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蛇は卵を丸飲みします
9P
しおりを挟むそれでスリスリされたら、千川原はいいだろうが俺は体中傷だらけ。だがそんな痛みよりも、俺の心は千川原という闇に蝕まれた。
千川原によって準備を整えられた俺の竿の上に座って、ゆっくりゆっくり味わうように腰を下ろされる。
忘れたくても忘れられない。俺の竿を咥え込んで、嬉しそうに艶やかに踊っていた千川原。俺の竿に絡みついて絞り上げられれば、嫌でも欲を吐き出してしまう。
俺は千川原を悦ばせてしまう。千川原はさらに俺に溺れていった。心はなくても俺と体を繋げていくほどに、その行為にハマっていく。
そうして千川原は俺と何度も体を重ね、あたかも恋人のように俺に愛を囁く。ショックで心を失った俺の口は千川原の求める言葉を紡ぎ、歪な夜を過ごした。
俺は、シオン以外の男を抱いたんだ。シオンに出会う前とはいえ、愛のない行為だったとはいえ、シオンに顔向けできない過去。
そもそも千川原がそうなってしまったのは、俺のせいだ。
俺が香さんに保護されて、香さんに俺の魅了の力を弱めてもらうために研究所へ来た。まだ魅了の力がダダ漏れで、周りにいた擬人化種達が俺に引き寄せられる。
その中の1人だったんだ、千川原は。まだ子供だった千川原は感受性が豊かなせいもあって他の人よりも酷く魅了され、俺への恋心を芽吹かせた。
それは俺の力が落ち着いてからも継続していて。幸せな夢を見ているような千川原に「好きです」と何度告白されても、俺は「それは勘違いだ」とフッた。
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