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本編
俺にはそういう趣味ないから!!
しおりを挟むあれ、そういえばあの子竜どこに行ったんだ…
「咲也着替えたよっ!偉いでしょ撫でて!」
咲也は声に反応して振り返る。
声の主は咲也が渡した服を身にまとい腰に手を当てて立っていた。
ブラウスに後ろに行くにつれて裾が長いフィッシュテールスカート、リボンタイ…
「あ、靴も無いのか」
咲也は裸足に気が付きインベントリから靴を出して彼女に渡す。
「この靴も服と同じで自動でサイズが変わるはずだけど一応履いてみてきつくないか確認するんだぞ。サイズじゃなくても歩きにくかったら教えてくれ」
「うん!」
彼女は靴を履き動いてみて感覚を確かめていた。
「どうだ?大丈夫そうか?」
「うん、大丈夫。歩きやすいよ、咲也ありがとうっ!」
彼女は咲也に向かい駆け寄り再度抱き着いて咲也の胸に頭を擦り付けてくる。咲也はその頭を撫でながら頭の中で素数を数えていた。
あー平常心、平常心……
なんか、マタタビにでもなった気分だな……
「それでお前は一体誰なんだ?」
咲也がそう問い掛けた途端彼女はピシッと固まり恐る恐る顔をあげ…
「咲也もしかしてわからないの?」
「え、いやっ」
「うっ、うぅ…」
大きな瞳にうっすらと水の幕が張り
ヤバいっ!!
「うわぁーんっ」
「うわぁっ、泣くなよ、えっとどうすればいいんだ⁉」
「咲也が私の名前付けてくれたのに、幸せを呼ぶってっ!」
幸せを呼ぶ?白銀の髪に透き通るような琥珀色の……
「まさか、琥珀か?」
「っうん!」
彼女いや、琥珀は顔を輝かせて返事をする。
「琥珀、人化できたのか?」
「うん、できるよ?だって琥珀は愛子だもん。愛子はね生まれながらに人化出来るんだよ。古竜たちも長年生きていくことで出来るようになるでしょ?それが最初から出来るのが愛子の特権の1つなんだよ」
なんかこんな重大そうなことを俺が知っていいのか……?てか、愛子って結局なんだ?初めは精神年齢が見た目よりも低いかと思ったけどこれだけ説明出来るなら意外と精神年齢も見た目と同じぐらいなのか?
「ところで咲也、どうして女の子の服なんて持ってるの?もしかして咲也にはそういう趣味があるの?っあ、大丈夫だよ、咲也がそういう趣味持ってても嫌わないから。お母さんも偏見はダメって言ってたもん」
……そういう趣味?女の子の服?
「俺には女装の趣味なんてないぞッ!!」
見た目清純そうだからこそのこの攻撃力っ!!
「え、でもどうして女の子用の服なんて持ってるの?」
「今度俺が携わってる店が売り出す服の最終チェックを頼まれたからだよ!俺はてきとうに知ってるデザインを提供してるんだよ!変な勘違いすんな!!」
「へー」
「質問しておいて何その塩対応!!いきなり変わりすぎじゃないか!? 」
さっきまでの可愛さはどこにいった!
「フフっ、ごめんごめん。嘘だよからかってごめんね。だって咲也自分が私に名前付けたのに気が付いてくれなかったんだもん。」
「いや、それは、人化できるなんて思わなかったし。だって、人化できるのなんてごく一部だけなんだぞ」
そんな咲也の言い分を無視して琥珀は扉の方へ歩きだした。
「それでも、すぐに気がついて欲しいんだよ!!これからはどんな些細な事でも直ぐに気がついてね!」
琥珀はそう言いながらこちらを振り返り笑った。
「ほら、早くこんな所出よ咲也!」
✯*・☪:.。∅・*:。✡*:゚____________________________________✯*・☪:.。❅:*.。❅
今回は短いですがきりがいいのてここまでにします。いつも読んでいただきありがとうございます!
(๑⃙⃘ˊ꒳ˋ๑⃙⃘)ᵗᑋᵃᐢᵏ ᵞᵒᵘ ¨̮
やっと、ヒロイン登場です!まだ、キャラ設定が安定してないのはご愛嬌ということで大目に見て下さい゚+。(o・ω-人)・.。
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