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第三章
第四十五話「魔夜」
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数日後──
結月は傷が癒えた瀬那、蓮人と共に妖魔退治の任務に出ていた。
今回の相手はいたちの妖魔だった。長年の恨みで化けたと考えられる。
「瀬那さん、蓮人さん、まだ無理はしないでくださいね」
「ありがと、結月ちゃん! 心配してくれるだけでお兄さんちょー嬉しい!!」
「何がお兄さんだよ、気持ちわりーな」
「なんだと?!」
結月は本日の任務の組み合わせを恨んだ。
(凛さん、なぜこの組み合わせにしたんですか……)
心の中で問うても答えは聞こえてこなかった。
いたちの妖魔は変化をして、巨大化する。
巨大化した足で結月ら三人を踏みつぶそうとした。
それぞれ三方向に飛び退き、体制を整える。
結月が双剣を抜くと二人もそれぞれ刀を構えた。
イグの力を込め、結月は双剣をいたちの顔に振るう。
「くっ!」
巨大化したいたちの顔の皮は厚く、一回では致命傷にならなかった。
すかさず瀬那が刀を振るい、いたちの足を払う。
体制が崩れ、いたちが倒れたところに、蓮人が刀を上から一直線に突き刺す。
「ぐおおおーーーー!!!」
いたちの咆哮が夜に響く。
いたちは大きな腕を振るい、蓮人を振り払う。
「くそっ!」
刺さった刀が振り落とされる。
結月は身軽な身体を回転させていたちの攻撃を避けながら、腕を上ってもう一度いたちの顔を狙う。
今度はいたちの目にあたり、いたちは勢いをそがれる。
「瀬那さん、蓮人さん! 今です!!」
「了解!」
「よし!」
二人の声が揃うと、じたばたするいたちに最後のとどめを刺しに飛び掛かる。
二人の刃はいたちの心臓部分を貫き、やがて灰となって消えていく。
「よし、完璧!」
「やりましたね、お疲れ様です」
結月、瀬那、蓮人は互いに労う。
その時、非常に強力な妖気と共に、結月には見覚えのある双剣を持つ魁が突如目の前に現れた。
「──っ!」
「久しいな、涼風家の娘」
「お前は朔様を貫いた妖魔!!」
「「──っ!」」
二人は驚き、怒気を強める。
「お前が朔様を……」
「朔……ああ、それはこういう姿の人間でしたかね……」
そういうと、魁の横には朔が立っていた。
「朔様……!!」
一瞬戸惑ったが、三人は気配で”それ”が朔ではないことを理解した。
妖魔が朔の形をしている。その状況だけで三人の怒りを増幅させるには十分だった。
「魔夜(まや)、この者たちを壊しなさい。そして他の守り人と一条朔も殺すのです」
「……」
魔夜とよばれたその妖魔はやがてゆっくりと一歩を踏み出した。
その瞬間、その場にはもういなかった。
「──っ!」
結月に攻撃を仕掛ける魔夜。
いきなり飛び掛かられた衝撃で右腕にかすり傷を負う。
「結月ちゃん!!」
「結月!!」
双剣を押し込みながら、相手を押しのけて距離を取る。
瀬那と蓮人がすかさず攻撃を仕掛ける。
だが、朔の姿をした魔夜に対して無意識に抑制本能が働き、うまく攻撃に転じられない。
「くそっ! 朔様の姿じゃ、うまく戦えねぇ」
結月もそれは同じだった。
朔の姿をされていては本気で戦うことが難しい。
結月は長期戦になることを判断して、二人に声をかけた。
「蓮人さん、一時離脱して朔様達に現状報告をお願いできますか? 瀬那さんは私と残ってこのまま戦ってほしいです」
「「了解した」」
三人とも考えは一致していた。朱羅の直属配下と考えられる妖魔二体に対してこの三人では分が悪い。
その場合、一番足の速い蓮人が報告にいくのが適当だと考えられた。
凛の場合は式神が使えるが、この三人は使えない。足で行くしかなかった。
