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6.元聖女は魔法都市でエルフに会いました。
第151話
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夕方、オリヴァーさんのお弟子さん10人くらいと、私たちはその昔お城だったっていう研究所の食堂で食卓を囲みました。大皿がいくつも机の上に並べてあって、みんな好き好きに取り皿に取る形です。
焼いてサイコロ上に切られた色んな種類のお肉と、カラフルな野菜がそれぞれ大きいお皿に乗っていて、カラフルな色んな色のソースみたいのに、好きにつけて食べる感じ……。
「……豪快ですね……」
ステファンが机の上を見回しながら呟いた。
「人数が多いからの。これが一番楽なんだ」
オリヴァーさんは笑いながら、真っ黒なお肉をフォークで突き刺しました。
……焦げてるわけじゃないけど、真っ黒。
あと、硬そう。
「これは、黒竜の肉だ。儂らも普段から食べるもんじゃないがな、冷凍して保存しておったたのを出してみた。食べてみなさい」
「竜……ですか……」
私はフォークに刺さった黒いお肉をじーっと見た。
竜の卵は食べたらどんな感じかなって考えたことはあるけど、本体は考えたことなかったですね。
「黒竜はちょっと苦みがあるからな、この火の魔法草のソースでピリッと食べるのがおすすめだよ」
オリヴァーさんは赤い渦がぐるぐる動いているオレンジ色のソースを小さいお皿に注いで、私たちそれぞれの前においてくれた。
ライガが顔に近づけて、その液体の匂いを嗅いだ。
「……魔法草のソース……? 何でこの赤いの動いてるんだ?」
「魔力を込めているからな、魔力が動いているうちに食べてくれ」
魔力が動いているうちに食べる……って変な表現ですね。
「魔法草……あの足が生えて叫びながら突進してくる……大きなにんじんですよね……」
そう言うと、オリヴァーさんは声を立てて笑った。
「はははっ、叫びながら突進してくるにんじん……的確な表現だ」
そんなに笑われると恥ずかしいですね……。
オリヴァーさんは説明を続けた。
「それを潰して、調味料と混ぜた後に、炎の魔力を加えるとこのソースができる」
私はそのソースに黒竜のお肉をつけて口に入れた。
――?
説明しづらい味が口の中に広がった。
噛み応えのある硬めのお肉が口の中で一瞬、燃えたように感じた。
辛いとかじゃなくて、燃えた感じ。そして、そのすぐあとに、苦いんだけど癖になる旨味が広がる。噛むたびに口の中が熱くなって、額から汗がにじんだ。
「魔法草をこうやって、食べるんですね」
ステファンも額の汗を拭いながら呟いた。
「――魔力の回復に持ってこいなのでな。ただ……味が薄いし、そのまま食べるのがなかなかしんどくて……、エドラヒルがこのソースにする方法を考えたんじゃ。他にもひんやり食べる氷の魔力を加えたソースなんかもあるぞ。暑い夏におすすめだ」
オリヴァーさんは、透明な渦がぐるぐる回るちょっと白っぽいソースを見せた。
「これだと、知らぬ間にたくさん食べれるだろう」
エドラヒルさんが考えたんですか……。お料理、されるんですね。エルフも。
私は机を見回す。エドラヒルさんの姿はない。
「オリヴァーさんは、エドラヒルさんと親しいんですね」
ステファンが効くと、おじいちゃんは笑った。
「もう50年以上の付き合いになる。あいつを魔術師ギルドに紹介したのは儂だからな」
「50年……」
私は復唱した。エドラヒルさんも、エルフの里を出て50年くらいになるって言ってましたっけ。改めて聞くと、すごいですね。おじいちゃんがおじいちゃんじゃなかったときから、知り合いっていうことですよね。エドラヒルさん見た目はステファンやライガと変わらなく見えるのに……。何歳なんでしょう。
「あいつは、初対面の人間にはちょっと棘があるが、悪い奴ではないので、嫌わんでやってな。――特に最近、古い友人が何人か続けて亡くなっての。そのせいか、庭に引きこもり気味でなぁ。今日も夕食に誘ったんだが、来ないと言ってなあ」
オリヴァーさんは困ったように笑って髭を撫でた。
不意に、私の頭に急にある考えが浮かんだ。
私……、私って、私も、もしかして、あと50年経ってもあんまり年とらないんですかね……?
