ナクシモノ探し

那月

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バカ兄弟の秘めたるナクシモノ

14P

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「……茜ちゃんが考えていることはわかるよ。でもね、もしも2人に一之助さんと沙恵さんのことを話したら、きっと主催者に気付かれる」


「話さなくて良かった。ってこともないけどさ、俺達は2人を信じて待っていようよ」


 しゃがんだ悠馬が横から抱きしめ、優しく背中を撫でる。采鹿もしゃがんでニコッと微笑み「俺達は俺達がやることに専念しなきゃ」と頭を撫でた。


 即、悠馬が采鹿の手を叩いたのは言うまでもない。采鹿、狙ってやっているな?


 主催者はどこかで必ず見ている。人間を存在ごと消すことができる者。茜達の挑戦に気付けば確実に何かしらの妨害をしてくるだろう。


 ゲームなんてそういうものだ。何度も大きな分厚い壁が立ちはだかる。クリアできないんじゃないかってくらい攻略法がわからない。慎重に行かなければならない。


 余計なことをして予想もしなかったことが起こり、他の参加者達を巻き込んで全員が消されるようなことにでもなったら。


 やみくもに突っ走ってハチの巣をつついてしまうより、今わかっている情報をもとに準備をして今できることに慎重に挑んだ方がいい。


 失敗を恐れるな。自分が信じた道を、自信を持って進め!物語のユウシャサマならそう言うだろう。だが、茜はユウシャサマではない。


 先に行ってしまった2人に何事も起こらないことを願って、静かに待つことを選んだ。


「何もしないで待つことは間違いじゃない。正解なんて、どこにもないんだ」


 そう言って悠馬は、茜の手を取って引き立たせた。



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