社畜から卒業したんだから異世界を自由に謳歌します

湯崎noa

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第3章・残念なドラゴンニュートの女の子

074:己の強さ

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 俺とルイちゃんとは、別のグループとしてカエデちゃんとイローナちゃんが首都の中で情報を集める。


「中々に洗脳されてる感じがするわん」

「確かに、異様なまでに尊敬してる………ここまで行くと尊敬じゃなくて信仰だろうね」

「それよりも、これから どうするんだわん?」

「そうだね。もう少し首都の中を探せば、何らかの情報が手に入る気がする………」


 カエデちゃんのイローナちゃんが、女王陛下の情報を集める中で異様なまでの信仰心に恐怖を感じている。
 それでも情報が集まる気がしていると、イローナちゃんが言うので捜索を続行するのである。
 そんな2人のところに数人の人間が現れて、カエデちゃんたちに声をかけてきた。


「お前たちが、女王陛下について嗅ぎ回ってるっていう奴らで間違いないな?」

「なっ!? だ 誰だわん……」

「共和傭兵団だ。お前たちを、女王陛下への反乱行為として身柄を確保させてもらう」

「そんな不当な理由で、私たちを拘束できない………それでも本当にする気?」

「もみろん。力尽くでも、お前たちを確保して突き出す」


 カエデちゃんたちの前に現れたのは、話題が尽きない共和傭兵団の人間たちだった。
 自分たちを確保すると言ってきたので、カエデちゃんたちは後ろに少し下がって警戒している。
 2人が拘束される事に抵抗しても共和傭兵団は、力尽くでも捕まえてやると息巻いている。


「女のガキだろうと、俺たちは神の名の下に捕まえるぞ」

「私たちを女のガキだって侮ってるうちは、まだまだ何じゃないのかしら………」

「言ってくれるじゃないか。この共和傭兵団・第6師団《レラール=ライン》師団長が相手だ!!」


 カエデちゃんたちを捕まえるにきたのは、ハイウルフの群れを撃退した第6師団の人間たちだと分かる。


「イローナちゃん。私、アレを使ってみるわん………上手く使いこなせるかは分からないけどわん」

「あれ? あぁアレか……うん、了解」

「じゃあ、やっていくわん!!」


 カエデちゃんは小さな声で、イローナちゃんに例のアレを試してみると言うのである。
 イローナちゃんは、何の事だろうかと考えてから、ハッと分かって使うのを理解する。
 カエデちゃんは、例のアレを使ってやると言うと、空からの落雷がカエデちゃんに落ちて獣神化した。


「な なんだっ!? 獣人のガキの姿が変わった………」

「私たちの邪魔をするなら、ぶっ飛ばしてやる!!」

「そっか、カエデは獣神化すると性格が変わるんだっけ」

「落ち着け!! ガキなのには変わりない。落ち着いて対応すれば問題はないんだ!!」


 カエデちゃんが獣神化した事に、共和傭兵団の人間たちは驚いてザワザワしている。
 しかし何とかリーダーのレラールが、仲間たちの動揺を落ち着かせてカエデちゃんに兵を動かす。


「その程度で、私を止めれると思うなっ!!」

「わんが消えると、可愛さが無くなるなぁ………」


 獣神化したカエデちゃんは、向かってくる共和傭兵団の兵士たちをドンドン倒していくのである。
 電気を帯びた姿で、普段は使用できないであろう雷魔法を使って倒しまくっていく。


「ちっ。ガキだと思っていたが、俺も出なきゃいけないとは計算違いだな………まぁ負けて恥晒すよりは良いか!!」


 共和傭兵団の兵士たちが、カエデちゃんの前に負けているのを見て、レラール師団長が動きを始めた。


「ん? お前も来るのか!!」

「化け物退治は、英雄の仕事だからな!!」

・火魔法Level3《フレイム・スネーク》

「そんなんで、私にダメージを与えるな………ゔっ!?」


 レラールは火の蛇で、カエデちゃんに攻撃するが簡単に防いでレラールにターゲットしようとした。
 しかし視界の外にレラールは飛び出していて、カエデちゃんがレラールを探す工程が混ざってしまう。
 その工程を挟んでしまった為に、後手に回る事になってレラールの拳を横っ腹に喰らってしまった。


