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女暴君襲来
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しおりを挟む女ばかりの組だからと様子を見ていたが。話し合いで大人しく引いてくれるような、ものわかりのいいお嬢さん方ではないようだ。
DBは男ばかりの組だからな。若い女を相手に喧嘩するのは苦手な腰抜けもチラホラいやがる。手荒な真似は避けたかったが。
俺は、スッと手を上げた。
「もういいぞお前ら。手加減しねぇで、俺達の恐ろしさを教えてやれ」
瞬間、俺の部下達は銃を構え直し1歩前に踏み出す。若い女が苦手な奴らもいるがそれ以上に、女子供の見境なくドンパチするのが生き甲斐の奴らの方が圧倒的に多い。
喧嘩バカの狂犬ぞろいだが、俺やアランがきっちりしつけている。だから今までフライングすることなく“待て”を厳守。破れば命はねぇと教え込んでいるからな。
バンッ!誰かが撃った弾丸が組頭の顔の横を通り過ぎた。誰だ、下手くそが。そしてその1発を合図にドンパチ再開。
百を超える弾丸が一気に11人の女――1人は男――に襲いかかる。逃げ場はねぇぞ。
名前も知らねぇ新参者だが、これで終わりだ。組頭がとんでもねぇ超怪力だろうが部下が人間離れした洞察力を持っていようが、俺に喧嘩を売らなければあと数日は生き延びていただろうに。
惜しい人材だ。あの身なりならマトモな仕事もできただろうになぁ。あぁ、もったいない。残念だ。
俺が手を下すまでもない。部屋に戻ってあと2時間は眠ろう、と背を向けた時だった。
「あら、まだ寝るつもり?そのまま永眠しちゃえばいいのに。何なら、フカフカの温かいベッドじゃなくてこの冷たくて硬いコンクリートの上でアタシが永遠に眠らせてあげるわよ?」
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