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おまけ
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しおりを挟むなんかギオの話を聞いていたら、真剣な顔を見たら親近感がわいてきたっていうか。俺もこいつも同じシャオリンのことが好きなんだし。
いつから気になっていてんだ?とか、シャオリンのどこが好きなんだ?とか、あいつのことについて聞いてみたら割と素直に答えてくれた。
だんだん話が弾んで、笑い合っているのを見ればギオは普通の男だ。変態発言さえしなければいいのにな。
バケモノのような戦闘能力の高さと存在の希釈。それが暗殺兵器としての優秀さであり、彼を人間らしさから遠ざける。
シャオリンも、あのまま中国の組織にいればきっとギオのようになっていただろう。そうならずに済んだのは彼の父親と、ギオのおかげなのかもしれないな。
「ーー楽しそうだね。何の話をしているんだい?」
シャオリンが風呂から戻ってきた。もう鎮火したか?殺意は滲んでいないしピリピリもしない。風呂で頭を冷やしたか。
「もちろん君の話だよ、シャオ。僕とセイフォン、どちらを選ぶのか本気で考えてほしいな。返事次第で僕は君の元を去る」
「…………嘘。本当はあんた達の話、立ち聞きしてたんだ。それで、その……」
気配を消してやってきたシャオリンに気付いたギオが、帰ってきたご主人様に飛びつく犬のように走って行ったが。
驚いたな。シャオリンは顔を赤くして目を斜め下で泳がせている。風呂上がりにしては体が冷えているのは立ち聞きしていたせいか。
俺達の本気さを知って、答えを出そうとしてくれているのか?だが、初めてのことに戸惑いを隠せていない。まだ、気持ちの整理がついていない証拠だ。
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