205 / 231
アイデンティティ
2P
しおりを挟む小さい子供が、親に誕生日プレゼントを買ってもらう約束をしていてソワソワするような。例えるならそれが1番近い。
そう伝えるとマリアンは何となく納得してくれたようで、渋々といった様子で「わかったわ」と呟く。
「ところで。新しい組の名称はお前に頼んでいるが、何か思いついたか?」
「そんな簡単に思いつきませーん。2つの組の名前を残しつつーって考えていたんだけど上手くいかなくて」
Death Bulletとスカーレット・ローズだもんな。Bulletは残さなくてもいいぜ、もう銃専門じゃねぇしな。正直、格好良くて気に入っていたが。
名前なんかは男よりも女の方が良いのを思いつく。DBも初代総長の嫁さんが命名したらしいし、俺よりもマリアンの方が格好良くて良い名前を付けてくれそうだ。
「あと2日で決めろ。でなければ新しく結成できねぇ。期待してやるから、せいぜい頑張って風呂の時も便所の時も考えるんだな」
俺は笑いながらマリアンの細い体を抱きしめ、足を絡ませる。程よく細くてまっすぐな、俺好みの脚。
脚だけじゃねぇ。体全体も、手入れが行き届いた髪も顔も、男にしてはやや高い声も。強気だが情に厚くお節介が過ぎるお人好しな性格も。
日本刀を握った時の闘志、真紅の瞳の奥で燃える炎。戦っている姿も綺麗で、正直言えば戦い方は下手だがそれはただの経験不足。
それから、体を合わせている時がまた格別。色白の肌は上気してほんのり赤く色づき、潤んだ瞳がさらに艶っぽさを出す。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
14
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる