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決意と意志
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しおりを挟む普通の16歳の女の子とは思えない。無論、犯罪レベルで研究が好きすぎるただの科学者というわけでもある、まい。
彼女が何者なのか?問いただすのは今ではない。今は、月子達がもう決断してしまった作戦についてだ。
月子達はひそかに、繋がっている心の中で話し合いをしていたらしい。ミレイナは聞くだけだったが、賛成のようだ。レンマの手をギュッと握っている。
結局、ライトが神から聞いた最初の作戦に戻った。だがしかし、この作戦を成功させるにはかなり無理がある。
「邪神を倒す確率を上げるには、この方法が1番なんです。問題はありますが、それも僕達がなんとかします」
「行き当たりばったり。でも頑張る、それがあたし達」
「心が壊れてしもうても、ライトやったら邪神を倒すっちゅー強い想いは体に残っとるはずや。てか待ちぃ、壱号ってアーシル言うんや!?」
「ライトニフレテワカッタ。カムイアーシル。オトコノコミタイナカンジ」
「ボーイッシュな女の子ってことか。多少胸が小さくてもそれも可愛いんだろうなぁ。俺が華麗に口説いて改心させ――」
「ザンネン、ペッタンコ」
「ぺっ!?で、でも、脚がスラッと――」
「いい加減にしなさい!!全く、ライトがいないとあなた方の漫才を止めるのは僕ですかっ…………つい、いつものようにツッコミを待ってしまったじゃないですか……」
ショックでチユニが自分の世界に引きこもってしまっていると、プチ漫才が発生。こんな時でも笑顔になれるのは、もう癖なのかもしれない。
ミレイナまで、話せるようになったから参加するなんて。いつもならライトがパンパンッと手を叩いて止めるのだが、彼はいない。
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