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地獄巡り御一行様
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しおりを挟む「お前達が最近、心だけでなく体をつなげるほどの仲になった時には正直気が狂いそうになったよ。私には筒抜けだからね、色々と……」
きゃー、やっぱりっ!?ものすっごく恥ずかしいんだけど、体が急に熱くなってどうしようもないんだけど!
ちょっと、飽きれと絶望の混じった大きなため息を吐かないでよ。終わり良ければ総て良し、必要なことだったのよ。わかるでしょ?
「それでも、お前が私を選んでくれるとは思わなかった」
それほどまでにあたしとマクベスの仲が良かった、そう言いたいのね。だってしょうがないじゃない。マクベスがあまりにもしつこくアプローチしてくるんだもの。
叶わない恋、ずっと片思いのままの辛さはよくわかっているから、少しでも彼のためになれるならって思ったのよ。あたしの片思いは、実らないって思っていたんだし。
そりゃあ、初体験は愛しい晴明様がよかったわよ。でも、後悔はしてない。だって“マクベス”という1人の男を知ることができたんだから。
晴明様は体を離し、あたしを見つめたまままた黙り込む。色白だから、顔が赤くなってるのがよくわかるわ。
どうしたの?急にクスクス笑いだした晴明様は顔を背け、肩を震わせている。何か思い出し笑い?ちょっと、あたし置いてきぼりなんだけど。
ムカつくから「ちょっと」ってド突いてやったわ。そしたら何て言ったと思う?振り向きながら「私は卑怯者だな」ですって。
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