スキしかいらない

みやび

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心の内

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~side 桜~

もう…調子がいいのか悪いのか…
狂いっぱなしなのは間違いないんだけど…

今日草間さんに言われたので本当に嬉しかったんだけど、それでも確かに違った。草間さんに対しても一人称は『僕』だったし。他のスタッフが居ても変わらずに僕。。。

「まぁ、一人称が違うだけでどうこうって訳じゃないんだろうけど…」

でもやっぱり気になる。会長が…男性が一人称を変える意味って何だろう…そう思って気付けばスマホで調べていた。

「…へぇ、全員がそうとは限んないだろうけど…」

出てきた検索結果を見て何だかスン…と納得してしまった。

てことは…

「え、でも、初めの頃から俺だったけど…何で?」

そう。その検索結果をもってしても初めに近い頃から私にとって牧田のイメージは『一人称は俺』だった。間違いなく意外と早い段階からそうだったもん。

「でも、ひとめぼれとかって男性無いみたいだし、それに会長に限って、そんな事はないだろうし。」

それでも検索結果は嬉しいものだった。加えて今日の誘い。

「…嬉しい意外に無いって…どうしよ…」

また、触れれるかな…いけないとは思ってる。そんなこと考えてばっかりだとそれしかない様に取られちゃっても嫌だし…そんなのは私が一番分かってる。でも…

期待してしまう。

会長に抱きしめられるのはなんていうか…あったかい…気持ちぃし…だけどなんか自分からって言うにはいろんなことが、いろんな経験値が足りなさすぎる…

「どうしよ…」

でも、手位は…繋いでも、って言うかむしろ繋ぎたいって思う…素直になってもいいんだろうけど…恥ずかしいってのがきっとまた先走るんだろうな…

「何着ていこう…」

いつの間にか、考えている事は一人称問題から明後日のデートについてに様変わりしていた。


~side 牧田~

どうかしてる、本当に…
まさか草間にまで勘付かれるとは…

『せっかく二人にしたのに』
『解りやすいですね』

そんなに顔に出ていたのか…?だからって…それを言ってしまう程に…?

草間の事だから誰彼にペラペラ話す訳もない。だからもし仮に本当のことを言っても問題はない…
解っているんだが…解っているけれど…

確かに彼女に口止めをしている訳でもない。俺自身も非公開にしている訳でもない。何よりも俺の会社では社内恋愛禁止じゃない。
それは俺自身の事にしても同様だ。

だけど…なぜだろう、何かが引っかかるのか…

あぁ、そうか…

グラッドの人間に聞かれるかもしれない

それが俺は嫌なのかもしれない。相当言われているだろうし。だけど彼女が何も言わないから、

本当に…それだけか?
言わないんじゃなくて『言えない』の間違いとかは無いか?

考え出せば考えるだけ、いろんな靄がグルグルと頭を、思考をかき乱す。

明後日の約束、どうしようか…どこかでお茶でもするか?それとも…でもそんなに焦る必要もない。というか…

ひとつひとつの行動が…言葉が…彼女の事をもっと知りたい…何を考えて、何を見ているのか…仕事じゃない、そうじゃなくて…ただ、純粋に…

抱きしめて、あわよくば…

キスしたいなんて…

「俺のがよっぽど子供だな…そんな事に拘るなんて…」

少しは俺の頭の靄も…明後日迄には少しは晴れていてくれよ…
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