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不幸は幸運
5P
しおりを挟む昨日はキツネと話し合い、色々と考えてはみたが結局は何もわからぬままだ。と、正直に小娘に打ち明ければ返ってくる言葉は1つ。
「あたしのせいだ……」
小娘にまとわりつく不運は今もなお続いている。だから今度は小娘の近くにいる俺やキツネまで狙われ始めたと、そう言ってまた震えだした。
くだらない。キツネはともかく、この俺を誰だと思っている?忘れたとは言わさんぞ。こうなるのをわかっていたから、そう簡単には死なない鬼の俺を頼ったんだろうが。
叩いて、抓って、蹴って、叫んで。散々暴れて俺が目を覚ましたら1週間守ってほしいだのほざいて。鬼との約束は絶対だ。
「生きているだろう」
「え……?」
「お前は怖い思いをした。だが、今こうして生きているということは運がいいということだ。幸運なんだよ。まぁ、不運ではないとは言い難いがな」
やれやれ、この俺が人間の小娘をあやすとは。しかし、病は気からという。不運だ不運だと思い込めば自然と不運は寄ってくる。言の葉とはそういうものだ。
小娘の周りでのみ不可解な現象が起こり死人が出るのは未だにわからないが、確実に、小娘に関する何か意味があることだ。
どんな理由であれ小娘の命が狙われているのであれば、なぜ小娘は生きて小娘の周りの人間が死ぬ?
呪いのように死が付きまとう不幸。と同時に、かなりの幸運。それと、神那が助かったのは、代わりに死んだ家族に助けられたから。
小娘の代わりに、家族が死んだと言っても過言ではない。俺はそう思っている。もしかしたら小娘自身も、薄々はそう感じているのかもしれないな。小娘は、こう見えて頭の回転がいい。
あと5日、かなり面倒くさいが犯人を見つけ出してやろう。人外であることは確かだな。
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