「犬っころが調子に乗ってんじゃねぇよ!!」

・オリジナルスキル『空気干渉エア・プッシュ

「ゔわっ!?」


 レラールのオリジナルスキルである、空気を押し出すスキルでカエデちゃんの腹を空気ごと殴って吹き飛ばす。
 吹き飛んでいったカエデちゃんは、まだ獣神化を操作しきれておらず、そのまま獣神化が解けてしまった。


「見た目が変わっても強さは変わらないか………駄犬ほど、よく吠えるって言うからなぁ」

「まだ使い切っていないとはいえど、カエデを殴り飛ばすなんて中々にやるみたいね………今度は、私が相手するわ」

「今度は お嬢ちゃんが相手にしてくれるのかい? 犬っころよりかは、噛みごたえあるんだろうな!!」


 カエデちゃんの仇を取ってやると、イローナちゃんが前に出て不敵な笑みを浮かべている。
 レラールはカエデちゃんを簡単に倒しているので、イローナちゃんは強いのかと聴きながら飛び出した。


「そんなに無防備で、取り出すなんて油断しすぎ………」

「油断だって? これは油断じゃない、自信なんだよ!!」

「自信……いや、慢心よ」


 レラールはイローナちゃんを殴り飛ばしてやろうと、自信満々で近寄ったのであるが、気がつけばイローナちゃんは自分の自分の後ろにいて何が起きたのかと振り返る。


「ほら、慢心のせいで腕が無くなった………」

「う うわぁああああ!!!!!」


 イローナちゃんは雷魔法を使って、雷をワイヤーの様に細く強固なモノを作ると一瞬にしてレラールの腕を切断した。
 蛇口を思い切り捻ったくらい、レラールの腕から血が大量に流れており、常人な人間ならショック死してるがレラールは発狂するだけで絶命していない。


「はぁ……はぁ………認めてやるよ、お前は強い。だが、まだ負けたわけじゃない!! 傷を治して出直したやる!!」

「嘘でしょ。敵前逃亡なんて、普通するかな………まぁ面倒な事が去ったから良いけどさ」


 レラールはイローナちゃんの実力を判断しきれなかったが、戦線離脱するタイミングは間違えずに逃亡した。
 それをイローナちゃんは面倒だからと追わずに、吹き飛んで気を失っているカエデちゃんのところに駆け寄る。



* * *



 クロスロード連盟軍の本部に、ナミカゼ少尉とダフネ少尉が常駐して訓練を行なっていた。
 それは新しい部隊に入ったからだが、配属されたトラスト中将の部隊は連盟軍の中で1番厳しいところだ。


「どうした、立ち上がれ。お前たちが倒れている間に、多くの罪なき人々が死んでいくぞ」


 トラスト中将はあまりの厳しいトレーニングで倒れ込んでしまった、ナミカゼ少尉とダフネ少尉を さらに追い込む様にいう。


「ナミカゼ少尉。君は、どうして連盟軍に入った?」

「じ 自分の様な子供を増やしたくないからです!!」

「そうか。それならば、ダフネ少尉は何故だ?」

「父親の様な素晴らしい軍人になりたかったからです………」

「大層な理由じゃないか。しかし君たちは現在、どんな状況に追い込まれている?」


 トラスト中将は2人に連盟軍に入った理由を聞くと、その理由と共に現状を比べさせるのである。


「己の弱さを知れ!! どんな強者も己が弱い事を理解してから前に進む………それを知っている者は確実に強くなる!!」

『はいっ!!!!』


 トラスト中将は己が弱い事を知らない人間の弱さを説き、2人に己の現状を知り前に行く為の手伝いを行なっている。
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