その時はステファンもライガも、オリヴァーさんみたいに白い髭のおじいちゃんになってる?
ごくっとお肉を飲み込むと、コップに入った水を見つめた。
焼いてサイコロ上に切られた色んな種類のお肉と、カラフルな野菜がそれぞれ大きいお皿に乗っていて、カラフルな色んな色のソースみたいのに、好きにつけて食べる感じ……。
「……豪快ですね……」
ステファンが机の上を見回しながら呟いた。
「人数が多いからの。これが一番楽なんだ」
オリヴァーさんは笑いながら、真っ黒なお肉をフォークで突き刺しました。
……焦げてるわけじゃないけど、真っ黒。
あと、硬そう。
「これは、黒竜の肉だ。儂らも普段から食べるもんじゃないがな、冷凍して保存しておったたのを出してみた。食べてみなさい」
「竜……ですか……」
私はフォークに刺さった黒いお肉をじーっと見た。
竜の卵は食べたらどんな感じかなって考えたことはあるけど、本体は考えたことなかったですね。
「黒竜はちょっと苦みがあるからな、この火の魔法草のソースでピリッと食べるのがおすすめだよ」
オリヴァーさんは赤い渦がぐるぐる動いているオレンジ色のソースを小さいお皿に注いで、私たちそれぞれの前においてくれた。
ライガが顔に近づけて、その液体の匂いを嗅いだ。
「……魔法草のソース……? 何でこの赤いの動いてるんだ?」
「魔力を込めているからな、魔力が動いているうちに食べてくれ」
魔力が動いているうちに食べる……って変な表現ですね。
「魔法草……あの足が生えて叫びながら突進してくる……大きなにんじんですよね……」
そう言うと、オリヴァーさんは声を立てて笑った。
「はははっ、叫びながら突進してくるにんじん……的確な表現だ」
そんなに笑われると恥ずかしいですね……。
オリヴァーさんは説明を続けた。
「それを潰して、調味料と混ぜた後に、炎の魔力を加えるとこのソースができる」
私はそのソースに黒竜のお肉をつけて口に入れた。
――?
説明しづらい味が口の中に広がった。
噛み応えのある硬めのお肉が口の中で一瞬、燃えたように感じた。
辛いとかじゃなくて、燃えた感じ。そして、そのすぐあとに、苦いんだけど癖になる旨味が広がる。噛むたびに口の中が熱くなって、額から汗がにじんだ。
「魔法草をこうやって、食べるんですね」
ステファンも額の汗を拭いながら呟いた。
「――魔力の回復に持ってこいなのでな。ただ……味が薄いし、そのまま食べるのがなかなかしんどくて……、エドラヒルがこのソースにする方法を考えたんじゃ。他にもひんやり食べる氷の魔力を加えたソースなんかもあるぞ。暑い夏におすすめだ」
オリヴァーさんは、透明な渦がぐるぐる回るちょっと白っぽいソースを見せた。
「これだと、知らぬ間にたくさん食べれるだろう」
エドラヒルさんが考えたんですか……。お料理、されるんですね。エルフも。
私は机を見回す。エドラヒルさんの姿はない。
「オリヴァーさんは、エドラヒルさんと親しいんですね」
ステファンが効くと、おじいちゃんは笑った。
「もう50年以上の付き合いになる。あいつを魔術師ギルドに紹介したのは儂だからな」
「50年……」
私は復唱した。エドラヒルさんも、エルフの里を出て50年くらいになるって言ってましたっけ。改めて聞くと、すごいですね。おじいちゃんがおじいちゃんじゃなかったときから、知り合いっていうことですよね。エドラヒルさん見た目はステファンやライガと変わらなく見えるのに……。何歳なんでしょう。
「あいつは、初対面の人間にはちょっと棘があるが、悪い奴ではないので、嫌わんでやってな。――特に最近、古い友人が何人か続けて亡くなっての。そのせいか、庭に引きこもり気味でなぁ。今日も夕食に誘ったんだが、来ないと言ってなあ」
オリヴァーさんは困ったように笑って髭を撫でた。
不意に、私の頭に急にある考えが浮かんだ。
私……、私って、私も、もしかして、あと50年経ってもあんまり年とらないんですかね……?
その時はステファンもライガも、オリヴァーさんみたいに白い髭のおじいちゃんになってる?
ごくっとお肉を飲み込むと、コップに入った水を見つめた。
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