1 / 13
【01】
しおりを挟む
『前から好きだった、ボクと付き合って欲しい。』
アキヒロは17年の人生で始めて、愛の告白をされた。
その相手は、同じクラスの級友で
でも相手は、アキヒロと同じ性別だった。
アキヒロの恋愛対象は普通に女性だし、まだ女の子の手も握った事もない。
恋人なんて生まれてこの方居た事もないし、当然の如くキスすらした事が無い
せいぜい、クラスの女子に気になる相手が居る程度だ。
どこにでも居る、一般的な男子高生。
恋愛は漫画やドラマ
色事はエロ漫画やR18動画
それらをモニタや紙面越しで眺めているだけの童貞男子。
それが、アキヒロという青年だ。
当然、同性なんて恋愛対象外で、申し出は丁重にお断りをした。
でも、その時に幼馴染に対して、どう辞退したのかよく覚えていない。
何せ告白してきた相手は、物心つく前から一緒に遊び、
幼稚園、
小学校、
中学・高校と一緒に育ってきた間柄。
血は繋がっていないが、兄弟と言っても良い位の幼馴染。
そんな彼からの"愛の告白"は、アキヒロにはその時の記憶が吹っ飛ぶ位に衝撃だった。
しかも、その光景を他のクラスメートに目撃されていたらしい。
「おーいっ★アキヒロぉ~、もうホモセッしたのかぁ~?」
「アレか? 童貞捨てる前にお尻の処女を捨てたのかぁ~??」
クラスメート達は、無責任な好奇心で盛り上がる。
そんな、陳腐なゴシップで湧き立つクラスメート達の中にカスミも居た。
アキヒロには、その事が一番キツかった。
カスミという同級生は、アキヒロが初めて"異性"として意識した相手。
二人でデートしたり、愛を囁き合う。
男と女として、彼女と付き合いたい。
そんな想い以前に、アキヒロは"性の対象"としてカスミを見ていた。
恋愛を語り合うより、もしセックス出来るなら、アキヒロはカスミとしたい。
エロ漫画やR18動画で観て、堪りに堪った薄汚い性的欲求をカスミへぶつけたい。
思春期の男子学生が普通に抱く劣情を、アキヒロはカスミに抱いている。
だが、彼女は級友たちと一緒になって、同性に告白された彼を嘲笑している。
彼女の可愛らしい笑顔が、アキヒロには堪えた。
だが、この騒動で一番辛い思いをしていたのは、告白をした幼馴染だった。
それ以降、幼馴染は学校に来ることを止めてしまった。
青春を生き急ぐ彼等にとって、アキヒロの話題など1か月も持たなかった。
あの告白は、談笑時にアキヒロへツッコむ"ギャグ"として使われる程度となっている。
だが、アキヒロにとっては、忘れられないトラウマになっていた。
あの時、カスミが見せた笑顔。
ふとした時にその表情を思い出すと、アキヒロの脳裏に陰鬱な気持ちが湧き上がる。
それは、ドロドロとした、黒く原油の様な粘り気がある感情で
心の傷からそれが滲み出し、氷の様に冷たいソレはアキヒロの脳髄へと染み込んで行く。
アキヒロは17年の人生で始めて、愛の告白をされた。
その相手は、同じクラスの級友で
でも相手は、アキヒロと同じ性別だった。
アキヒロの恋愛対象は普通に女性だし、まだ女の子の手も握った事もない。
恋人なんて生まれてこの方居た事もないし、当然の如くキスすらした事が無い
せいぜい、クラスの女子に気になる相手が居る程度だ。
どこにでも居る、一般的な男子高生。
恋愛は漫画やドラマ
色事はエロ漫画やR18動画
それらをモニタや紙面越しで眺めているだけの童貞男子。
それが、アキヒロという青年だ。
当然、同性なんて恋愛対象外で、申し出は丁重にお断りをした。
でも、その時に幼馴染に対して、どう辞退したのかよく覚えていない。
何せ告白してきた相手は、物心つく前から一緒に遊び、
幼稚園、
小学校、
中学・高校と一緒に育ってきた間柄。
血は繋がっていないが、兄弟と言っても良い位の幼馴染。
そんな彼からの"愛の告白"は、アキヒロにはその時の記憶が吹っ飛ぶ位に衝撃だった。
しかも、その光景を他のクラスメートに目撃されていたらしい。
「おーいっ★アキヒロぉ~、もうホモセッしたのかぁ~?」
「アレか? 童貞捨てる前にお尻の処女を捨てたのかぁ~??」
クラスメート達は、無責任な好奇心で盛り上がる。
そんな、陳腐なゴシップで湧き立つクラスメート達の中にカスミも居た。
アキヒロには、その事が一番キツかった。
カスミという同級生は、アキヒロが初めて"異性"として意識した相手。
二人でデートしたり、愛を囁き合う。
男と女として、彼女と付き合いたい。
そんな想い以前に、アキヒロは"性の対象"としてカスミを見ていた。
恋愛を語り合うより、もしセックス出来るなら、アキヒロはカスミとしたい。
エロ漫画やR18動画で観て、堪りに堪った薄汚い性的欲求をカスミへぶつけたい。
思春期の男子学生が普通に抱く劣情を、アキヒロはカスミに抱いている。
だが、彼女は級友たちと一緒になって、同性に告白された彼を嘲笑している。
彼女の可愛らしい笑顔が、アキヒロには堪えた。
だが、この騒動で一番辛い思いをしていたのは、告白をした幼馴染だった。
それ以降、幼馴染は学校に来ることを止めてしまった。
青春を生き急ぐ彼等にとって、アキヒロの話題など1か月も持たなかった。
あの告白は、談笑時にアキヒロへツッコむ"ギャグ"として使われる程度となっている。
だが、アキヒロにとっては、忘れられないトラウマになっていた。
あの時、カスミが見せた笑顔。
ふとした時にその表情を思い出すと、アキヒロの脳裏に陰鬱な気持ちが湧き上がる。
それは、ドロドロとした、黒く原油の様な粘り気がある感情で
心の傷からそれが滲み出し、氷の様に冷たいソレはアキヒロの脳髄へと染み込んで行く。
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる