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第3章・残念なドラゴンニュートの女の子
097:面子の為に
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ナミカゼ少尉たちはエデン人の村から、色々な物資を補強してから兵士たちの点呼を行なう。全員が揃ったのを確認してから王都に向けて出発する。
「ダフネさん。ミナトっていう冒険者って知ってる?」
「ん? ミナト……あぁ最近、話題になっている若手冒険者じゃなかったかな?」
ナミカゼ少尉は俺について全く知らなかった為に、ダフネ少尉に聞いてみると少し考えてから知っていると答えた。ダフネ少尉は、そんな事に興味がないと思われていたが意外だった。
そしてナミカゼ少尉にダフネ少尉は、若手で話題になっている冒険者だと伝えるのである。
「それでミナトって冒険者は、どんな冒険者なんだ? そんなに若手で話題って言うけど、俺は知らなかったぞ?」
「んー、なんて言うんだろうなぁ。その人は、冒険者でありながら数々の名のある悪党を捕まえてるんだよ」
「冒険者が犯罪者を捕まえてる? それって賞金稼ぎって事なのか?」
「それとも ちょっと違うって聞くんだよねぇ。共和傭兵団のNo.2をやったのは、そのミナトっていう冒険者だよ」
「なんだって!? でも、十二聖王のアレクがやったって聞いたんだけど………マジかよ」
どうやらクロスロード連盟軍の中でも俺は話題になっているらしく、ダフネ少尉はツラツラと俺について喋る。
そうなのかとナミカゼ少尉は黙ってしまうくらいに、衝撃を受けているのが理解できる。
「まぁそんな褒めてもられないけどねぇ」
「どういう事だ?」
「考えても見てよ。その冒険者が、クロスロード連盟軍が捕えるべき犯罪者たちを先に捕らえてるんだよ?」
「クロスロード連盟軍の面子が保てないって事? だから、本部中将で伝説的なトラスト中将を向かわせたわけか………」
ようやくナミカゼ少尉は俺がやってきた事の重大さと、これから守っていかなければいけない、クロスロード連盟軍の面子の大切さに気がついたのである。
「正義の軍隊であるクロスロード連盟軍が、冒険者なんかに先を越されたらダメだろぉ~って、上層部が考えてるみたい」
「そりゃあ、まぁそうだろうな。世界連盟の面子が潰れる事こそが、世界平和の終わりでもあるからな………」
世界連盟は世界のほとんどを手中に収めているので、そこに与しているクロスロード連盟軍が軽んじられると、間接的ではあるが世界連盟も軽んじられてしまうと考えられる。
そんな事は世界平和を掲げている人間たちからしたら、絶対に避けなければいけない未来であり、そんな事にならない為に俺よりも先にオリヴァーを拿捕したいみたいだ。
* * *
俺が目を覚ましてから1日が経って、エッタさんの介護とフローレンの回復魔法で動き回る事ができるようになった。ついでに腹には男の勲章ともいえる傷跡もついて箔がついたかな。
そんなこんなで歩けるようになると、イローナちゃんは気になって建物の中を探し回る。イローナちゃんは目を覚ましてからも俺の前に出てきてくれなかったが、まぁイローナちゃんはクールな子ではあるので気にしないようにしよう。
「あっこんなところにいたんだねぇ」
「うん。私は介護とかはできないから………ここでミナトの為になると思う本を読み込んでた」
「もしかして俺が倒れてから休む事なく!?」
「いや、さすがに夜は寝てたけど………」
「そっかぁ……」
イローナちゃんなりに俺の事を考えて、気を使ってくれていたのは分かったから安心した。顔には出ないが優しい女の子であるのは会って直ぐに分かっている。
そんなこんなで俺はイローナちゃんが読んでいる本の中で、良い情報でもあったのかと気になる。
「その本を読んで分かった事でもあった? それって古代文字で難しいんでしょ?」
「もちろん読めないところもあるけど、この本には重要な情報があるって分かった………」
「確かに政府が回収するだけの本だからねぇ。ちなみに、その情報っていうのは?」
「うーん。ゴーストタイムについて書かれているんだけど、まだ詳しくは分からないところが多い………でも、ゴーストタイムの期間で大きな一族が滅んで、そこに大きくエデン人たちが関わっていたって書かれてる」
ゴーストタイムの事は、俺のおつむでは理解しきれないところはあるが、この世界においては相当な事件なのだろう。エデン人が何か関わって事件が起き、そこから銀翼の夜明け団というのができたのでは無いだろうか。
