社畜から卒業したんだから異世界を自由に謳歌します

湯崎noa

文字の大きさ
37 / 201
第2章・モフモフで可愛いケモノっ子

036:いざ、アギダクト島へ

しおりを挟む
 俺とエッタさんは素晴らしい一夜を明けてから、少し恥ずかしさが出て来てモジモジしながら準備を始める。
 シュナちゃんとカエデちゃんは、俺たちの変な雰囲気を感じとっているのか、俺たちに何があったのかを聞く。


「何かあったんですかわん?」

「えっ!? な なんでだい!?」

「だって、なんか2人ともソワソワしている様だわん………もしかして緊張してるんですかわん?」

「ま まぁそんなところだよ………気にせずに、アキダクト島に行く準備をしようね」


 カエデちゃんは阿保の気質を持っているが、こんなところに気が効くのかと少し警戒しなければいけないと思った。
 しかしエッチな事への情報は乏しいみたいで、そこから深く入ってこられる事は無かったので、俺も それなりに流して話をアキダクト島の方に変えるのである。


「あれ? ミナト様、剣を置いていくのですか?」

「あぁアイツには拳で負けたからな。この負けたまま、剣で勝ったのしても嬉しくもない………だから格闘家というポジションで今回は戦おうと思ってるんだよ」

「そういう事ですか。ミナト様なら剣でも拳でも、ジャックとかいう奴には負けないと思います!!」


 俺は剣を置いてアキダクト島に向かうが、これは男として拳の殴り合いで負けたのに、俺だけ剣を使って勝つのだけはプライドが許さない為に剣を置いたのだ。
 そのまま俺たちは準備を進めて、全ての準備が整ったところで船に乗り込もうとすると、兎人族の兵士たちが現れた。


「我々も連れて行ってもらえないでしょうかぴょん!! 我々は船員たちを倒して、ミナトさんたちの道を作りますピョン!!」

「確かに俺は良いが、3人の体力を考えても極力は雑魚との戦闘は避けたいところだよな………」


 兎人族の兵士たちはジャック大船団には、雑魚とは言えども船員が多くいるので、その雑魚たちを我々が倒して、俺たちの道を作ると志願して来たのである。
 そんな大人数で行くつもりは無かったが、エッタさんたちの体の事を考えれば、女海賊たち以外の戦闘は極力避けたい。
 それならば兎人族の兵士が居た方が、上手くいくのでは無いかと俺は頭の中で考える。


「分かった。それじゃあついて来てもらおうか………俺の方は良いから、エッタさんたちの援護とかも頼むよ」

「了解しましたぴょん!!」

「よし!! このメンバーでアキダクト島に乗り込み………あの悪鬼《ジャック=ラムズ》を討ち取るぞ!!」

『うぉおおおおお!!!!!』


 兎人族の兵士たちを同行させる事を決めて、これにて4人だったところが30人の大所帯となった。
 その30人は船に乗ると、先の親島《アキダクト島》に向けて出発するのである。
 親島のアキダクト島までは2時間くらいで到着するらしく、船の中には緊張感が漂っている。
 そんな中で俺はシュナちゃんと、カエデちゃんに獣人に関する疑問を質問する。


「獣人って月を見たら、体が強化されるとかって無いの?」

「月を見たらですかわ? 確かに、先祖様たちはなったとかって聞きますけどわん………」

「それは退化して行って無くなったって感じだにゃ。それに話によると凶暴化も加わって、強さが何倍にもなるって聞いた事があるにゃ」


 獣人のイメージとして満月の時に、体が進化して獣神になるのかという疑問を持っていた。
 それをシュナちゃんとカエデちゃんに質問すると、書物で見ただけだというが、昔はあったが退化して獣神化しなくなったと詳しく話してくれた。
 しかし獣神ができた獣人たちは、強さにプラスして凶暴さも増すので、強さとしては厄介なモノとして認定されていたらしい。
 そんな話をしているとアキダクト島が見えて来て、俺たちの集中力が格段に上がっていく。


「3人とも覚悟は決まってるから、そこに関しては何もいう事は無いけど………撤退のタイミングは誤らないで」

「私たちが負けると思ってるのかわん?」

「勝つと思ってるさ。だけど、そこに関してのリスクを考えていない人間っていうのは二流だ。勝つ事を前提とした、リスクヘッジを行うんだ」

「分かりました。そこに関しては、私が責任を持って対応してみせます………ミナト様も危険と思ったら撤退して下さいね」


 俺としては無理をして大怪我をされるくらいなら、潔く逃げてくれた方がマシだと思っているが、3人の目を見れば俺の言いたい全ての事を押し殺させてくれる。
 それどころか、俺が心配する側であるがエッタさんたちの方も俺の事を心配してくれて、こんな心配をしてくれる人たちの前で相手から逃げるなんてありえない。


