社畜から卒業したんだから異世界を自由に謳歌します

湯崎noa

文字の大きさ
52 / 201
第2章・モフモフで可愛いケモノっ子

051:金の持つ力

しおりを挟む
 カエデちゃんたちは、バラドンカンパニーのブタマン課長と戦闘を行っている。
 カエデちゃんが前衛をやっているが、ブタマンに捕まって強めのハグをされてしまっている。


「止めろわん!! 気持ち悪いわん!!」

「離さないもん!! 僕の宝物にするんだもん!!」

「カエデを離さにゃ!!」

・氷魔法Level1《アイスボール》

「痛っ!?」


 レベル1のアイスボールだが魔力を、たくさん詰め込んだ為に硬く大きなボールを出してブタマンに撃つ。
 するとブタマンの腹に命中して、ハグする腕が緩んだところでカエデちゃんが顎にヘッドバットをしてから脱出した。


「シュナ、ありがとうわん!!」

「気にしないで、あれが気持ち悪いのは同じにゃ………」

「2人とも真ん中を空けて………」


 カエデちゃんが抜け出したところで、助けてくれたシュナちゃんに感謝をしてからグータッチを行なう。
 すると後衛にいた、イローナちゃんが2人に真ん中を空ける様にいうので、2人はスッとサイドに寄って真ん中を空ける。


「ちょっと痺れるけど、死にはしないから………」

・雷魔法Level2《狩る電流ハント・ショック

「がわわわわわ!!!!!」

「雷魔法を使えるのかにゃ………」

「凄いわん!!」


 イローナちゃんは真顔のクールなまま雷魔法を使って、ブタマンを感電させると一瞬にして気絶させてしまった。


「先を急ごう………」

「そうだねわん!!」

「それにしても、ミナトさんたちの方から爆発音が聞こえてこないかにゃ?」


 イローナちゃんは先を急いだ方が良いと、2人を急かすと2人も確かにと言って先に進もうとする。
 しかし俺たちが担当している方から爆発音が、何度も聞こえる事からシュナちゃんたちは心配している。


「まぁミナトさんたちなら、心配はいらないと思うわん」

「それもそうにゃ。それじゃあ、イローナちゃんが言うように先に進もうかにゃ………」


 俺たちの心配はしてくれたが信頼してくれてもいるので、自分たちが行くまでも無いと判断して先に進む事にした。
 すると騒ぎを聞きつけたバラドンカンパニーのチンピラたちがやってくるを見て、3人は隠れ後をつける事にする。


「アイツらの後ろをついていけば、必ず本社まで辿り着けると思うわん………」

「カエデにしては良いアイデアにゃ」

「私をなんだと思ってるんだわん!?」


 カエデちゃんが出したアイデアに対して、シュナちゃんはニヤニヤ顔でイジるとカエデちゃんはムキーッとなる。
 そんなやりとりをしながらもカエデちゃんたちは、チンピラの後をつけていくとある会社の前に到着した。


「表向きは、仕入れの会社みたいわん………その裏で、戦争仕掛け人とかいう仕事をしてたんだわん?」

「そうみたいにゃ」

「これから、どうするの? このままミナトさんたちを待つ?」

「どうするかわん……」


 バラドンカンパニーは表向きは仕入れ会社らしいが、裏で色々な悪事に手を出している悪徳会社だ。
 本社を見つけられた3人だったが、このまま3人で潜入するのか俺を待つのかで意見が分かれている。



* * *



 俺はエッタさんに協力してもらって、バラドンカンパニーの社長であり戦争仕掛け人の異名を持つエルマーと戦闘している。
 しかしエルマーのオリジナルスキルと、戦闘経験の差によって勝つどころか触る事すらもできない。


「これで分かっただろ? お前らじゃあ、俺に触る事すらも無理なんだよ!!」

「舐めんなっ!!」

・炎魔法Level1:ファイヤーボール
・風魔法Level2:ストーム

――――炎龍の吐息ドラゴニック・ブレス――――

「こんな目眩しが通用すると……思うなっ!!」


 俺はエルマーの格が違うんだと言わんばかりの高笑いに腹が立って、フラストレーションが高まっていくのである。
 そこで俺は炎龍の吐息ドラゴニック・ブレスで、エルマーの視界を全て炎で覆い尽くす。
 しかしエルマーは最も簡単に爆風で炎を退かすと、エルマーの視界から俺は消えていた。


「どこへ消えたっ!! そんな小細工が通用すると思うな!!」


 俺の姿が消えた事でエルマーは吠えて、周りをキョロキョロと俺の姿を探すが、俺は息を殺して時を待っている。


「背中に目は付いていないだろ!!」

「エルマーの邪魔はさませんよぉ」


 俺は時が来たと思って物陰から飛び出すと、殴りかかろうとした瞬間に何処からか声が聞こえて煙玉のようなモノを喰らう。
 そのまま俺が地面に墜落するとエッタさんが駆け寄ってきて、心配してくれるが俺の視界が歪み始める。