そんな事を読み取って俺に教えてくれるイローナちゃんは、さすが考古学を学んでいるだけはあり、それと比例して謎の女感が強まっていると俺は思った。
「ゴーストタイムについては、政府が隠したがるって事は都合が悪い………って誰でも分かると思うけど、それでも世界のタブーになってるのは何故なんだろう」
「そんなの世界から弾き出されたくないからでしょ………ゴーストタイムについて調べたり、詳しい話を世界に広めるのは即死刑になり得る大罪だからね」
この国がゴーストタイムについて、何かを隠しているのは確実なんだろうけど、それを調べようとしたもんなら即死刑になってもおかしくはない大罪だ。それなら興味が持たないようにすれば良いのに政府も悪くないか。
まぁそんな事を考えても仕方ないから、俺はイローナちゃんの邪魔をしないようにエッタさんたちのところに戻る。するとフローレンのパーティーメンバーが揃っていた。
「おっ元気に歩けてるじゃねぇか」
「おかげさまで……」
アラグが戻ってきた俺に声をかけてきた。
年上でチャラそうな男は前世の時から苦手だ。なんせチャラそうな男は何に対しても軽く考える感じがする。
それでも人間関係というのは難しいもので、俺の目標は自由を謳歌する事であり、人との関係を築こうとは思わないが、それでも人間関係をある程度作らなければ自由は謳歌できないからだ。
「それで、その歳でSランクなんだって?」
「え? まぁ……自覚は無いんですけどね」
「中々に大物じゃねぇか。お前の実力ってのを知りたいんだが、どうだ模擬戦ってのをやってみないか?」
「模擬戦? アンタと俺で?」
やはりアラグは、俺のようなガキがSランクにいるのが気に入らないんだろう。だから格上の冒険者であるアラグが俺なんかに模擬戦を挑んできたんだろう。
やる理由なんてあるわけないが、ここで引き下がってしまったらアラグから逃げた人間だと言われるだろう。それだけは絶対に避けなければいけない事だ。
「まぁ別に良いけど、こっちに模擬戦用の剣は無いぞ?」
「そんなのいらねぇだろ。お前も俺も、実力が認められてる冒険者だ………真剣でやろうや」
「マジかよ……」
とんでもない事を言い出したよ。
真剣でやり合ったら、それは模擬戦じゃなくてもマジな戦いじゃねぇかよ。まぁそれくらいの理由で引き下がるわけがない。
そっちがその気ならオリヴァーとの戦闘の前に、肩慣らしとして使うくらいにしてやるよ。
「エッタさん。俺の剣を持ってきてくれるか?」
「あっ!! そ その言い忘れていた事があったんですが………ミナト様のエルードが………」
エッタさんが俺のエルードを持ってきたのであるが、その剣は粉々に壊れて見る影もなかった。
「ダフネさん。ミナトっていう冒険者って知ってる?」
「ん? ミナト……あぁ最近、話題になっている若手冒険者じゃなかったかな?」
ナミカゼ少尉は俺について全く知らなかった為に、ダフネ少尉に聞いてみると少し考えてから知っていると答えた。ダフネ少尉は、そんな事に興味がないと思われていたが意外だった。
そしてナミカゼ少尉にダフネ少尉は、若手で話題になっている冒険者だと伝えるのである。
「それでミナトって冒険者は、どんな冒険者なんだ? そんなに若手で話題って言うけど、俺は知らなかったぞ?」
「んー、なんて言うんだろうなぁ。その人は、冒険者でありながら数々の名のある悪党を捕まえてるんだよ」
「冒険者が犯罪者を捕まえてる? それって賞金稼ぎって事なのか?」
「それとも ちょっと違うって聞くんだよねぇ。共和傭兵団のNo.2をやったのは、そのミナトっていう冒険者だよ」
「なんだって!? でも、十二聖王のアレクがやったって聞いたんだけど………マジかよ」
どうやらクロスロード連盟軍の中でも俺は話題になっているらしく、ダフネ少尉はツラツラと俺について喋る。
そうなのかとナミカゼ少尉は黙ってしまうくらいに、衝撃を受けているのが理解できる。
「まぁそんな褒めてもられないけどねぇ」
「どういう事だ?」
「考えても見てよ。その冒険者が、クロスロード連盟軍が捕えるべき犯罪者たちを先に捕らえてるんだよ?」
「クロスロード連盟軍の面子が保てないって事? だから、本部中将で伝説的なトラスト中将を向かわせたわけか………」
ようやくナミカゼ少尉は俺がやってきた事の重大さと、これから守っていかなければいけない、クロスロード連盟軍の面子の大切さに気がついたのである。
「正義の軍隊であるクロスロード連盟軍が、冒険者なんかに先を越されたらダメだろぉ~って、上層部が考えてるみたい」
「そりゃあ、まぁそうだろうな。世界連盟の面子が潰れる事こそが、世界平和の終わりでもあるからな………」
