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本編
82 察し
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「……ダグ、ロイ達にばれちゃったしもういいや、他の人達にもお土産渡しに行こう」
1番バレたらめ……大変な人達にばれちゃったからもういいや。レイは面白がりそうだけども……いやそれよりもアルバスさんか……
「どちらから参りますか?」
「うーんどうしよ、レイとラスはお仕事あるかな。リディア、確認取ってもらえる?」
「かしこまりました」
確かラスは王太子としてのお仕事をしてるレイのところでお手伝いしてるはず。だからその2人は一気にまわれるんだよね。
レイ達がすぐに無理なら先に騎士団の方まわろうかな……あ、でも騎士団もお仕事あるか……むむ、どうしようか。
「ダグ、騎士団にいきなり行ったら迷惑だよね?」
「休憩時間に行かれた方が良いかと」
「アルバスさんの休憩時間わかる?」
「お昼なら確実でしょう」
「わかった、なら騎士団の方はお昼に回ろうか」
「かしこまりました」
それ以外の時間でレイ達の空いてる時間があるといいんだけど……まぁ難しかったら腐るものでもないし違う日でもいっか。
「ユキ様、殿下方は午前のうちはいつ来て頂いても構わない、と」
「あ、ほんと? なら今から行っちゃおうか」
お昼まではまだ2時間はあるし、いまからレイ達のところまわってもお昼にはアルバスさんのとこに行けるね。
「では失礼いたしますよ」
「わ、と……重くない?」
相変わらずダグは僕を軽々と抱えあげる。
「軽すぎます。もう少し太りましょう」
「えー、いやだ」
もし太ってダグにプニプニしてる、なんて言われたら僕泣くよ。
……あれ、なんか今の考え方女子みたいだった……やばい、もしかしてダグに抱かれることで女々しくなってきてる……?
まずいまずいまずい……僕は男だ……男を忘れるんじゃない幸仁……!
……まてよ、この世界女の人とっくの昔からいないんだし女々しいとかそんな概念ないか。ん、ならいっか!!
▼ゆきひと は かんがえる こと を ほうき した !
……一応これだけは聞いておこうかな。
「ねぇダグ、僕がなよなよしてても好きでいてくれる?」
男で女々しいってつまりはそういうことだよねぇ。
「なよなよ、とは?」
「うーん、弱々しい?」
「ユキ様が弱いと感じたことはございませんが……たとえユキ様がどうあろうと私はユキ様をお慕いしておりますよ」
「ほんと?」
「ええ」
そっかぁ……ならいいや。僕が女々しくってもダグが好きでいてくれるならなんでもいい。
ほら、流石に女物の服を着たり化粧をしたりはしないしいいでしょ?
「レイ、ラス、おはよう」
ダグに抱えられてレイの執務室に来た。2人は取り掛かっていた書類から一度顔を上げてこっちを見た途端不思議そうな顔をした。
「ああ、ユキおはよ……う」
「……おはよー?」
「……なんでダグラスに抱えられているんだ?」
「えーと……ちょっと身体が痛くて歩けないの」
「……なるほど?」
あ、レイが僕とダグを見てニヤニヤ笑いだした。だめだ、完全に面白がってる。ロイ達みたいに沈み込まれるよりはいいけども。
「くわしく!」
「やだよ?!」
ラスのばか!! キラキラした目を向けるんじゃありません!!
「えー、いいじゃんどうせもうユキが歩けないって時点で昨日の夜に何があったかバレバレなんだし」
「わかってるならなんで言わせようとするの……」
もうわかってるならそっとしといてよ……僕恥ずかしくて死ねるよ。
「えー? 細部まで聞きたいじゃん」
「絶対言わない……」
えっちの内容を細部まで言うなんてどんな羞恥プレイさ……僕それ何も楽しくないよ……ラスは楽しいかもしれないけども!!!
「えー、ケチ。まぁいいや、今日はどうしたの?」
ケチじゃない!
