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危険人物はロン毛?
7P
しおりを挟む――高宮正宗さんは鷹の擬人化種。香さんの監視のもと、超有名ブランドのタカミヤコーポレーションの社長としてこの街で生活している。けれど、力を得るために自分よりも上位の擬人化種を喰らう。
ソランさんは悠一に対してだけ危険人物だったけどさ、高宮さんは違う。俺の“信じる”力のことを知れば、俺も狙われるかもしれない。
高宮さんの怖さを、思い知った。ほんのわずかな時間だったけど、一瞬、本気で喰われるって感じた。
この人と仲良くなるのは、無理かもしれない。そう思ったけど。悠一が、エレベーターを出たあとに和ませた時のあの高宮さんを見たら。
やっぱり次に会う時に何か手料理を差し入れしようって思った。……でも、ちょっと怖いから肉で。からあげとか?
この世界は人間の世界。それには、高宮さんも生きるために人間のフリをせざるを得ない。
香さんが高宮さんを自由にしているのは、人間としての才能を見込んでのこと。どんなに悪いやつでも、できるだけ監視だけで自由に生きてほしい。それが、香さんの願いなんだと思う。
「クソガキ、笑ってないで貴様は俺様についてこい。猫屋敷さんはこの部屋で待っていろ。着物を合わせ、最終調整をする」
悠一にはめられて悔しそうにしていた高宮さんが、俺と悠一を分けた。
反射的に「あっ」と伸ばされた悠一の手が届かないうちに俺の肩を押して、隣の部屋へ。悠一、ちゃんと“待て”ができるか?大丈夫だって、何かされそうになったら感じ取って、その怪力で壁を破壊してでも助けてくれるって信じてるからな。
すげぇ広い部屋。長くて大きな机があって、その上には大きなハサミや定規、鉛筆なんかがあって。帯みたいに巻かれた生地がいくつか、ビローン。
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