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21.俺は男だからーー。
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「ーーもちろん、甘える人間は選ぶ」
指が顎や首筋までも撫でてくるんだけど、俺はタマじゃないーー、タマじゃないけど、これって気持ちがいいんだな……。
ーー薄々感じてたけど、……こいつ俺で遊んでるよな?うん、確実に、超からかってないか?
「もう、寝る!……言っとくけど、風呂は今日だけだぞ!明日からは絶対にお断りだからな!」
俺は頬をふくらませて横を向いた。ふんだ、無視してやるからな!
「そうか……。なら他のことをしようーー」
「ーー何をだよ!」
言うなり俺の顔を自分に近づける。うわぁ、美形すぎる!ちょっと、首もげるって!
「おいーーっ!」
かすめるようなキスをされ、俺は目を見開く。かーーーっ、もう顔が熱くてたまんないやーー。なんでこんなこと真顔でできるんだよ。
「ーー侍女に閨の作法ぐらい聞いておけ」
「ネヤノサホウ?なんだ、それ」
「抱きたい」
アイスブルーの瞳が、まるで俺を射抜くようにきらきらと強く輝いている。ホントにきれいな目だよな……、心の中がドキドキしてきてヤバいぐらいだ。
「…………んっ?」
それよりも、いま何を言われたんだ、俺ーー?だ、だ、だ、だ、だ、だ、だからはじまる言葉だったよな?あ、あれって、こ、恋人とかにいうやつだろ!?
「おまえはどうだ?」
どうだ、って、どうだなんて言われても、そんなの無理に決まってるだろーー!俺は耳まで真っ赤になっている顔をごまかすように、大きく口を開けて言った。
「ばぁ~~~か!」
「何の本を読んでるの?」
「ーーああ、治水工事の研究だ」
「治水工事……。ルイリは勉強家だな」
覗いてみたけど、とてもじゃないけど読めないや。数字はわかるんだけどなーー、ってどこの世界も算用数字に大きな違いはないみたいだよ。
「ーー気候変動を踏まえた降雨特性の分析、越水に強い堤防構造、流域全体の対策………」
「洪水が起きたりするのか?」
「ーーー私の子供の頃はひどい降雨量が続き、毎年のように氾濫していた。工事をするなら今しておかないとーー」
ルイリは俺の使っているベッドで普通に横になる。そこで重々しい装丁(革?)の書物を読んでいたりするんだけど、皇帝は賢くないとダメなんだろうな。
こいつが横にいるのにも慣れたけど、なんで自分の部屋で寝ないんだろう?そっちのほうが気楽に寝れるよな?ーーまっ、俺としてもひとりでいると両親や向こうの国のことを考えてしまうから、気は紛れるってのはあるよーー、けどさ……。
「どうした?」
「ーー別に……。ここから入ってくるなよ」
真ん中には境界線代わりにクッションを並べてるんだけど、いまのところ意味はない。なんでだか朝になると、俺がルイリの陣地にはいってるんだ。俺ってそんなに寝相が悪かったかな……?
「ーーああ」
くすくすと笑いながら、ルイリが本を片付ける。はいはい、おやすみになられるお時間でございますねーー。
「ーーーおまえは、自分の国に帰りたいのか?」
「そりゃ帰りたいよ」
ここはいろいろと不便だしさ……。
「……なぜだ?」
なぜって、俺はまずここの人間じゃないだろ?何のバグでこうなってんだよな?きっとあらゆるところに電波が飛んでるから、人間をワープさせる電波が偶然発生したのかもしれないぞ。
「ーースマホほしいし、マック食べたいし、カラオケしたいし、ゲーセンだって行きたいしーー……、ーー母さんのカレーが食べたい……」
ぐすっ、一番の理由は母さんのカレーだ。あれをまた食べられる日が、来るのかな……。
「……そうかーー……。ーーただ、ノウス……魔導師にも聞いてはみたが、どうやらここはおまえがいた世界とは異なるようだ」
絶対に意味わかってないはずなのに、そこスルーするのかよ。スマホなんかスケジュール管理もできるから、皇帝だってほしいやつだよな。
「ーーー異世界、ってやつか……?」
こわごわと聞いた俺に、ルイリはあっさりと答える。
「簡単にいえばそうだ。ここに来た原因がわからない以上、帰還方法がないらしい」
「………そっか……」
そうじゃないかと思ってたけど、やっぱり帰る方法がないのか……。
「いつまでも、ここにいればいい」
妙にうれしそうな声に俺の眉が寄る。何を喜んでんだかーー。
「いや、……そう言ってくれるのは、ありがたいんだけどさ……」
衣食住がきちんとしてるのは、ホントに助かることだ。もっとひどい環境とか、無人島なんかに飛ばされてたら、今頃生きてはいないだろうしーー……。
ーーだけど、だけどさーー……、俺は、男だからーー……。
「………」
「なんだ?」
「ーーなんでもない……」
何を言いかけたんだ……。そんなあたりまえのこと、こいつはちゃんとわかってるはずだろ?