「よーしっ!! このまま乗り込んでやるぞ!!」

『うぉおおおお!!!!!』


 俺たちはアキダクト島に乗り付けると、ジャック大船団の船員たちは敵が攻めて来たとパニックになる。
 そのパニックが広がっている中で、兎人族の兵士たちが陸に上がると俺たちの進む道を作る為に戦ってくれている。
 俺たちは兵士長の人が合図を出すまで船の上で待っており、綺麗に進む道ができたところで合図を出した。


「兵士たちの協力に感謝する!!」

「ありがとうございます!!」

「助かったわん!!」

「ありがとにゃ………」


 俺たちはキチンと兵士たちに感謝を伝えてから、奴らのアキダクト島の根城まで向かうのである。
 アキダクト島は山がある以外は平地となっており、アカシア島に比べたら遥かに何もなく、どうしてジャックたちがアカシア島を移動して、こんな島に来たのかは理解できない。
 そんな事を考えながら走っていると、俺たちの信仰方向の前に女海賊のミア&クロエが姿を現した。


「まさか、こんなところまで追って来るなんてな」

「馬鹿な奴らだよ。またオレたちに、叩き潰される為にしたんだからな!!」


 アレがエッタさんたちを苦しめたっていう女海賊たちか、確かにオーラだけでも強いとは分かるな。
 根城にいないところを見ると俺たちが来るのを知っていて、ここで待ち伏せしていたのだろう。


「ミナト様。ここは私たちに任せて、ミナト様は船長のところに行って下さい!!」

「だ だいじょ………いや、分かったよ。ありがとう!! 3人とも気をつけるんだぞ!!」

「はいわん!!」

「はいにゃ……」


 俺の事を3人は走って追い越して前に出ると、自分たちが足止めするからジャックのところにと凛々しい顔で言ってくれた。
 俺は3人を置いて、先に待っている海賊界の怪物を倒すべく振り向かずに走り出す。


「なんだい? アレが船長が言っていた奴か………しかし、見ない顔が1人増えたが、そんなの有象無象と変わらないだろう」

「ここで貴方たちを倒します!!」


 完全にエッタさんたちを下に見ているので、終始ニヤニヤした顔をしているのである。
 そんな3人を俺は残して先に進むと、山のてっぺんにテントが張っており、あそこが根城だと分かった。


「あそこにジャックが居るのか………今度こそ、ぶっ飛ばしてやる!!」

「誰をぶっ飛ばすって? テメェが誰に、完敗したって忘れちまったのかなぁ?」

「ジャックぅ!!」


 俺が中に乗り込もうとした時に、ジャックの方から出て来て、こっちも俺に勝っているからと舐めきっている。
 そんな顔を見ると、死んでも勝ってやりたいという気持ちになって、やる気が上がっていくのである。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる

三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。 こんなはずじゃなかった! 異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。 珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に! やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活! 右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり! アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

異世界に転生した社畜は調合師としてのんびりと生きていく。~ただの生産職だと思っていたら、結構ヤバい職でした~

夢宮
ファンタジー
台風が接近していて避難勧告が出されているにも関わらず出勤させられていた社畜──渡部与一《わたべよいち》。 雨で視界が悪いなか、信号無視をした車との接触事故で命を落としてしまう。 女神に即断即決で異世界転生を決められ、パパっと送り出されてしまうのだが、幸いなことに女神の気遣いによって職業とスキルを手に入れる──生産職の『調合師』という職業とそのスキルを。 異世界に転生してからふたりの少女に助けられ、港町へと向かい、物語は動き始める。 調合師としての立場を知り、それを利用しようとする者に悩まされながらも生きていく。 そんな与一ののんびりしたくてものんびりできない異世界生活が今、始まる。 ※2話から登場人物の描写に入りますので、のんびりと読んでいただけたらなと思います。 ※サブタイトル追加しました。

御家騒動なんて真っ平ごめんです〜捨てられた双子の片割れは平凡な人生を歩みたい〜

伽羅
ファンタジー
【幼少期】 双子の弟に殺された…と思ったら、何故か赤ん坊に生まれ変わっていた。 ここはもしかして異世界か?  だが、そこでも双子だったため、後継者争いを懸念する親に孤児院の前に捨てられてしまう。 ようやく里親が見つかり、平和に暮らせると思っていたが…。 【学院期】 学院に通い出すとそこには双子の片割れのエドワード王子も通っていた。 周りに双子だとバレないように学院生活を送っていたが、何故かエドワード王子の影武者をする事になり…。  

1つだけ何でも望んで良いと言われたので、即答で答えました

竹桜
ファンタジー
 誰にでもある憧れを抱いていた男は最後にただ見捨てられないというだけで人助けをした。  その結果、男は神らしき存在に何でも1つだけ望んでから異世界に転生することになったのだ。  男は即答で答え、異世界で竜騎兵となる。   自らの憧れを叶える為に。

田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛

タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】 田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。

処理中です...