のような話だ。
 それを持ち、竜を相手に剣を振るう。剣士であれば誰もが憧れるシチュエーションだろう。

 俺は後ろからパーティーメンバーの剣士を眺める事にした。
 俺たち以外にも観客は多い。剣を振れない一般客も興味津々といった感じだ。

 そいつは係員から剣を受け取り、素振りをする。本気だなこれは。ミスリルソードに浮かれてる部分もあるが。

 気合いを入れ、甲羅に向かって突貫、上段から得意の一撃を振るう。


 ――ガィンッ!!!

「ってぇっ! まじかよ!?」


 どうやら渾身の一撃はかすり傷だけで終わったらしい。そいつは剣の不具合なんじゃないかと、見比べたりしていたが、どう見ても刃の整えられた高品質のミスリルソードだったらしく、甲羅の異常な硬さを証明するだけだったようだ。


 それを見た別の組合員は自前の剣で試し切りをしてみた。
 鋼なのか合金なのかドロップ品なのか、よく分からないがミスリル以下なのは確からしく、同じく渾身の上段斬りを食らわせた所で剣の方が欠けたらしい。甲羅は無傷。

 自前の剣が折れても保障しないと聞いていたから強くは言えないようだが、さすがに悔しそうだ。


 どうやらミスリルソードにしても【黒屋敷】のお抱え鍛冶師の作品らしく、通常のミスリルソードに比べて品質は異常に高いらしい。

 それでも小さい傷しか付けられないのだから、やはり甲羅が硬すぎるという事なのだろう。
 ドロップ品でこれなのだから、生きている状態であれば無敵じゃないか……。
 まさか甲羅以外の竜鱗が柔らかいわけでもあるまい。本当によくこんな化け物を倒したもんだ。


 再び感嘆の溜息を一つ、俺たちは第八展示室を後にした。

 その先は下り階段。一階に下りると、先ほどと同じように中庭へと抜ける扉がある。
 少し休憩したい気持ちもあったが、この先に何があるのか見たい気持ちが強い。

 俺たちは第九展示室へと入った。


 そこは魔導王国の王都ツェッペルンドにある中規模迷宮『ツェッペルンド迷宮』の展示室だった。
 どうやら【黒屋敷】はそこを制覇したらしい。

 俺たちが全く知らない迷宮、その情報。正直かなり興味がある。メンバーは揃って解説を熟読した。

 全三〇階層で五階層毎に【階層主】。カオテッドに比べれば難易度は低いが、解説を読むだけでも俺たちに制覇は無理だろうとすぐに分かる。

 せいぜい十五階層かそんなもんだろう。
 並べられたドロップ品の展示と解説を見つつ、カオテッドには現れない【階層主】に新鮮な驚きを覚えた。


 【迷宮主】はキングゴートとホワイトエルクの群れらしい。
 キングゴートと言えば【天庸】襲撃事件で見た三つ首の化け物の頭の一つ。吹雪のブレスを吐いていたあいつだ。

 まぁ実際はブレスなんて吐かないらしいが、それでも強敵には違いないだろう。
 解説の内容と【王山羊の毛皮】【王山羊の角】のデカさがそれを物語っている。


 展示室は第十まであるらしいが、第九の時点でカオテッド以外の迷宮と来た。
 ならば第十は別の迷宮の展示なのかと足を踏み入れれば……。


「うわあああっ!!!」


 入った瞬間に悲鳴を上げる者多数。恥ずかしながら俺も。
 いや、そりゃ驚くぜ? 展示室の半分くらいを埋めるのは巨大な『竜の頭部』だ。

 こんな間近で恐怖の象徴たる竜を見る事なんてねえし、本物なのか造り物なのか、今にも口を開けて襲い掛かられそうな怖さがある。

 ビクつきながら建てられた説明書きを読むと、どうやら例の【天庸】襲撃事件で【黒の主】が討伐した風竜らしい。

 これ炎岩竜じゃなかったのか……と言うか、あの時風竜なんか襲って来ていたのか……。


 えっ、【黒の主】一人で倒したの? この竜を? 嘘だろ?


 そうは思うが【黒の主】ならばあるいは……と思ってしまうのがカオテッド住民の悲しい性だ。
 俺の思考もすでにカオテッドに染まってしまったらしい。

 ん? という事はエントランスの天井から生えていた両手はこの竜の手か?
 迷宮のドロップ品じゃないから、死体はまるまる残る。そりゃそうか。


 ……いや、風竜の死体まるごととか、それだけで街を買えるんじゃねえか?

 それをこんな風に見世物にするなんて……やっぱ【黒の主】はおかしい。
 今後も出来る限り近づかないようにしておこう。


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