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おまけ
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しおりを挟むシャオリンの新しい家にて。と言ってもこの前リア――今はもうマリアンか――に紹介した空き家ではなく、もう逃げ隠れする必要はなくなったからと新しい家を買った。
借りた、ではなく買った。電気もガスも水道もちゃんと使える、小さいながらも2階建ての一軒家。
いや、正しくは買って用意されていたんだったな。ギオが。新居だと、シャオリンのために用意していた。
てっきり俺は蹴り出されるかと思ったが、何を考えてんのか。俺も一緒でいい、3人で住むんだと意気込んで、シャオリンに1発殴られていた。
が、結局快適な家には負けたわけで。2日前からこの家に住み始めて、隙あらばギオがシャオリンに求婚している。
あ、そろそろ来るぞー。俺はギオに目配せをして、両耳を手でふさいだ。
「っ、だぁぁぁぁあぁぁぁぁぁっ!!僕のリアがぁぁぁぁっ!!」
これはまた強烈な。大爆発したシャオリンが耳にはめていたイヤホンと小さな機械を振り上げ、バッチィンッ!と怒り任せに床に叩きつけた。
あー、機械が壊れて破片やら部品が飛び散ったじゃねーか。掃除すんのがめんどーだな。
俺は可哀想な機械の残骸とイヤホンを拾ってゴミ箱に捨てる。この機械、シャオリンお手製の盗聴器なんだ。
シャオリンはマリアンに拾われてスカーレット・ローズのアジトで過ごし始めた時、この盗聴器をあの家のどこかに仕掛けたらしい。
マリアンを信用していなかったから。だがあいつに思いを寄せるようになってからはストーカー的な考えに変わって、離れていてもマリアンを感じていたくて外していない。
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