ーー皇帝には女性の奥さんが、絶対に必要なことだってぐらいーー……。
指が顎や首筋までも撫でてくるんだけど、俺はタマじゃないーー、タマじゃないけど、これって気持ちがいいんだな……。
ーー薄々感じてたけど、……こいつ俺で遊んでるよな?うん、確実に、超からかってないか?
「もう、寝る!……言っとくけど、風呂は今日だけだぞ!明日からは絶対にお断りだからな!」
俺は頬をふくらませて横を向いた。ふんだ、無視してやるからな!
「そうか……。なら他のことをしようーー」
「ーー何をだよ!」
言うなり俺の顔を自分に近づける。うわぁ、美形すぎる!ちょっと、首もげるって!
「おいーーっ!」
かすめるようなキスをされ、俺は目を見開く。かーーーっ、もう顔が熱くてたまんないやーー。なんでこんなこと真顔でできるんだよ。
「ーー侍女に閨の作法ぐらい聞いておけ」
「ネヤノサホウ?なんだ、それ」
「抱きたい」
アイスブルーの瞳が、まるで俺を射抜くようにきらきらと強く輝いている。ホントにきれいな目だよな……、心の中がドキドキしてきてヤバいぐらいだ。
「…………んっ?」
それよりも、いま何を言われたんだ、俺ーー?だ、だ、だ、だ、だ、だ、だからはじまる言葉だったよな?あ、あれって、こ、恋人とかにいうやつだろ!?
「おまえはどうだ?」
どうだ、って、どうだなんて言われても、そんなの無理に決まってるだろーー!俺は耳まで真っ赤になっている顔をごまかすように、大きく口を開けて言った。
「ばぁ~~~か!」
「何の本を読んでるの?」
「ーーああ、治水工事の研究だ」
「治水工事……。ルイリは勉強家だな」
覗いてみたけど、とてもじゃないけど読めないや。数字はわかるんだけどなーー、ってどこの世界も算用数字に大きな違いはないみたいだよ。
「ーー気候変動を踏まえた降雨特性の分析、越水に強い堤防構造、流域全体の対策………」
「洪水が起きたりするのか?」
「ーーー私の子供の頃はひどい降雨量が続き、毎年のように氾濫していた。工事をするなら今しておかないとーー」
ルイリは俺の使っているベッドで普通に横になる。そこで重々しい装丁(革?)の書物を読んでいたりするんだけど、皇帝は賢くないとダメなんだろうな。
こいつが横にいるのにも慣れたけど、なんで自分の部屋で寝ないんだろう?そっちのほうが気楽に寝れるよな?ーーまっ、俺としてもひとりでいると両親や向こうの国のことを考えてしまうから、気は紛れるってのはあるよーー、けどさ……。
「どうした?」
「ーー別に……。ここから入ってくるなよ」
真ん中には境界線代わりにクッションを並べてるんだけど、いまのところ意味はない。なんでだか朝になると、俺がルイリの陣地にはいってるんだ。俺ってそんなに寝相が悪かったかな……?
「ーーああ」
くすくすと笑いながら、ルイリが本を片付ける。はいはい、おやすみになられるお時間でございますねーー。
「ーーーおまえは、自分の国に帰りたいのか?」
「そりゃ帰りたいよ」
ここはいろいろと不便だしさ……。
「……なぜだ?」
なぜって、俺はまずここの人間じゃないだろ?何のバグでこうなってんだよな?きっとあらゆるところに電波が飛んでるから、人間をワープさせる電波が偶然発生したのかもしれないぞ。
「ーースマホほしいし、マック食べたいし、カラオケしたいし、ゲーセンだって行きたいしーー……、ーー母さんのカレーが食べたい……」
ぐすっ、一番の理由は母さんのカレーだ。あれをまた食べられる日が、来るのかな……。
「……そうかーー……。ーーただ、ノウス……魔導師にも聞いてはみたが、どうやらここはおまえがいた世界とは異なるようだ」
絶対に意味わかってないはずなのに、そこスルーするのかよ。スマホなんかスケジュール管理もできるから、皇帝だってほしいやつだよな。
「ーーー異世界、ってやつか……?」
こわごわと聞いた俺に、ルイリはあっさりと答える。
「簡単にいえばそうだ。ここに来た原因がわからない以上、帰還方法がないらしい」
「………そっか……」
そうじゃないかと思ってたけど、やっぱり帰る方法がないのか……。
「いつまでも、ここにいればいい」
妙にうれしそうな声に俺の眉が寄る。何を喜んでんだかーー。
「いや、……そう言ってくれるのは、ありがたいんだけどさ……」
衣食住がきちんとしてるのは、ホントに助かることだ。もっとひどい環境とか、無人島なんかに飛ばされてたら、今頃生きてはいないだろうしーー……。
ーーだけど、だけどさーー……、俺は、男だからーー……。
「………」
「なんだ?」
「ーーなんでもない……」
何を言いかけたんだ……。そんなあたりまえのこと、こいつはちゃんとわかってるはずだろ?
ーー皇帝には女性の奥さんが、絶対に必要なことだってぐらいーー……。
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