蓮人は二人に背を向け、宮廷へと急いで走った──
結月は傷が癒えた瀬那、蓮人と共に妖魔退治の任務に出ていた。
今回の相手はいたちの妖魔だった。長年の恨みで化けたと考えられる。
「瀬那さん、蓮人さん、まだ無理はしないでくださいね」
「ありがと、結月ちゃん! 心配してくれるだけでお兄さんちょー嬉しい!!」
「何がお兄さんだよ、気持ちわりーな」
「なんだと?!」
結月は本日の任務の組み合わせを恨んだ。
(凛さん、なぜこの組み合わせにしたんですか……)
心の中で問うても答えは聞こえてこなかった。
いたちの妖魔は変化をして、巨大化する。
巨大化した足で結月ら三人を踏みつぶそうとした。
それぞれ三方向に飛び退き、体制を整える。
結月が双剣を抜くと二人もそれぞれ刀を構えた。
イグの力を込め、結月は双剣をいたちの顔に振るう。
「くっ!」
巨大化したいたちの顔の皮は厚く、一回では致命傷にならなかった。
すかさず瀬那が刀を振るい、いたちの足を払う。
体制が崩れ、いたちが倒れたところに、蓮人が刀を上から一直線に突き刺す。
「ぐおおおーーーー!!!」
いたちの咆哮が夜に響く。
いたちは大きな腕を振るい、蓮人を振り払う。
「くそっ!」
刺さった刀が振り落とされる。
結月は身軽な身体を回転させていたちの攻撃を避けながら、腕を上ってもう一度いたちの顔を狙う。
今度はいたちの目にあたり、いたちは勢いをそがれる。
「瀬那さん、蓮人さん! 今です!!」
「了解!」
「よし!」
二人の声が揃うと、じたばたするいたちに最後のとどめを刺しに飛び掛かる。
二人の刃はいたちの心臓部分を貫き、やがて灰となって消えていく。
「よし、完璧!」
「やりましたね、お疲れ様です」
結月、瀬那、蓮人は互いに労う。
その時、非常に強力な妖気と共に、結月には見覚えのある双剣を持つ魁が突如目の前に現れた。
「──っ!」
「久しいな、涼風家の娘」
「お前は朔様を貫いた妖魔!!」
「「──っ!」」
二人は驚き、怒気を強める。
「お前が朔様を……」
「朔……ああ、それはこういう姿の人間でしたかね……」
そういうと、魁の横には朔が立っていた。
「朔様……!!」
一瞬戸惑ったが、三人は気配で”それ”が朔ではないことを理解した。
妖魔が朔の形をしている。その状況だけで三人の怒りを増幅させるには十分だった。
「魔夜(まや)、この者たちを壊しなさい。そして他の守り人と一条朔も殺すのです」
「……」
魔夜とよばれたその妖魔はやがてゆっくりと一歩を踏み出した。
その瞬間、その場にはもういなかった。
「──っ!」
結月に攻撃を仕掛ける魔夜。
いきなり飛び掛かられた衝撃で右腕にかすり傷を負う。
「結月ちゃん!!」
「結月!!」
双剣を押し込みながら、相手を押しのけて距離を取る。
瀬那と蓮人がすかさず攻撃を仕掛ける。
だが、朔の姿をした魔夜に対して無意識に抑制本能が働き、うまく攻撃に転じられない。
「くそっ! 朔様の姿じゃ、うまく戦えねぇ」
結月もそれは同じだった。
朔の姿をされていては本気で戦うことが難しい。
結月は長期戦になることを判断して、二人に声をかけた。
「蓮人さん、一時離脱して朔様達に現状報告をお願いできますか? 瀬那さんは私と残ってこのまま戦ってほしいです」
「「了解した」」
三人とも考えは一致していた。朱羅の直属配下と考えられる妖魔二体に対してこの三人では分が悪い。
その場合、一番足の速い蓮人が報告にいくのが適当だと考えられた。
凛の場合は式神が使えるが、この三人は使えない。足で行くしかなかった。
蓮人は二人に背を向け、宮廷へと急いで走った──
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