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チャイニーズアフェクション
3P
しおりを挟むチュンッ!と2発目に撃ち出された弾丸が構えた左手の仕込み銃の銃口から侵入、破壊。私の体内で留まる。熱い弾丸が腕の中にあって気持ちが悪い。
ギオには、私がフリーズするほんの一瞬でも十分なんだ。0コンマ1秒でも、相手を死に追いやることができる。
けどな、私の相手をしているということは背中がガラ空きだということだぜ?
「僕の問いに答えろ、ギオ!この間のとは違う、即効性の猛毒を口に塗って僕を殺すこともできたはずだ。なのにただの……きっ、きききき……キス、なんかっ」
「唇に猛毒なんか塗ったら僕まで死んじゃうよ。それに、さっきのはただのキスなんかじゃあない」
「はぁ?じゃあやっぱり何か別のクスリか何か塗って……」
「そう、媚薬とかね」
「びっ!!?」
「見え透いた嘘でシャオリンを弄ぶんじゃねーよ!シャオリンも、コイツの口から出るものは99パーセントが嘘だって知ってるだろーが」
シャオリンは飛びかかった。3発目を私に撃ち込もうとしたギオの無防備な背中めがけ振り下ろされる青龍刀は、しかし奴の赤黒い髪の先をわずかに斬っただけでヒラリと躱された。
躱しながら向けられた銃口から飛び出した弾丸はシャオリンの左頬をかすめ、今度は私が斜め下から掌底を叩き込む。
これは当たった。背中から心臓を狙ったんだが身をひるがえされて、それでも手の平から突き出した20センチほどの刃がギオの首を斬りつけた。
シャオリンを背に庇い、血が吹き出す首を押さえて地面に膝を突くギオを睨み付ける。
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