社畜から卒業したんだから異世界を自由に謳歌します

湯崎noa

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第3章・残念なドラゴンニュートの女の子

069:変わらない性質

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 俺たちは宿屋の外で、街の中が騒がしい事に気がついて皆んなは外に出てみる。
 すると何やら住人の人たちは、街の中心の方へと大勢の人たちが避難していた。


「何があったんだ?」

「ハイウルフの集団が、この街に迫って来てるんだ!!」

「なんだって? あの巣穴の外にも居たって事か………それなら俺たちの責任かもしれないな」


 この街にハイウルフの集団が迫って来ているらしく、その為に住人たちは逃げているらしい。
 巣穴を攻撃したのは俺たちだから、それのせいで街に攻め込んできているのなら、俺たちのせいだからと対応しようとした。


「ここは我々に任せてもらおう!!」

「その通り!!」


 俺たちが動こうとした時に、何やら獣人を含んだ10人の人間が自分たちがやると言った。
 いきなり現れた為に、俺は何なのかと少し驚いたので、誰なのかと直接話を聞く事にした。


「アンタらは?」

「俺たちは、共和傭兵団の第6師団だっ!! そして俺が、第6師団の師団長《レラール=ライン》だっ!!」

「共和傭兵団だと………」


 この人間たちは俺たちの話題になっていた共和傭兵団の人間たちらしく、しかも師団長の男までいた。
 この人たちがやってくれるのならば、その実力というのを見てみようじゃないかと任せる事にした。


「連携をとってハイウルフを囲んで倒すんだ!! Bランクとは言えども侮ったら死ぬぞ!!」

「イエッサー!!」


 共和傭兵団は中々に良い連携で、ハイウルフたちを倒していって数分のうちに全滅させた。
 共和傭兵団の実力は確かなものだと判断して、これが敵に向いたら面倒な事になると溜息を吐く。
 ハイウルフの一件も全て終わったので、俺たちは宿屋に戻って明日の出発に向けて体を休める事にした。



* * *



 ツァリーヌ王国の王城にて女王陛下は、大臣たちの色々な報告をウンウンと頷きながら受ける。


「農林大臣。良くぞ報告をしてくれた………それじゃあ、今日の報告会は終了といたします」

「ちょっと待っていただけるでしょうか!!」

「ん? 防衛大臣……何かあったのか?」

「それが最近になって、国内で共和傭兵団の団員が増えている模様です!!」


 報告会を終了しようとしたところで、防衛大臣の男が手を上げて最後の最後に報告を行なう。
 それはツァリーヌ王国の国内で、共和傭兵団に入団する人間たちが増えているとの事だった。


「それが、どうしたというんだ? 共和傭兵団ならば、私も知っているが有能な自警団だ………問題があると?」

「もちろん自警をしてくれているのは知っています………しかし他国でテロ同様な行為をしているのも事実では!!」

「組織が有名になれば、その名前を使って犯罪行為をするのは起きるものだ………それだけで、彼らを国から排除するのは少々強引なのでは?」


 フランターヤは共和傭兵団が、この国を守ってくれているのは事実だろうと言って防衛大臣の話を終わらせようとする。
 あまりにもフランターヤが、無理矢理にでも話を終わらせたいという流れに防衛大臣は疑問を覚える。


「え エスカトリーナ女王陛下は、どうお考えなのでしょうか」

「余ですか? 余でしたら、左大臣のフランターヤの意見に同意いたします」

「ま 誠でありますか……それでしたら、私から言う事は、もうございません………」


 防衛大臣はエスカトリーナ女王にも意見を求めたが、女王陛下はフランターヤの意見に同意するという。
 女王陛下に言われてしまったら、もう何も言うことなんて無いと防衛大臣は黙ってしまう。


「それ以外に話す事が無いのならば、報告会は終了として解散します………女王陛下は、もう体を お休め下さい」

「フランターヤ。感謝します………」


 フランターヤは報告会が終了したところで、体の弱いエスカトリーナ女王に部屋に戻って体を休める様に言った。
 そして女王の間に1人になったところで、1人の男が入って来てフランターヤの前で膝を着いた。


「サブマスター………いや、今はフランターヤ様と呼べば良いでしょうか?」

「ふんっ。俺も、この役職に慣れて来たところだ………それで、こんなところに来たからには何かあったな?」

「はい。マスターから現状報告を行なうように伝えて欲しいとの事でした………大丈夫ですか?」

「こっちの仕事もあるが、マスターからの命令と言うのならば仕方あるまい………近いうちに報告するよ」


 何やらフランターヤの事をサブマスターと呼んでいるらしく、そしてサブマスターの上の存在であるマスターもいるらしい。
 フランターヤはマスターからの何かの報告をするようにという命令に対して、近いうちにすると言って女王の間を離れる。



* * *



 俺たちは一夜を明けると、昼までは休憩して馬車を取ると首都に向かって出発する。
 例に違わず俺は馬車に酔って、寝ながら目的地の首都まで馬車を走らせるのである。


「毎回の様に大丈夫ですか? これからは馬車移動じゃ無い方法を探した方が良いかもしれませんねぇ………」

「いや、俺の事は気を遣わなくて良いんだよ………馬車移動の方が負担も少なくて良いからねぇ」

「大丈夫そうには見えないけどわん」

「馬車が苦手なんて、本当に変わった人でござる」


 俺の馬車嫌いを心配した女性陣たちは、馬車移動は辞めないかと聞いて来てくれた。
 しかし馬車移動を辞めたら歩きでの移動になり、所要時間や疲労が溜まるなどのデメリットを考えると、どれだけ酔っても馬車移動を辞めるわけにはいかない。


「それよりもエッタさんは、ここら辺で自分の地元に帰らなくても良いの?」

「確かに帰りたいところですけど………私が帰ると、逆に気を遣わせる事になりかねませんからね」

「それはそうかもしれないか………まぁいずれは、エッタさんたちの国にも足を運ぶから、その時に顔を出すとしようか」

「そうしてくれたら、私たちを助けてくれたと英雄の凱旋になると思います!!」


 俺はエッタさんが自分の村に帰りたいんじゃ無いかと聞いたが、自分が帰ると気を遣わせちゃうと言う。
 それなら帰らない方が、妹たちの療養には良いだろうとエッタさんは大人の対応をしている。
 そういうのならば俺は世界を回るので、エッタさんたちの国にも足を運ぶから、その時に顔を出す事に決めたのである。
 そういう会話で俺の馬車酔いを誤魔化しながら進むと、思ったよりも早く首都のアリコットに到着した。


「ここに来る前にも思ったけど………首都に来ると尚更に、女王陛下への尊敬が見てとれるよなぁ」

「ここまで来たら、一種の宗教のようにも思えますね」

「ちょっと不気味でござる」

「そうだわんね」


 首都のアリコットは女王陛下の像や、女王陛下の自画像などが多く置かれており、少しの不気味さを醸し出している。
 しかし国民からの信頼が厚いとも言えるので、それだけでも女王陛下は尊敬に値できると感じた。


「昼も過ぎちゃってるし、どこかに入って昼飯にしようか」

「そうですね!!」

「腹ペコだわん!!」

「背中とお腹がくっつきそうにゃ………」


 俺たちは昼過ぎに到着したので、まだ昼飯を食べていない事から近くの料理屋に入って遅めの昼食にする。
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