「はぁ……昨日僕街に行ったでしょ? だからお土産をと思って」
「なんだ、わざわざ買って来てくれたのか?」
「うん、貰ってくれる?」
「もちろん! ね、兄上」
「ああ、勿論だ。さてラス、書類は一度置いて休憩にしよう。ユキもおいで」
「はーい」
休憩用に置いてあるのだろうテーブルセットに移動し、またもカウチにクッションを大量にセットしてからおろされる。それを見たレイとラスからニヤニヤした視線が……
「ほぉ……普通に座るのも無理なほど、か」
「どれだけ激しかったんだかね?」
「っう、うるさい! お土産あげないよ?!」
ばかっ、わざわざ言わないでよ! やっぱり自分で歩けるようになってから渡しにきたらよかった……! 今更だけどさ……!!
「はは、悪い悪い。顔を赤くするユキが可愛いもんでな」
「ごめんごめん、許して?」
「もう……ダグ、2人のお土産出してくれる?」
「どうぞ」
「ありがと。
はい、こっちがレイでこっちがラスに」
「ありがとうな。開けてもいいか?」
「うん、いいよ」
目の前でごそごそと包装を剥がす2人。レイは丁寧だけどラスは……うん、お世辞にも丁寧とは言えない。リボンを解くのはまぁいいとして、包装紙ビリッビリだよ。レイがお前……って目で見てるのにも気付いてない。
……まぁ包装は包装だし別にいいけどね。中のものを突然割られたりしなければ構わないよ。
「グラスだ!!」
よかった、中身はそっと出してくれた。目の前で割られたら流石に泣いてた。
「綺麗だな」
しげしげと色んな角度からグラスを見ながらしみじみと言ったレイ。
「レイはお酒を飲むときにでも使って? ラスはまだお酒は飲めないけど果実水でもいれて飲んでね」
「うん! ありがとう!!」
「ふむ……晩酌にでも使わせてもらおう。ありがとうな、ユキ」
「ううん、喜んでもらえてよかった」
「可愛い弟から貰えるならなんだって嬉しいさ」
「俺もユキからならなんでも嬉しい!」
なんでも、かぁ……逆にハードル高いなぁ……
「ユキは何か買ったか?」
「えーと、楽譜を買ったよ」
「……ん? それだけか?」
「自分ではね」
リディアから渡されたお財布の中身で買ったものはお土産以外だと楽譜くらい。だって他のものは途中で食べ歩きしたものも含めてダグが買ってくれたんだもん。
「……確かにユキのピアノの腕は凄いけども、楽譜だけって……もっと何か欲しいものはなかったの? 滅多に外にも行けないんだからいっぱい買ったらよかったのに……」
「本命のものはダグが買ってくれたから」
元々買うつもりだった指輪はのぞいて、ダグがこっそり買っててくれたガラスペンと実際に買った楽譜以外は本当に欲しいものとかなかったし……もともとあまり物欲はないんだよね。
「本命のものって?」
「これ、指輪だよ」
左手を見せながら言うと2人は不思議そうな顔をした。
「指輪? ブレスレットではなく?」
「元の世界だとね、恋人同士とか夫婦は左手の薬指に指輪をはめるの」
「……なるほど。ユキがそれをダグラスと着けたかったのは独占欲からってところか」
「あー、それにダグラスが喜んで今のユキ、って感じかな」
「だろうな」
そう言った2人はまさに納得、って顔をしていて。
「な、なんで……」
なんでわかったのさ……! 察しよすぎない?!
「ん? どうせユキのことだからダグラスに理由も言わずに左手の薬指にはめる指輪を買ったんだろう? 大方お揃いのものが欲しい、とでも言ってな。だが指を指定していたら何か理由があるとしか思えないからな。夜にでも白状させられてそれに喜んだダグラスが暴走、ってところだろう?」
「なんでそんなに細かく……!!!」
ものすごい当たってる……こわい……なんでわかったの……まるでどこかから覗いてたのかってくらい当たってるよ……
「あはは、そりゃユキも今の状態になるよね」
「うぅ……2人とも察しよすぎてこわい……」
「はは、勘は鋭い方でな」
「その勘がものすごく恨めしい……!」
「まぁまぁ、いいじゃん。別に言いふらしたりしないし」
「くれぐれも頼んだよ……?!」
だってラスには前科があるからね……! 僕とダグの関係が瞬く間に城中に広まったのはラスが原因だもの……!
