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壱号
4P
しおりを挟む「さぁ兄さん、私達と一緒に母さんの所に帰ろうよ。脱走したきり何年も会ってないから、ずっと心配してるんだよ?」
と、向かって左側の女がライトに微笑みかける。彼女は男と双子のようだ。性別は違うが顔は瓜二つ、背格好もほぼ同じで金色の髪はショートで癖がある。
この2人が、カラスと小カラスを襲ったのか。見た感じ、人間で20歳くらいだが性格は最悪。床にある小カラスの残骸に何度も、片ハサミを突き刺している。
敵だ。ハウンドやリンクスなど比べ物にならないほど強い、強敵。ライトはこの2人の仲間なのか?
カラスを襲ったのも、ビルを爆破したのも、街をメチャクチャにしているのも、ライトが敵かもしれないというのも、全て神楽の計画だというのか。
なぜこんなことをする。手に入れた神とは?ただわかるのは、神楽がその神のために人間を消そうとしているということ。
「あぁー、ダメダメ。君達と戦うわけにはいかないんだなぁ。一応、俺達のおじさんとおばさんにあたるんだし?」
「家族も同然だし?新しい世界で、家族みんなで一緒に楽しく暮らしたいよねぇ?だからほら、諦めちゃってよ」
シャノンが一瞬で男の背後に現れ、銃を突きつける。が、銃口の前には銀色に光る片ハサミが。突きつけている女がニヤッと笑う。
最速のシャノンよりも速い。目に見えないくらい細いワイヤーを密かに操っていたレナも、気付かれて男の手で引っ張られ前に転倒。
動きを止めようとサイコキネシスを使うも、2人に力負けしてヒロキの鼻から鼻血がツウと流れ落ちる。
残り、レンマとルカとハクトとユラは手出しできない。彼らの能力は、この狭い空間では発揮できない。仲間を巻き込んでしまう。
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