拝啓両親へ、俺は異世界で竜のお姫様と旅をすることになりました

サクラ

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本編

出会い

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「キュー?キュキュー!キュウ?」

大きさはだいたい50cmの小さな白銀色で瞳の色は琥珀色の竜が先程から咲也の周りを飛び回っている。現実逃避で洞窟を出ていこうとしたら竜まで一緒に着いてきたため外に出るのはやめた。


「あーどうなってんだ?なんで竜がいるんだよ。見たところまだ子供みたいだし」

    竜は繁殖率が低くある程度の大きさになるまで親のもとで育てられると、知り合いの古竜が話していた。
    何百年か生きた竜は古竜と呼ばれ知恵を備えていて人の言葉を話すことが出来る。俺がこの前討伐した竜は古竜ほど生きていなくて、知恵もなく人々を襲ったために討伐依頼がギルドに張り出されていた。竜達は自分以外の竜に関心がなく同族が人に倒されても興味を持たない。

成長したら親元を離れて勝手に生きていく。しかし先程から俺の周りを飛び回っている竜はまだ親の元で育てられているはずの幼い竜で幼い竜が一人でいることはまずない。


「お前なんで1人でいるんだ?」

「キュウ?」

 なんとなく竜に話しかけてみるものの竜が喋ることはなく項垂れる。


「はぁ、こうしてても仕方ないし取り敢えず知ってそうな奴の所に行くか。お前も着いてくるか?」

「キュッ!!」

 いくら考えてもわからないもんはわからん。こうなったら同じ種族の古竜に聞きに行くことにするか。さて、古竜の爺さんでも知らなかったらどうするかな。
 
 咲也は仔竜の頭を撫でながら一人考える。ヒンヤリしていて暑い夏には抱きしめていたいと思った。


「いつまでもお前じゃ悪いか、何かいい名前を考えなきゃな。そうだなぁ琥珀なんてどうだ?お前の瞳の色で幸せを呼ぶ宝石の名前でもあるんだ」
「キュ?キュウー!!」

 仔竜は首を傾げた後気に入った様で宙返りをする様に飛んだ。


「気に入ってくれたのか。俺の名前は咲也だよろしくな、琥珀」

「キュッ!!」

 琥珀は咲也に近づき額を合わせてきた。


「っ!?」

 瞬間辺りが白く光り余りの眩しさに咲也は目を閉じる。



 光が収まりゆっくりと目を開ける。辺りは先程までと変わりない。ただ一つを除いて。
 

「……お、女の子?」

「…?」

 先程まで咲也の周りを飛び回っていた小さな竜の代わりに咲也の目の前には1人の少女が佇んでいた。

 腰まで届く白銀の長い髪の毛に透き通った金色、琥珀色の瞳の少女がいた。まるで宗教絵画に出てきそうな少女だった。


 女の子?あの子竜はどこにいった?

 咲也は辺りを見回すものの子竜の姿は無く、その場に居るのは自分とその少女だけだった。
 彼女はこちらを向き少し首を傾げ…


「咲也!」

「うわっ!!」

 彼女は咲也の名前を呼び、抱きついてきた。


 は?え?誰だよこの子?
てか、服!!この子何にも着てないし!はっ、これが世にいうラッキースケベか⁈ってそうじゃなくて!!

 咲也は急いでインベントリに手を突っ込み服を取り出す。それを彼女に羽織らせて転移で彼女から離れる。

「いいから早く服を着ろ!!」

「……咲也?」

「わあああーー、いいから服着てください!!刺激が強すぎるから!」

 咲也はそっぽを向き取り出した服を早く着るように言う。
俺は何にも見てないからなっ!!


「…これ着たらまた・・頭撫でてくれる?」

「頭を撫でるでもなんでもするから、服着て!!」

 ん、また・・

「わっかた!!絶対だよっ!」

「わかったよ!!」 

 彼女は元気に返事をした。

 咲也は彼女が服を着ているうちに精神統一することにした。




____________________________________________________________


いつも読んでくださってありがとうございます(୨୧•͈ᴗ•͈)◞ᵗʱᵃᵑᵏઽ*♡
今回は短いですが咲也君が落ち着きたいそうなのでここで終わりにさせてもらいます。咲也君が子供ですみません‎‎‎|ू๑•́ㅿ•̀๑)ᔆᵒʳʳᵞ

「俺のせいにするなっ!!」

「うわぁ!咲也君暴れないで!!作者死んだら終わっちゃうよぉ!」

「知るかぁ!!」

それではこれからも応援よろしくお願いします(o・ω-人)
















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