「大丈夫大丈夫!」
ほんとかなぁ……ついついジト目でラスを見てしまうのは仕方ないと思う。
「私も個人的に楽しむだけにしておくさ」
タチ悪い……
なんだかロイ達にダグとしたのがバレた時よりも疲れた気がするのは気のせいでしょうか。
1番バレたらめ……大変な人達にばれちゃったからもういいや。レイは面白がりそうだけども……いやそれよりもアルバスさんか……
「どちらから参りますか?」
「うーんどうしよ、レイとラスはお仕事あるかな。リディア、確認取ってもらえる?」
「かしこまりました」
確かラスは王太子としてのお仕事をしてるレイのところでお手伝いしてるはず。だからその2人は一気にまわれるんだよね。
レイ達がすぐに無理なら先に騎士団の方まわろうかな……あ、でも騎士団もお仕事あるか……むむ、どうしようか。
「ダグ、騎士団にいきなり行ったら迷惑だよね?」
「休憩時間に行かれた方が良いかと」
「アルバスさんの休憩時間わかる?」
「お昼なら確実でしょう」
「わかった、なら騎士団の方はお昼に回ろうか」
「かしこまりました」
それ以外の時間でレイ達の空いてる時間があるといいんだけど……まぁ難しかったら腐るものでもないし違う日でもいっか。
「ユキ様、殿下方は午前のうちはいつ来て頂いても構わない、と」
「あ、ほんと? なら今から行っちゃおうか」
お昼まではまだ2時間はあるし、いまからレイ達のところまわってもお昼にはアルバスさんのとこに行けるね。
「では失礼いたしますよ」
「わ、と……重くない?」
相変わらずダグは僕を軽々と抱えあげる。
「軽すぎます。もう少し太りましょう」
「えー、いやだ」
もし太ってダグにプニプニしてる、なんて言われたら僕泣くよ。
……あれ、なんか今の考え方女子みたいだった……やばい、もしかしてダグに抱かれることで女々しくなってきてる……?
まずいまずいまずい……僕は男だ……男を忘れるんじゃない幸仁……!
……まてよ、この世界女の人とっくの昔からいないんだし女々しいとかそんな概念ないか。ん、ならいっか!!
▼ゆきひと は かんがえる こと を ほうき した !
……一応これだけは聞いておこうかな。
「ねぇダグ、僕がなよなよしてても好きでいてくれる?」
男で女々しいってつまりはそういうことだよねぇ。
「なよなよ、とは?」
「うーん、弱々しい?」
「ユキ様が弱いと感じたことはございませんが……たとえユキ様がどうあろうと私はユキ様をお慕いしておりますよ」
「ほんと?」
「ええ」
そっかぁ……ならいいや。僕が女々しくってもダグが好きでいてくれるならなんでもいい。
ほら、流石に女物の服を着たり化粧をしたりはしないしいいでしょ?
「レイ、ラス、おはよう」
ダグに抱えられてレイの執務室に来た。2人は取り掛かっていた書類から一度顔を上げてこっちを見た途端不思議そうな顔をした。
「ああ、ユキおはよ……う」
「……おはよー?」
「……なんでダグラスに抱えられているんだ?」
「えーと……ちょっと身体が痛くて歩けないの」
「……なるほど?」
あ、レイが僕とダグを見てニヤニヤ笑いだした。だめだ、完全に面白がってる。ロイ達みたいに沈み込まれるよりはいいけども。
「くわしく!」
「やだよ?!」
ラスのばか!! キラキラした目を向けるんじゃありません!!
「えー、いいじゃんどうせもうユキが歩けないって時点で昨日の夜に何があったかバレバレなんだし」
「わかってるならなんで言わせようとするの……」
もうわかってるならそっとしといてよ……僕恥ずかしくて死ねるよ。
「えー? 細部まで聞きたいじゃん」
「絶対言わない……」
えっちの内容を細部まで言うなんてどんな羞恥プレイさ……僕それ何も楽しくないよ……ラスは楽しいかもしれないけども!!!
「えー、ケチ。まぁいいや、今日はどうしたの?」
ケチじゃない!
