ユキ・シオン

初めまして、人間です

１０P

　――ゲームをしていたリビングで３回。体と心の熱は冷めず、むしろさらに熱くなって。つながったまま、場所を寝室に変更。


　移動している間に気付いた。俺も悠一も、耳と尻尾が出ている。しかも悠一にいたっては体の所々にライガーの模様――つってもライオンは柄がないからトラ柄――が出ていて、まるで刺青みたいで格好いい。


「ん？何をそんなに見て……あぁ。だんだん、本来の姿が出やすくなったな。前はここまで出なかったのに。あ、いや、完全にはならないから」


「俺はただの白猫だから、模様なんてねぇもんな。いいなぁ……あっ！んんぅ、あ、あ、あぁっ」


「そんなことはない。シオンは髪と、この耳や尻尾の白がより一層綺麗な真っ白になった。肌も透明感が増したというか、さっ。ふっ、くっ！そんな、締め付けるな……っ！」


　いやいや、奥を突き上げられながら敏感になった耳を噛まれたらそりゃあ締め付けちまうって。


　恋人になって１年が過ぎた。最近、セックスのたびに耳と尻尾が出やすくなったなぁとは思ってたけどさ。でもこれって、それくらい気持ち良くて幸せで、気が緩んで本来の姿が出てるってことだろ？


　俺も悠一も、完全に本来の姿に戻ることがなければ、それさえ我慢すればいいんだよ。戻っちまったらアレのサイズ的にガチで死ぬからな。


「ひっ！や、あっ……だめ……あ、あ、んっ、もう出る、っ……ひあ、あぁっ！」


　ベッドに移動してもう何回目かの熱を解放。俺の腹、悠一のが注がれすぎておっきくなってねぇか？まだ入るのか？


　電気もつけてねぇから暗くて、今が何時なのかもわからねぇ。晩飯は……食わないまま、燃え尽きて寝るんだろうな。