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距離
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しおりを挟む土の地面だし、転倒してもそんなに痛くはない。しかし無意識に受け身を取ったが俺の体は、地面ではない方へ倒れてしまったんだ。
バッシャァーンッ!!と、池の中へダイブ。
錦鯉達、池の中で大パニック。俺、超冷静に起き上がって池の中で座っている。横向きに、肩から落ちたが池を囲む小さい石に足を打っただけで済んだ。
この池は呪いの池だ。生涯で2度も落ちるなんて。ポケットに入れているキセルも、コートの内側のホルダーに入れている銃も予備の弾も絶望的。
「はぁぁぁぁぁ……ん?何だこれ、バツ……?っ!!く……う、あぁっ」
ついてない、と立ち上がろうとするとさっきまで立っていた大きな庭石の下の方にバツ印が見えた。
ただの傷にも見えるが、よく見てみるとそれは人為的に削ってできた3センチくらいのバツ印。結構古い傷で色が周りとほとんど同化している。
大きな音で部下達が気づいたようだ、慌てて走ってきている。俺はゆっくりと池から上がった。情けねぇ姿晒しちまうな。
部下達はしきりに俺に何があったのかと声をかけ、怪我がないか体中を探す。おいそこのお前、アランに電話するんじゃねぇ!あいつなら窓から飛び出しかねない。
そいつのスマホを取り上げ、電源を切る。アランのところには俺から行く。風呂に入ってから行く。
とりあえず、群がって鬱陶しいこいつらに「お前達は何も見なかった、な?」とキツい睨みを利かせ黙らせる。
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