社畜から卒業したんだから異世界を自由に謳歌します

湯崎noa

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第4章・ロリっ子な吸血鬼の女の子

135:兄的存在

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 俺は直ぐに倒してしまっては、ストレス発散にはならない為、わざと分隊長に攻撃させて俺は逃げる。分隊長は逃げている俺を、必死になって追ってくるのである。


「逃げるんじゃねぇよ!! さっきの威勢は、男だったんだよ!!」

「そう思うなら少しでも当ててみろよ!! こちとら本気出しちゃ楽しくねぇんだわ!!」


 分隊長は逃げる俺を捉える事ができず、必死に追いかけながら狡いと言ってくる。俺としては攻撃を少しでも当ててから、逃げる俺に対して文句を言って欲しい。攻撃が掠りもしない奴に、これ以上の文句は言われる筋合いは無いと思ってしまう。
 楽しむ為に攻撃から逃げているが、これ以上は逆にストレスが溜まると思って、逃げ回るスタイルから攻撃スタイルにシフトして本格的にストレス発散する。


「火魔法のレベルが3もあったのには、少しだけ驚いたけど………こんなもんだろ」

「こんなもんだと? 1度も攻撃してもいない人間に言われたくはねぇんだよ!!」

「それじゃあ、これくらいは耐えてくれよ!!」

・炎魔法Level1:ファイヤーボール
・風魔法Level2:ストーム
――炎龍の吐息ドラゴニック・ブレス――


 俺は分隊長の男が耐えられるくらいの緩い威力で、魔法を打ったところ耐えられなかったみたいだ。俺の想定よりも遥かに分隊長の男は弱かったみたい。
 あまりの弱さに俺は、何故か罪悪感が生まれてしまって困惑している。それと同じくらいか、俺よりも困惑して国王軍の兵士たちは敗走していくのである。


「あっ逃げてくでござる!!」

「捕らえてやるわん!!」

「待ちなさいっ!! ミナト様の意見を聞いてからにしなさい………ミナト様、あの者たちを追いますか?」

「いや。深追いして面倒ごとになるのは嫌だから、今回は止めておこう」


 血の気の多い連中が敗走している兵士たちを追おうとするところを、さすがはエッタさんで皆んなを静止させてくれたのである。これによって俺の面倒ごとによる、ストレスが増えずに済むと安堵する。
 ちゃんとエッタさんは俺の意見を聞いてくれて、俺が深追いをしない方が良いという指示に納得してくれる。そしてルイちゃんたちも刀を鞘に戻して、自分たちも俺の指示に従ってくれるという意思を示してくれた。


「それで……俺たちの疑いは晴れたのかな? それとも俺たちへの疑いが、さらに深まったか?」

「いいや。あれだけ本気で撃退しているのを見たら、疑う余地なんてないだろ………この街に滞在する事を、俺の名前において許可する」

「そうか、それは感謝しないとな………」


 心にもない事を言ってしまった。
 正直なところ謝罪が先だろと思いながら、休める場所が確保できただけで良かったかもしれない。そう割り切っていかないと馬車での疲れが癒やされない。
 俺たちは市民軍の人間に案内されて、運営している宿屋に案内してくれた。その宿屋は1階が食堂になっていて2階が宿泊スペースになっている。


「外が騒がしくて聞いた事がある声が聞こえたと思ったら、やっぱりお前だったか」

「ん? 誰だ、アンタは?」


 俺たちが宿屋に入ったら、衝動スペースに銀髪の男がいて俺に話しかけてきた。俺は顔は見えていないが、目を凝らして誰なのかと確認しようとする。


「おいおい。ミー、俺を忘れたのか?」

「その俺をミーって呼ぶのは………まさか!? レオ兄かっ!! どうして、こんなところにいるんだよ!!」


 顔を見せた瞬間に誰なのか理解した。そして理解した瞬間に俺はレオ兄と熱い抱擁を行なったのである。そんな光景を見ているエッタさんたちと、市民軍の人間が呆気に取られているみたいだ。


「み ミナト様? そちらの方は、どちら様ですか?」

「ごめんごめん!! 紹介すると、俺が孤児院の時代に戦闘術を教えてくれた兄的存在の《レオ=アレクサンダー=ミューダ》だぁ!!」


 そうレオ兄は俺が兄と慕う人で、孤児院時代に剣や体術を教えてくれた素晴らしい人なのである。俺の兄的存在だと知ったエッタさんたちは、へぇとレオ兄を下から上と舐め回すように確認する。


「それでレオ兄は、義勇軍を指揮してるんだっけ?」

「いや。今はルーティンの親父の下で、革命軍をやらさせてもらってるんだよ」

「まさか!? レオって革命軍の東軍隊長ですか?」

「おっ、俺の事を知ってるのか」


 なんとレオ兄は五賢王の1人である解放王《ルーティン=アーサー=キング》が、総長を務める革命軍で東軍の隊長を務めているみたいだ。そしてレオ兄が革命軍と分かった瞬間に、エッタさんの中で全てが繋がった。


「さすがは、ミナト殿の義兄弟と言ったところでござるか。とても聡明そうな顔つきをしているでござる」

「中々オーラがあるわん!!」

「下手したらミナトさんよりも強いにゃ」

「歴戦の猛者って感じ………」

「おぉアレが、ミナトの兄か!! アレも強そうで良き良きじゃな!!」


 皆んなの反応も良い感じだった。さすがは最近になって戦いを重ねている彼女たちで、レオ兄の強さを見ただけで見抜けるだけの人間になれている。


「それでそれで、可愛い子ばっかり侍らせて………お前の女は、どの子なんだぁ?」

「俺の女? それなら全員だけど」

「全員っ!? お前って奴は、中々にプレイボーイになったもんだなぁ………」


 レオ兄は俺の可愛いファミリーたちを見て、誰が俺の妻なのかと聞いてきた。そこで俺は胸を張って、全員が俺の妻だというと俺の背中をバンバンッと叩く。やはり小さい時からの知り合いであり、弟と思っててくれた人からしたら考え深いのだろうか。
 まぁ聞かれるだろうと思っていたので、それなりの答え方をしたのであるが、自然と普通の疑問が俺の頭をよぎるのである。


「ところで、レオ兄は何でノースカリクッパに?」

「ん? あっ俺か? 俺は《女神の雫》が、この国に多く関係してるっていう情報を手に入れたから、東軍を代表して調べてるんだよ」


 どうやらレオ兄は女神の雫についての捜査をしに、ノースカリクッパ王国に来たらしい。俺は女神の雫という単語を聞いた事はあるが、そこまで詳しくは利会していないのでレオ兄に聞く。


「その女神の雫っていわゆる何なの? そこを理解していないで、ただ危険な薬? みたいな奴だって認識だけはしてるんだけどさ」

「まぁ大まかには、そんな認識で合ってると思うぞ。スペリアル魔石が飲み薬になったって感じからさ」

「あぁそういう事ね。そんな危険なものが、この国に多く流通してるんだ」


 女神の雫に関してある程度の理解をしたところで、そんな危険なものがノースカリクッパ王国にあるんだと思った。きっと国王軍側の最終兵器として、その女神の雫を使おうとしているのでは無いだろうかと思う。


「それじゃあ、俺は出発するよ。皆の衆、この不弟が手数をかけるだろうけど、どうかよろしく頼みます」

「いえいえ!! こちらこそミナト様には、助けてもらってばかりで………」


 レオ兄はエッタさんたちに、俺の事を頼むと頭を下げてから街を後にするのである。エッタさんたちは、良い人だったなと言ってくれているのが嬉しい。
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