「テメェ。俺の喧嘩を邪魔しやがったな?」

「邪魔だなんて言わんで下さいよ。わっちは、エルマーさんの安全が気になったんですから」

「そ その服は……どうして!?」


 俺の歪んでいる視界とエッタさんのハッキリとした視界に、ある服を着た人間がエルマーを助けたのだと分かった。
 その服とはクロスロード連盟軍の軍服だったのである。
 エッタさんは、どうして正義の軍隊が世界的大犯罪者を助け、ペコペコしているのかが理解できずにいる。


「どうだい? 俺の眠り玉は効果覿面だろぉう?」

「クロスロード連盟軍が、どうして俺に協力してるんだって顔をしてるな? だから、さっきから言っているが、この世は金が全てだ………正義も金で買えるんだよ!!」


 なんとクロスロード連盟軍の将校を、裏金を使って国での悪事を揉み消してもらっていたのである。
 それを聞いたエッタさんは、正義のクロスロード連盟軍が何をしているのかと驚きを隠せずにいる。
 しかしエッタさんは自分だけでは、2人に勝つ事はできないと判断して離脱を最優先に考える。


「さてとお嬢ちゃんも含めて、この世から消えてもらおうじゃ無いか」

「そんな事はさせない!!」

・光魔法Level6《後光の輝き》

「眩しっ!? ちっ。小賢しい野郎たちだ………まぁ袋のネズミだろうからな」


 エルマーが向かってくるのに対して、エッタさんは光魔法の全力を使った光らせると、さすがのエルマーでも目をやられて動きが止まったところで、エッタさんは俺を連れ出す。
 エルマーは逃げられた事に苛立ちを感じるが、この首都には多くの社員を配備している為に捕まえられる自信があった。
 そんな風に思っているとは知らずに、エッタさんは俺を小脇に抱えて戦線から離脱するのである。


「眠り玉って言ってたから、毒では無いと思うけど………ミナト様は大丈夫かな」


 エッタさんは戦場になった場所から、かなり離れて宿屋に急遽入って部屋を取ると俺を休ませてくれた。


「ミナト様は、ここで少し休んで居て下さい………私は、下の酒場で情報を収集してきます」


 エッタさんは俺を寝かしている間に、宿屋の1階にある酒場でバラドンカンパニーの話を集めに行ってくれた。
 下の酒場が思っていたよりも繁盛しており、これなら少しでも情報を集められるのでは無いかと、エッタさんは感じた。


「バラドンカンパニーっていう会社に、ついて聞きたいんですけど良いですか?」

「バラドンカンパニーだって!? エルフの嬢ちゃん、そんな大きな声で奴らの話はしない方が良いぜ………」

「知っているんですね!!」

「あぁ知ってはいるが、そんなの ここで話したら………俺の首が飛ばされちまうよ!!」


 話を知っている男の人がいるみたいだが、何やら大っぴらには話す事はできないと焦っている様子だった。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる

三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。 こんなはずじゃなかった! 異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。 珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に! やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活! 右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり! アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

異世界に転生した社畜は調合師としてのんびりと生きていく。~ただの生産職だと思っていたら、結構ヤバい職でした~

夢宮
ファンタジー
台風が接近していて避難勧告が出されているにも関わらず出勤させられていた社畜──渡部与一《わたべよいち》。 雨で視界が悪いなか、信号無視をした車との接触事故で命を落としてしまう。 女神に即断即決で異世界転生を決められ、パパっと送り出されてしまうのだが、幸いなことに女神の気遣いによって職業とスキルを手に入れる──生産職の『調合師』という職業とそのスキルを。 異世界に転生してからふたりの少女に助けられ、港町へと向かい、物語は動き始める。 調合師としての立場を知り、それを利用しようとする者に悩まされながらも生きていく。 そんな与一ののんびりしたくてものんびりできない異世界生活が今、始まる。 ※2話から登場人物の描写に入りますので、のんびりと読んでいただけたらなと思います。 ※サブタイトル追加しました。

御家騒動なんて真っ平ごめんです〜捨てられた双子の片割れは平凡な人生を歩みたい〜

伽羅
ファンタジー
【幼少期】 双子の弟に殺された…と思ったら、何故か赤ん坊に生まれ変わっていた。 ここはもしかして異世界か?  だが、そこでも双子だったため、後継者争いを懸念する親に孤児院の前に捨てられてしまう。 ようやく里親が見つかり、平和に暮らせると思っていたが…。 【学院期】 学院に通い出すとそこには双子の片割れのエドワード王子も通っていた。 周りに双子だとバレないように学院生活を送っていたが、何故かエドワード王子の影武者をする事になり…。  

1つだけ何でも望んで良いと言われたので、即答で答えました

竹桜
ファンタジー
 誰にでもある憧れを抱いていた男は最後にただ見捨てられないというだけで人助けをした。  その結果、男は神らしき存在に何でも1つだけ望んでから異世界に転生することになったのだ。  男は即答で答え、異世界で竜騎兵となる。   自らの憧れを叶える為に。

田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛

タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】 田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。

処理中です...