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おまけ
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しおりを挟む「急がなくていい、ゆっくり考えてくれ。俺もギオも、お前のためならいくらでも待てる」
「セイフォン。じゃあ、ちょっと右腕をいじるから部屋に来て。ギオ、お湯が冷めるから早く入って、上がる時にお風呂洗ってきてよ」
「りょーかい。フフッ……僕に風呂を促すなんて、何かやらしいことでも考えてるんじゃない?」
「は、や、く、い、けっ!」
耳まで真っ赤になって、シャオリンは俺の腕をつかむと早足で部屋に向かった。俺とシャオリンの部屋だ。
え、待て、右腕に何をするんだ?修理はもう完璧に、それも前より性能を良くしてくれたはずだろう?もう夜も遅いし、さすがに今からは控えた方がいいんじゃないか。
と思ったら、部屋に入るなり大きく息を吐いて座り込んでしまった。
「もうあいつ嫌だ。冗談ばっかり、僕をからかってそんなに楽しいのか?あいつの性格を疑うよ」
「ギオのあれは冗談のように聞こえる、本気の言葉だ。もっとあいつを知れば、あるいはシャオリンにだけは本当のギオを見せてくれるかもしれねーな」
「本当のギオ?って、僕がお風呂に行っている間にそんなに仲良くなったんだ?恋敵なのに」
俺はギオのことが何となくわかってきた。話をしていて、打ち解けてくると素が出る。屈託のない笑顔、シャオリンのことになると悲しそうな顔を見せて、辛そうにする。
話をしていた時のことをシャオリンに話してやると、彼は隠すことなく驚いた。俺の上着を脱がせて、胸部のカバーを外す。
服を脱がそうとした時に一瞬ドキッとしたぞ。というか、右腕じゃなくて本体かよ。
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