世界連盟は世界のほとんどを手中に収めているので、そこに与しているクロスロード連盟軍が軽んじられると、間接的ではあるが世界連盟も軽んじられてしまうと考えられる。
そんな事は世界平和を掲げている人間たちからしたら、絶対に避けなければいけない未来であり、そんな事にならない為に俺よりも先にオリヴァーを拿捕したいみたいだ。
* * *
俺が目を覚ましてから1日が経って、エッタさんの介護とフローレンの回復魔法で動き回る事ができるようになった。ついでに腹には男の勲章ともいえる傷跡もついて箔がついたかな。
そんなこんなで歩けるようになると、イローナちゃんは気になって建物の中を探し回る。イローナちゃんは目を覚ましてからも俺の前に出てきてくれなかったが、まぁイローナちゃんはクールな子ではあるので気にしないようにしよう。
「あっこんなところにいたんだねぇ」
「うん。私は介護とかはできないから………ここでミナトの為になると思う本を読み込んでた」
「もしかして俺が倒れてから休む事なく!?」
「いや、さすがに夜は寝てたけど………」
「そっかぁ……」
イローナちゃんなりに俺の事を考えて、気を使ってくれていたのは分かったから安心した。顔には出ないが優しい女の子であるのは会って直ぐに分かっている。
そんなこんなで俺はイローナちゃんが読んでいる本の中で、良い情報でもあったのかと気になる。
「その本を読んで分かった事でもあった? それって古代文字で難しいんでしょ?」
「もちろん読めないところもあるけど、この本には重要な情報があるって分かった………」
「確かに政府が回収するだけの本だからねぇ。ちなみに、その情報っていうのは?」
「うーん。ゴーストタイムについて書かれているんだけど、まだ詳しくは分からないところが多い………でも、ゴーストタイムの期間で大きな一族が滅んで、そこに大きくエデン人たちが関わっていたって書かれてる」
ゴーストタイムの事は、俺のおつむでは理解しきれないところはあるが、この世界においては相当な事件なのだろう。エデン人が何か関わって事件が起き、そこから銀翼の夜明け団というのができたのでは無いだろうか。
そんな事を読み取って俺に教えてくれるイローナちゃんは、さすが考古学を学んでいるだけはあり、それと比例して謎の女感が強まっていると俺は思った。
「ゴーストタイムについては、政府が隠したがるって事は都合が悪い………って誰でも分かると思うけど、それでも世界のタブーになってるのは何故なんだろう」
「そんなの世界から弾き出されたくないからでしょ………ゴーストタイムについて調べたり、詳しい話を世界に広めるのは即死刑になり得る大罪だからね」
この国がゴーストタイムについて、何かを隠しているのは確実なんだろうけど、それを調べようとしたもんなら即死刑になってもおかしくはない大罪だ。それなら興味が持たないようにすれば良いのに政府も悪くないか。
まぁそんな事を考えても仕方ないから、俺はイローナちゃんの邪魔をしないようにエッタさんたちのところに戻る。するとフローレンのパーティーメンバーが揃っていた。
「おっ元気に歩けてるじゃねぇか」
「おかげさまで……」
アラグが戻ってきた俺に声をかけてきた。
年上でチャラそうな男は前世の時から苦手だ。なんせチャラそうな男は何に対しても軽く考える感じがする。
それでも人間関係というのは難しいもので、俺の目標は自由を謳歌する事であり、人との関係を築こうとは思わないが、それでも人間関係をある程度作らなければ自由は謳歌できないからだ。
「それで、その歳でSランクなんだって?」
「え? まぁ……自覚は無いんですけどね」
「中々に大物じゃねぇか。お前の実力ってのを知りたいんだが、どうだ模擬戦ってのをやってみないか?」
「模擬戦? アンタと俺で?」
やはりアラグは、俺のようなガキがSランクにいるのが気に入らないんだろう。だから格上の冒険者であるアラグが俺なんかに模擬戦を挑んできたんだろう。
やる理由なんてあるわけないが、ここで引き下がってしまったらアラグから逃げた人間だと言われるだろう。それだけは絶対に避けなければいけない事だ。
「まぁ別に良いけど、こっちに模擬戦用の剣は無いぞ?」
「そんなのいらねぇだろ。お前も俺も、実力が認められてる冒険者だ………真剣でやろうや」
「マジかよ……」
とんでもない事を言い出したよ。
真剣でやり合ったら、それは模擬戦じゃなくてもマジな戦いじゃねぇかよ。まぁそれくらいの理由で引き下がるわけがない。
そっちがその気ならオリヴァーとの戦闘の前に、肩慣らしとして使うくらいにしてやるよ。
「エッタさん。俺の剣を持ってきてくれるか?」
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