終わらせた初恋

ちくぜん

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第二話

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俺とまっしーが出会ったのは陸上練習だった。

ウチは小規模校で、中体連の陸上大会には全部活生から足の速い連中が招集されて、挑む形になる。

なので、夏の時期は朝早くに部活生は陸上練習をこなしてから各部活動に行く…というなかなかハードなスケジュールとなる。

何回かの記録会の後に、大会に挑むメンツがある程度固まると一般の部活生は部活動に専念し、選抜メンバーは部活を休み陸上練習に専念する形になる。

俺はバドミントン部でバドは弱いんだけど足だけは速かったから、3年間ずっと陸上メンバーだった。

正直合法的に部活をサボれる陸上は俺にはありがたい存在だったし、得意な事で勝負できるのは気持ちよかった。


まっしーはサッカー部で、ぶっちゃけると不良だった。
サッカー部自体が不良の集まりみたいなところもあって、3年間教師にバレずにいたけどタバコとかお酒を飲んでるのは俺でも知ってた。
まっしーは体格もデカくて、他校の生徒に喧嘩に勝ったとか、先生とケンカしたとかいろんな噂を耳にするちょっとワルなとこがカッコいい俺の憧れの存在だった。



3年生になるまで、クラスが被ることはなかったが彼と接点を持てたのは陸上練習だった。


まっしーはサッカーはよくサボるくせに陸上は欠かさずきてた。
どういうつもりかわからないが、なんとなく俺もまっしーが感じでた心地よさはわかる気がする。朝のキリッとした爽やかな空気の中走るのは気持ちよく、部活ほどの上下の締め付けもない。
学年や部活の括りなく先輩や後輩、先生や顧問と柔軟したり走ったり話したりするのは楽しかった。



「お前、3組の間島だろ?」
初めてまっしーに声をかけてもらったのは俺が中1の時、陸上でリレーメンバーに選ばれたからだった。
各学年の1番陸上メンバーの中で足が速い4人がメンバーに選ばれる。俺はそれをずっと目指していた。だってまっしーがそのメンバーの中にいたから…4人の中では1番おれが遅かったんだけど。ぅゎ、俺…四天王の中で最弱!?

閑話休題

「う、うん!そうだよまっしー!」
よろしくねと思わず赤面しながら言う。
しまった!いきなりまっしーって呼んでしまった!将司くんって名前で呼ばないと!


誰がつけたか『まっしー』は不良で有名な島本将司のあだ名で後輩も先輩もある意味少しの畏怖をこめてまっしーと呼んでいた気がする。
ギャルい先輩が甘えた声でまっしー♡って呼ぶ糖度の高い響きに俺はもやもやとくすぐったい疼きのようなモノを感じていた。
(馴れ馴れしすぎたかな?!やばい言い直さなきゃ!でも今言い直すのも変だし…)
俺の葛藤とは裏腹にまっしーはニヤッと笑うと
「足引っ張んじゃねェぞ。」と俺に言った。


(かッッッッこよおおおおおっっっ!!!!)


俺の顔は一瞬で赤面沸騰して頭から湯気が吹き出ていた。釜爺もビックリだろうよ!
今の一瞬を切り取って何回も再生したい。今日家に帰って寝る前に何回も思い出そう。


まっしーは色黒でまつ毛が長い、髪はほんのり茶色がかかっていてふわふわとやわらかそうなのにツンツンだ。

あの頭をいつか触ってみたいと俺は常々思ってる、柔らかそうな見た目だけど男の髪だからどうなんだろう?女の子みたいなサラサラ感はないのかな?

そんでここが1番大事です!悪ガキのように意地悪くニヤリと笑うんだ。


俺はまっしーの表情で1番その顔が好きだった!

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