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蛇は卵を丸飲みします
21P
しおりを挟む俺の心と体はお互いに別れを告げることなく離れる。弾けたせいでさらに媚薬が回り、体中が燃えるように熱い。まるで体の中にマグマでも入れられているみたいだ。
そこには何の感情もないのに、俺の体は千川原を求め始める。渇きを潤す水を求めるように、千川原のナカを押し広げ始めた俺の竿。
欲情が押さえられない。無意識に腰が動く。ズンッ!と下から突き上げ、突然のことに「あぁぁんっ!」と鳴いた。
そのまま、何度も小刻みに腰を振って。俺の肩にしがみつき快楽に溺れる千川原の、耳を噛んだ。全て、体が勝手にすること。
まぶたを閉じた。もう、見たくない。何も聞きたくない。何も感じたくない。
全ては俺の過ち。もうどうすることもできない。どんなに考えても、ここまで壊れ狂ってしまった千川原を助けることなんてできない。
諦めるしかない。
これだけは諦めたくないとずっと握り締めていた。でももう無理だ。ごめんな、シオン。俺、お前のところには帰れない。
シオンでいっぱいだった俺の心を千川原が支配する。全て千川原で染まっていく。なら、そんな心はいらない。
息を吸って、俺はこの世界の現実から消えることを選んだ。全ての感覚が失われていく。目尻から伝い落ちていく冷たい涙を最後に感じて。
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