「はぁ……昨日僕街に行ったでしょ? だからお土産をと思って」
「なんだ、わざわざ買って来てくれたのか?」
「うん、貰ってくれる?」
「もちろん! ね、兄上」
「ああ、勿論だ。さてラス、書類は一度置いて休憩にしよう。ユキもおいで」
「はーい」
休憩用に置いてあるのだろうテーブルセットに移動し、またもカウチにクッションを大量にセットしてからおろされる。それを見たレイとラスからニヤニヤした視線が……
「ほぉ……普通に座るのも無理なほど、か」
「どれだけ激しかったんだかね?」
「っう、うるさい! お土産あげないよ?!」
ばかっ、わざわざ言わないでよ! やっぱり自分で歩けるようになってから渡しにきたらよかった……! 今更だけどさ……!!
「はは、悪い悪い。顔を赤くするユキが可愛いもんでな」
「ごめんごめん、許して?」
「もう……ダグ、2人のお土産出してくれる?」
「どうぞ」
「ありがと。
はい、こっちがレイでこっちがラスに」
「ありがとうな。開けてもいいか?」
「うん、いいよ」
目の前でごそごそと包装を剥がす2人。レイは丁寧だけどラスは……うん、お世辞にも丁寧とは言えない。リボンを解くのはまぁいいとして、包装紙ビリッビリだよ。レイがお前……って目で見てるのにも気付いてない。
……まぁ包装は包装だし別にいいけどね。中のものを突然割られたりしなければ構わないよ。
「グラスだ!!」
よかった、中身はそっと出してくれた。目の前で割られたら流石に泣いてた。
「綺麗だな」
しげしげと色んな角度からグラスを見ながらしみじみと言ったレイ。
「レイはお酒を飲むときにでも使って? ラスはまだお酒は飲めないけど果実水でもいれて飲んでね」
「うん! ありがとう!!」
「ふむ……晩酌にでも使わせてもらおう。ありがとうな、ユキ」
「ううん、喜んでもらえてよかった」
「可愛い弟から貰えるならなんだって嬉しいさ」
「俺もユキからならなんでも嬉しい!」
なんでも、かぁ……逆にハードル高いなぁ……
「ユキは何か買ったか?」
「えーと、楽譜を買ったよ」
「……ん? それだけか?」
「自分ではね」
リディアから渡されたお財布の中身で買ったものはお土産以外だと楽譜くらい。だって他のものは途中で食べ歩きしたものも含めてダグが買ってくれたんだもん。
「……確かにユキのピアノの腕は凄いけども、楽譜だけって……もっと何か欲しいものはなかったの? 滅多に外にも行けないんだからいっぱい買ったらよかったのに……」
「本命のものはダグが買ってくれたから」
元々買うつもりだった指輪はのぞいて、ダグがこっそり買っててくれたガラスペンと実際に買った楽譜以外は本当に欲しいものとかなかったし……もともとあまり物欲はないんだよね。
「本命のものって?」
「これ、指輪だよ」
左手を見せながら言うと2人は不思議そうな顔をした。
「指輪? ブレスレットではなく?」
「元の世界だとね、恋人同士とか夫婦は左手の薬指に指輪をはめるの」
「……なるほど。ユキがそれをダグラスと着けたかったのは独占欲からってところか」
「あー、それにダグラスが喜んで今のユキ、って感じかな」
「だろうな」
そう言った2人はまさに納得、って顔をしていて。
「な、なんで……」
なんでわかったのさ……! 察しよすぎない?!
「ん? どうせユキのことだからダグラスに理由も言わずに左手の薬指にはめる指輪を買ったんだろう? 大方お揃いのものが欲しい、とでも言ってな。だが指を指定していたら何か理由があるとしか思えないからな。夜にでも白状させられてそれに喜んだダグラスが暴走、ってところだろう?」
「なんでそんなに細かく……!!!」
ものすごい当たってる……こわい……なんでわかったの……まるでどこかから覗いてたのかってくらい当たってるよ……
「あはは、そりゃユキも今の状態になるよね」
「うぅ……2人とも察しよすぎてこわい……」
「はは、勘は鋭い方でな」
「その勘がものすごく恨めしい……!」
「まぁまぁ、いいじゃん。別に言いふらしたりしないし」
「くれぐれも頼んだよ……?!」
だってラスには前科があるからね……! 僕とダグの関係が瞬く間に城中に広まったのはラスが原因だもの……!
「大丈夫大丈夫!」
ほんとかなぁ……ついついジト目でラスを見てしまうのは仕方ないと思う。
「私も個人的に楽しむだけにしておくさ」
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