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第四章
第五十八話「喧嘩」
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泉水の間──
会合の場にはすでに結月、凛と実桜が席についていた。
朔は大概最後に入室するが、瀬那と蓮人の姿が見当たらない。
「何をやっているのでしょうか、瀬那と蓮人は」
凛はしびれをきらして、いまだ到着しない二人に苦言と呈する。
すると、やがて遠くから徐々ににぎやかな声が聞こえてきた。
「お前があんとき俺の邪魔しなけりゃ、こうならなかっただろうが!」
「え~? そうだっけ?」
「ふざけんな! 覚えてねぇとは言わせねえぞ!!!」
「まあ、いいじゃん? 蓮人ちゃん!」
「その呼び方やめろっていってんだろ!!!」
瀬那がからかうように、そしてそれに蓮人が鬱陶しがるように話しながら、廊下を歩いてくる。
結月は驚き、実桜はいつものことかと呆れながらその様子を眺める。
すると、凛が二人に向かって口を開いた。
「瀬那、蓮人」
静かな叱責ではあるものの、その顔は長年の付き合いの瀬那と蓮人からしたら恐ろしいほどの怒りの顔をしていた。
「りっ、凛さん……」
「わかりますね? 私が言いたいことは」
「「申し訳ございません!!」」
そういうと慌てて席につく二人。
その直後に朔が奥のふすまを開けて、入室する。
そのまま自席に向かうと、いつものように膝を組んで座り、頬杖をついた。
全員そろったことを確認すると、凛は口を開いた。
「さて、先日の魔夜の襲撃でしたが、皆さん身体は大丈夫ですね?」
全員が顔を見合わせて、問題ないことを確認し合う。
「無事に帰還できたこと。何よりと思います。皆様お疲れさまでした」
ここ数日、妖魔の出現なども少なくなっていたため、皆治療に専念することができていた。
「気になる情報を罪人が口にしたので、共有をしたく本日集まっていただきました」
「気になる情報っすか?」
瀬那が凛に問う。
「はい。その罪人が言うには、西の森付近で奇妙な霊を見たと」
「奇妙な霊……?」
結月が凛のほうを見ていう。
朔は足を組みなおした。
「この霊若い男性の霊で、夜になると今は使われていない屋敷の中を火の玉と共に徘徊するらしいのです」
皆が息を飲んで耳を傾ける。
「はっきりとはわかりませんが、妖魔の可能性もあります。この調査を今晩、瀬那と蓮人にお願いしたいのです」
「げ? こいつとですか?」
蓮人が嫌そうな顔と声で瀬那を見やりながら言う。
「まじかよ……凛さんなんでこの組み合わせなんです?」
「何か文句でも?」
にこりと笑いながら、瀬那に無言の圧力をかける、凛。
結月と実桜は苦笑いしながらその様子を眺めていた。
「いつもの街の巡回は結月さんと実桜でお願いします」
「「はい」」
「それでは、朔様からは何かございますか?」
「ない」
「かしこまりました」
「先に出る」
一条家の会議に出席するために、朔はその場を後にする。
「それでは、本日の会合はこれで終了です。皆様、各自よろしくお願いしますね」
皆それぞれに凛に返答をする。
そしてそのまま、各自の【表の仕事】へと向かった──
皆いなくなった部屋で凛は一人つぶやいた。
「何か嫌な予感がしますね」
この予感は的中し、すでに物事は動き始めていた──
会合の場にはすでに結月、凛と実桜が席についていた。
朔は大概最後に入室するが、瀬那と蓮人の姿が見当たらない。
「何をやっているのでしょうか、瀬那と蓮人は」
凛はしびれをきらして、いまだ到着しない二人に苦言と呈する。
すると、やがて遠くから徐々ににぎやかな声が聞こえてきた。
「お前があんとき俺の邪魔しなけりゃ、こうならなかっただろうが!」
「え~? そうだっけ?」
「ふざけんな! 覚えてねぇとは言わせねえぞ!!!」
「まあ、いいじゃん? 蓮人ちゃん!」
「その呼び方やめろっていってんだろ!!!」
瀬那がからかうように、そしてそれに蓮人が鬱陶しがるように話しながら、廊下を歩いてくる。
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すると、凛が二人に向かって口を開いた。
「瀬那、蓮人」
静かな叱責ではあるものの、その顔は長年の付き合いの瀬那と蓮人からしたら恐ろしいほどの怒りの顔をしていた。
「りっ、凛さん……」
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「「申し訳ございません!!」」
そういうと慌てて席につく二人。
その直後に朔が奥のふすまを開けて、入室する。
そのまま自席に向かうと、いつものように膝を組んで座り、頬杖をついた。
全員そろったことを確認すると、凛は口を開いた。
「さて、先日の魔夜の襲撃でしたが、皆さん身体は大丈夫ですね?」
全員が顔を見合わせて、問題ないことを確認し合う。
「無事に帰還できたこと。何よりと思います。皆様お疲れさまでした」
ここ数日、妖魔の出現なども少なくなっていたため、皆治療に専念することができていた。
「気になる情報を罪人が口にしたので、共有をしたく本日集まっていただきました」
「気になる情報っすか?」
瀬那が凛に問う。
「はい。その罪人が言うには、西の森付近で奇妙な霊を見たと」
「奇妙な霊……?」
結月が凛のほうを見ていう。
朔は足を組みなおした。
「この霊若い男性の霊で、夜になると今は使われていない屋敷の中を火の玉と共に徘徊するらしいのです」
皆が息を飲んで耳を傾ける。
「はっきりとはわかりませんが、妖魔の可能性もあります。この調査を今晩、瀬那と蓮人にお願いしたいのです」
「げ? こいつとですか?」
蓮人が嫌そうな顔と声で瀬那を見やりながら言う。
「まじかよ……凛さんなんでこの組み合わせなんです?」
「何か文句でも?」
にこりと笑いながら、瀬那に無言の圧力をかける、凛。
結月と実桜は苦笑いしながらその様子を眺めていた。
「いつもの街の巡回は結月さんと実桜でお願いします」
「「はい」」
「それでは、朔様からは何かございますか?」
「ない」
「かしこまりました」
「先に出る」
一条家の会議に出席するために、朔はその場を後にする。
「それでは、本日の会合はこれで終了です。皆様、各自よろしくお願いしますね」
皆それぞれに凛に返答をする。
そしてそのまま、各自の【表の仕事】へと向かった──
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「何か嫌な予感がしますね」
この予感は的中し、すでに物事は動き始めていた──
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